大沼保昭の発言 (憲法調査会)

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○参考人(大沼保昭君) 私も浅田参考人と全く同じ意見でありまして、政治的に持っている権利を行使しないというのが賢明かどうかという話はそれはあり得ると思います。しかし、法的に権利を持っているのに行使しないのは矛盾であるということには全くならないと。今、浅田参考人が言われましたように、権利というのは、有している以上それを行使するか否かということも権利主体の判断の範疇に入るわけでありまして、それを行使しないということは幾らでもあり得ることであります。
 魚住議員は、それは憲法と国内法の混同があるのではないかとおっしゃいましたけれども、別にその問題ではなくて、例えば、国家というのは主権国家でありますから、例えば中国から輸入する産品と米国から輸入する産品を日本は差別しても本来はいいわけなんですね、主権国家ですから。しかし、我々はガット、WTOに入ることによってそういう差別することをできないというふうに自らを拘束するわけですね。したがって、我々はWTO体制の下では原則的に諸国を平等に扱わなければならないというふうに自らを縛るわけです。
 ですから、国際法上も、自分が本来、自国が本来持っている権利を自国の決断、判断によって拘束するということは十分あり得ることであって、国際法上持っている権利を日本が憲法上それを制約するということは法的には全くあり得ることで、それを矛盾と言うことの私は意味が全く理解できません。

発言情報

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発言者: 大沼保昭

speaker_id: 13023

日付: 2004-03-03

院: 参議院

会議名: 憲法調査会