緒方靖夫の発言 (国際問題に関する調査会)

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○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。
 三人の先生方、本当に有益なお話をありがとうございました。
 ちょっと流れを逆転いたしまして、最初に茂田大使にお伺いしたいと思います。
 私たちの経験でも、中東紛争、わけてもパレスチナ、イスラエルの対立ですね。例えば七〇年代に私たちの党は、イスラエル承認すべきだと、生存権を認めなきゃいけないということを言ったことがあるんですね。そうしたら途端にPLOから裏切り者と言われました。イスラエルは海の、地中海の底に沈める対象だということですね。それからその次に、八〇年代の初めに市民の乗ったバスの無差別テロに対して、これを非難したことがあるんですね。こんな手段は間違っていると。それに対しても裏切り者だと言われたことがある。まあその後、PLOのアラファトがそれに対しては謝罪するという形でなったんですけれども、僕は、結局こういう問題というのは清算されていないと、いまだに。
 それは、ちょうど昨年ですけれども、PLOのカドウミと話す機会があったんですね。彼ははっきりと、自爆テロは止められないんだと、幾らいろいろ自分たちがやっても止められないということをはっきり述べていました。ということは結局、怨念の応酬がずっと続く、それを止めなければ展望が開かないと思うんですね。
 ですから、その点で私は、中東問題を見るときに、これだけ重要な問題なんだけれどもなかなか展望を見ることができないという思いがあるわけですね。その点で大使のお考えを伺いたい。それが一点です。
 それからもう一つ、それに付随して、今イスラエルが壁を造っていますね。先週聞いたら七百三十キロになっていると。これはすごいスピードで造られているわけですけれども、これが中東和平に及ぼす影響、これについてお考えをお伺いしたいと思います。
 それから、津守大使にお伺いしたいんですが、イラク問題なんですけれども、アメリカは戦争はよく準備した、しかしイラクの統治についてどれだけよく準備したかと。イラクの統治についてですね。
 それは、例えばイラクは公務員が大変多い国です。しかし、それをバース党員だという理由で、バース党員になるのが義務付けられていたからしようがないんだけれども、それをパージすると、かなりの部分をですね。そういうこと一つ見ても、やはり現状を知らなかったなということを感じさせることがあるわけですね。
 そういう中で、結局、今のアメリカ軍のイラクでのプレゼンス、これがやはりイラク、それから中東、周辺の中東諸国、さらには広く言うとイスラム諸国に非常に大きな反感を呼んでいる。決してあの地域は反米ではなかったと思うんですけれども、反米機運が非常にそれによって高まっているということがあると思うんですね。今言った中東和平の問題とも絡まってそれが更に加速する、フラストレーションがもう爆発に至るようなところに至っているという、そういうことがあると思うんですね。
 政府もそれに非常に苦労していると。国民の世論とこのアメリカとの関係で、政府がどういうスタンスを取るのかということについて非常に苦労しているということがよく見えるわけですね。元々、かなりの国はアメリカに防衛を依存する。強い軍隊を持つとクーデターが起こるかもしれない、だから安全はアメリカに依存しようという、そういう考え方がかなり強かったと思うんですね。だから、当然アメリカといい関係を保持したい、保持し続けたいという願いがあるわけですけれども、しかしそういう苦境にアメリカの戦争が追い込んでいるという一面があると思うんですね。
 そうすると、長期的に見て、アメリカにとってのあの地域での安全保障上の利益、それが今どういう問題を抱えるのかという、あるいは今後どういう問題を抱える可能性があるのかということについてお伺いしたいと思います。
 それから、長先生には、一つは、NGOとして現場で、紛争の現場でずっと働いてきた、仕事をされてきたという経験からなんですけれども、それをお聞きしたいんですけれども、人道支援ということについては国連も赤十字もNGOもずっと経験を積んできていると思うんですね。
 それで、人道支援というのはもう原則非武装だということが国連のマニュアルなどでも出されていると思います。それは特に、コソボの紛争の中で、先生は詳しいと思うんですけれども、やはり武器を持った軍隊が支援に行って、結局支援者も危うくする、それから同時に援助を受ける人たちも危うくなるという、そういう経験からそういうマニュアルが作られたというふうに聞いているんですけれども、その点で、現場に立っての実感として、先ほどもちょっと触れられたと思うんですけれども、援助の在り方というのはどういうものが理想的なのか、それからNGOとしてどういう形態がいいのかということについてお伺いしたいと思います。
 それからもう一点、地雷撤去についてなんですけれども、私もアフガン問題の関係で、イスラマバードでダニエル・ケリー、地雷撤去の担当者と会ったりとか、まあ東京でも会いましたけれども、そういう彼の苦労なんかを聞きながら、改めてこれがどんなに多くの労力と人力とエネルギーが要る仕事なのかということを痛感しているわけですけれども、この分野で長い間仕事されてきて、日本が、政府としてもあるいは民間としても、どういう支援あるいはどういうことを望まれているのかということについてお聞きできたらと思います。
 以上です。

発言情報

speech_id: 115914308X00320040216_027

発言者: 緒方靖夫

speaker_id: 18665

日付: 2004-02-16

院: 参議院

会議名: 国際問題に関する調査会