田英夫の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)
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○田英夫君 参議院の選挙制度というのは、最初、全国区、そして地方区と、その全国区があったからこそ実は緑風会ができたんだと思います。
ちょうど昭和二十年代の後半、緑風会の全盛時代に、私は実は政治記者で参議院を担当したことがありました。本当にこれが二院制の意味だなということを強く思ったんですけれども、本当に、同じ控室の中に山本有三さんがおられたり、もう日本の知性と言っていいような方がおられて、一日、新聞記者でその部屋にいて話を次々に伺っていくだけで全く勉強になりました。
しかしあれは、全国区がまた本当に残酷区だということもあり、大政党にだんだん有利になってきたですね。緑風会がむしろ意識的に壊されて五五年体制になっていって、その中で参議院も変わってしまって、次に出てきたのが拘束名簿式比例代表制という、私もこれを一回やったことがあります。これも、何か非常に、余り愉快な選挙制度ではなかったと思います。それで一回でやめて、その次と二回続けて東京選挙区でやりました。これは、勝負がはっきりしていてこれはいいんですが、最後にまた非拘束名簿式比例代表、今の制度です。これをやって見事に落ちまして、繰上げで昨年戻ってきたという、六回の選挙で参議院の選挙制度を全部ひとわたりやった経験があるんですけれども。
そのいずれを取ったら本当に党議拘束のない、参議院らしい、私も今政党に属していてこういうことを言うのはおかしいんですが、政党化しない、衆議院とはそこで違った構造になっている参議院というのができるかなと思い続けているんですが、なかなか、今それぞれ言ってくださった選挙制度、確かに参考になりますが、これこそそうなるというのがないような気がしております。
そこで、これは参議院というか、国会との、行政府の関係ですが、議会制民主主義というこの根幹がある中で、特に参議院で思うのは、行政府と参議院との関係というのがどうあるべきなのか、衆議院は、正に政権を作る戦いの場ということですから、行政府と与党、そしてそれに対して野党という戦い、やり取りが中心になるのは当たり前ですが、参議院の場合は、本当にあるべき参議院という姿からすれば、そうでない方がいいや、いいんじゃないかと。
今でも、参議院の委員会で法案がかかりますと、あるいは自由な発言を認めるときでも、委員長は、質疑のある方は順次御発言を願いますという、行政府に対して質問をするという姿が大前提になっていますね。私はそれは違うと。議員が意見を言う、それに対して行政府の責任者が意見を言うと、そこで意見を闘わすという形であるべきじゃないか、場合によっては一方的に議員が行政府に意見を言っておしまいという姿があってもいいんじゃないかなと思い続けていますが、この行政府と参議院の在り方という、これも時間が余りありませんが、お三人の方にお願いします。