小泉純一郎の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 横光議員にお答えいたします。
 自衛隊のイラク派遣についてでございますが、イラクの復興と民生の安定を図ることは、中東の安定のみならず、我が国を含む国際社会全体の平和と安全の観点から重要であります。
 多くの国が、イラクの国家再建を現在支援しております。そういう中で、我が国は参加しないということでは、国際社会の信頼を得ることはできないと思います。統治権限のイラク人への移譲を円滑に進展させるためにも、今こそ、国際社会がイラクに対する支援を強化していくことが重要であり、我が国としても、我が国にふさわしい人道復興支援を行っていくべきであると考えます。
 こうした基本的方針について、自衛隊のイラク派遣に反対の立場をとる方もいるということを私は承知しております。自衛隊がイラクで戦闘に巻き込まれたり、あるいはテロや襲撃の被害に遭う現実の危険性を心配されているからだと思っております。
 しかし、自衛隊は、日ごろから訓練を積んでおります。厳しい環境においても十分に活動できる自己完結性も備えております。また、危険を回避する能力も持っております。また、派遣に当たっては、派遣される自衛隊が憲法の枠内で活動することを確保するとともに、隊員の安全確保にも万全を期してまいります。
 今後とも、国会審議等あらゆる機会をとらえて、自衛隊の派遣について国民の一層の理解を得るよう、私も努力を続けてまいりたいと思います。
 自衛隊派遣以外のイラク復興支援につきまして、我が国は、資金協力、人的貢献、これを車の両輪として進めてまいります。資金面での支援を供与する際にも、これまで行っているアラブ諸国との協力を進め、周辺国にも我が国の支援全体に十分理解が得られるよう努めてまいります。
 平成十六年度予算についてでございますが、これまでの歳出改革路線を堅持し、一般歳出を実質的に前年度の水準以下に抑制した一方、予算の内容につきましては、活力ある社会経済の実現や国民の安心の確保につながる分野には重点的な配分を行ったところであります。増加した部分は、社会保障関係予算、科学技術振興予算、中小企業対策予算だけでありまして、それ以外は全部減額する中で、重点分野をふやし、不必要な部分は削減していく、そういう配分を行ったところであります。
 今後とも、こうした歳出改革に加え、規制、金融、税制の各分野にわたる構造改革を推進することが、民間需要主導の持続的な経済成長の実現につながるものと考えております。
 年金についてでございますが、基礎年金に対する国庫負担割合については、平成二十一年度までに二分の一に引き上げることとし、平成十六年度からその引き上げに着手するなど、その道筋を明らかにする改革案を取りまとめたところであります。年金改革については、本国会に関係法案を提出し、持続可能な、安心できる制度の構築に向けた根幹にかかわる改革を進めてまいります。
 道路公団の改革につきましては、道路関係四公団民営化推進委員会の意見を基本的に尊重し、約四十兆円に上る債務を確実に返済し、真に必要な道路を、会社の自主性を尊重しつつ、早期に、できるだけ少ない国民負担のもとで建設するとの方針のもとに、抜本的見直し区間の設定、有料道路事業費の半減、四十五年以内の債務返済、通行料金の引き下げ、道路公団を分割・民営化して民営化会社の自主性が生かされる仕組みとすることなどを内容とする民営化の基本的枠組みを昨年十二月に取りまとめました。
 また、これに先立ち、一昨年十二月に意見が提出された後、直ちに、役員への天下りの原則禁止などのファミリー企業の抜本的見直しに取り組むとともに、民間企業経験者の登用や民間企業並み財務諸表の作成、公表を行うなど、事業経営の効率化、透明化やサービスの向上に努めており、民営化に向けた準備を着実に進めております。
 これらは、民営化委員会の意見を基本的に尊重し、戦後、有料道路制度の初の抜本的改革として行うものであり、改革の名に値しないとの批判は全く当たらないものと考えております。
 郵政民営化と国債管理政策につきましては、ことしの秋ごろまでに、いかなる民営化案がいいかということを、各般の議論を踏まえながらまとめていきたいと思います。郵政民営化是か否かの議論は、決着がついております。いかに民営化のいい案をつくることであります。
 この問題につきましては、経済財政諮問会議で具体的な検討を進めているところでありまして、今後、既に確認している五つの基本原則に沿って、幅広く国民的議論を行い、本年春ごろに中間報告を作成し、秋ごろまでに、国民にとってよりよいサービスが可能となる民営化案を取りまとめ、平成十九年には郵政民営化を実現いたします。
 一方、国債管理政策については、財政構造改革の推進により国債に対する信認を確保しつつ、中長期的な調達コストを抑制し、国債の確実かつ円滑な消化を図るため、その適切な運営に努めることが重要であります。今後、民営化の具体案の策定に当たっては、財政改革や国債管理政策との整合性にも配慮しつつ検討を進めてまいります。
 社会保障につきましては、少子化対策や、若者と高齢者が支え合い、国民が安心して暮らすことができる社会保障制度の構築に向けた改革も確実に進めてまいります。(拍手)

発言情報

speech_id: 115905254X00320040122_019

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2004-01-22

院: 衆議院

会議名: 本会議