井上喜一の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(井上喜一君) いわゆる基本法についてのお尋ねがございました。
いわゆる基本法につきましては、与党と民主党の間で三党協議会が開催され、緊急事態基本法、仮称でありますが、これを制定することについて合意をされたものと承知いたしております。
政府といたしましては、まずは、今国会に提出をいたしました国民保護法案を初めとする有事関連七法案の成立に万全を期してまいりたいと考えておりまして、緊急事態基本法につきましては、与野党間の御論議を見守りつつ、必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
次に、指定公共機関が行う国民の保護のための措置等についてのお尋ねがございました。
安全確保については、法案第二十二条で、国や地方公共団体の指定公共機関に対する安全確保の配慮義務などを規定いたしております。従業者の事故補償については、労働者災害補償により対応されることとなります。
また、各指定公共機関におきましては、国民保護のための措置を円滑に実施するため、平素から幅広い関係者の意見を聞き十分な理解を得ることは大変重要なことと考えております。
また、法案は個々の従業者に対して具体的な行為を求めるものでないため、従業者が業務命令に従わない場合は、それぞれの機関の内部規定等に基づき対応されることとなります。
また、武力攻撃事態等においては、国全体として万全の措置を講ずる必要があることから、民間機関も一定の役割を果たしていただきたく、指定公共機関の制度を設けた次第でございます。具体的な指定の内容は、現段階で定まっておりませんけれども、災害対策基本法の指定公共機関を参考に検討する考えでございます。指定公共機関として指定された法人は、業務計画を作成し、措置を実施する義務が生じます。
法案の整備に当たっては、これまで幅広い関係者の意見を伺いながら進めてきたところでありますが、今後とも、幅広く国民の理解を得られるよう一層努力をしてまいります。
次に、緊急事態対処組織のあり方の検討状況についてのお尋ねがございました。
国及び国民の安全に重大な影響を及ぼすさまざまな緊急事態に急速かつ的確に対処できる体制を構築することは、政府の当然の責務でございます。
国家の緊急事態への対処に当たりましては、関係する省庁の機能を十分に生かしながら、政府全体として総合力を発揮できることが重要であり、これまでも、内閣を中心にさまざまな緊急事態に対する体制を整備強化してきたところでございます。
御指摘の緊急事態対処組織のあり方につきましては、これまで整備してきた既存の組織や法令との関係、効率性などに留意しつつ、十分な検討が必要であり、引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、地方公共団体の広域的対応に関する国の支援についてお尋ねがございました。
災害に関しましては、各地方公共団体が相互応援協定を締結し、広域的対応をとっております。武力攻撃事態等においては、災害時よりもさらに広域にわたる連携や調整が必要となりますことから、国の基本指針において地方公共団体相互の広域的な連携協力に関する事項を定めるとともに、地方公共団体が実施する措置に対して国が必要な支援を行うことといたしております。
こうした取り組みなどを通じて、国民の保護のための措置に関し、国全体として万全の態勢を整備してまいりたいと考えております。
現地における国の対策本部についてのお尋ねでございます。
武力攻撃事態等への対処は、災害対策の場合とは異なり、国による意思決定、総合調整等が基本となること、対処措置を実施すべき地域は特定の地域に限定されず、全国レベルの複数地域となることが想定されます。このため、それぞれの地域に国の現地対策本部を設置し対処するよりも、中央からの一元的な指揮命令系統に基づき対処する方が、国全体として万全の態勢が整備できるものと考えております。
なお、国民保護のための措置の実施に当たって関係機関の総合調整が必要な場合は、都道府県本部長は、対策本部長に対し総合調整を行うよう要請できることとしており、これにより、関係機関の広域調整が図られ、的確かつ迅速な対応が可能となると考えております。
次に、国民保護のための組織の創設についてお尋ねがございました。
国民保護法案におきましては、指定行政機関、地方公共団体、指定公共機関等並びにこれらの委託及び協力の要請を受けた者が国民の保護のための措置を行うことといたしております。
この国民の保護のための措置の実施につきましては、自主防災組織及びボランティア等により行われる自発的な活動に対し必要な支援を行うことによって、これをさらに効果的に実施することができるものと考えておりまして、国民の保護のための新たな組織をつくるということは考えておりません。
最後に、平素におけるこの準備措置に要する費用についてのことでございますが、国民の保護のための措置を円滑に実施するためには、訓練など平素からの準備が重要と考えております。平素における訓練その他の準備措置に要する費用に係る財政措置については、関係省庁と協議をしてまいりたいと考えております。(拍手)
—————————————
〔議長退席、副議長着席〕