白浜一良の発言 (憲法調査会)

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○白浜一良君 公明党の白浜一良でございます。
 本調査会でたくさんの参考人の先生方の御意見を伺う機会をいただきましたので、その先生方のお考えを引用しながら私の考えを述べさせていただきたいと思います。
 まず、お話し申し上げたい点は、憲法の前文や九条における平和主義に対する基本的な認識でございますが、明石元国連事務次長がいらっしゃって、こういうお話をされております。我々は、平和を能動的に弾力的に受け止める必要があるが、戦後は九条の護符に隠れ、九条九条と言っておれば我が国が平和であり得るという錯覚があったのではないか、前文と九条一項の精神はそのままでありたいが、平和は何も戦争のない状態以上のものでないといけないから、平和の持つ経済的、社会的、文化的背景などに思いを寄せながら日本の役割を探る必要があると、このようにお話しになっておりました。
 狭義の憲法解釈に逃げ込んだ論理というのが戦後日本は多かったわけでございますが、ここまで大きくなった日本の現状を踏まえますと、どこまでそういう国際的な貢献が日本ができるのかと。そういう名誉ある日本の国際国家の中での在り方というものを探るべきだということが私は基本的な認識として必要だということをまず申し上げたいと思います。
 その上で三つのことを述べたいと思います。
 一つは、日本の外交安全保障上の基本的な立場の問題でございますが、五百旗頭神戸大学の教授がいらっしゃって、こういうお話をされました。日本外交は国連尊重を踏まえるべきだが、その一つの基準にゆだねることは良くない、幾つもの外交原則や基本方針を重層的に組み合わせてこそ安定した展開ができると、このように五百旗頭先生がおっしゃっておりました。
 ですから、国際的ないわゆる世界各国の協調の場というのは国連であることには間違いございません。その上で、日本はやはり日米関係が基軸でございますし、また日本がアジアの中であるというその立場をどう考えるかということも大事なので、日本の今後の外交安全保障上の立場を考えるときに、この国連と日米とアジアと、この三つの軸でしっかり考えるべきだということをまず申し上げたいと思います。
 それから、二点目に申し上げたいのは集団的自衛権の問題でございますが、これも先ほどの五百旗頭先生がこのようにおっしゃっております。
 集団的自衛権は、最終的には高度な政策判断の問題であり、法制的に縛るのではなく、国際的な共感を維持し、共同で国際的なチャレンジに対応する姿勢を取りつつ、極めて平和主義的、軍事の発動に最も慎重な国でありながら必要な場合には判断するという、自ら実態を見詰める中で判断する能力が非常に大事だと、こういうお話をされているわけでございまして、そういう面では、国際法上、権利を有するが行使できないというのはまあ理解し難いことも私ども十分承知しておりますが、日本はさきの大戦を始め、そういう経験の中で戦後の歴史が流れているわけで、ですからこの問題も私は時代の流れの中で判断していくべきものだと、このように理解をしております。
 それから三つ目ですが、これは武器の使用の問題で、カンボジア以後、自衛隊の諸君が海外で大変活躍してくれているわけで、その場合のこの武器の使用というのは大変大事なことになるわけでございます。
 最初、私も思い出しますが、PKOで初めてカンボジアに行ったとき、機関銃が一丁か二丁かというのが大議論になりまして、そういう本当に初期の段階でしたのでそれが大きな問題になったわけでございますが。海外でそれなりに危険な地域で活動するわけですから、国際的なそういう基準があるべきだと、こう思うわけでございまして、佐々元内閣安全保障室長も当調査会でこのようにおっしゃっております。日本の自衛隊法の武器使用の最大の問題点は、武器使用規定が警察職務執行法を準用したことであり、警察と自衛隊は明らかに任務が違うので、自衛隊武器使用法や使用規定など明確に武力の行使と区別した武器の使用の基準をきちんと作ることが今一番大事なことではないかと佐々さんはおっしゃっているわけで、武力の行使というのは憲法上否定はされておりますけれども、いわゆる憲法上認められるこの武器の使用というのは、これ自衛隊に即して考えるべきだということも喫緊の課題だということを申し上げて、私の意見とさせていただきます。

発言情報

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発言者: 白浜一良

speaker_id: 6917

日付: 2004-04-07

院: 参議院

会議名: 憲法調査会