小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 浜四津議員にお答えいたします。
自衛隊派遣の目的についてでございますが、まず、自衛隊は戦争に行くのではありません。武力行使をするものでもありません。イラクの復興支援、人道支援に赴いていただくということであります。
イラクの国民によって一日も早くイラクに安定した民主的な政権を作る、これは国際社会の責任でもあると思っています。イラクの安定というのは、日本のみならず、全世界が今しなければならない、そのために国連は、すべての加盟国に対してイラクに対して復興支援を要請しております。それに日本も私はこたえるべきだと思っております。
こういう中で、イラクに自衛隊を派遣すると、イラク人から日本は敵視されるのではないかという反対論が一部にあります。しかし、最近の報道を見ても、むしろイラク人の中に、イラクの国民の中にも、自衛隊の支援活動に期待を寄せ、復興支援に協力してくれという動きも強く見られております。
そういうことを考えますと、私は、自衛隊の諸君が、一般国民にはでき得ない、困難な状況の中で訓練を積んで、そして能力を生かして、イラク人から評価される支援活動ができると信じております。また、それを期待しております。そのような任務が果たせるように、日本政府としても万全の対策を講じていきたいと思います。
このような活動というものは、国際協調という日本の大事な基本方針に合致するものであり、同時に、憲法の掲げる理念にも沿うものであると私は考えております。
自衛隊派遣について、イラク国民やアラブ諸国に対する説明についてでございますが、私は、このイラクに対して日本はどのような活動を行うかということについて十分な理解と協力を得ることが極めて重要なことであると思いまして、アラブ関係の報道機関におきましても、心して十分日本の立場なり日本の支援活動の説明を行ってまいりましたし、これからも機会があればするつもりでございます。昨年もアル・ジャジーラ衛星テレビを通して私はインタビューに応じまして、イラク国民に対して、またアラブ諸国に対して説明を行ってまいりました。
今後、各国政府へ特使や閣僚レベルで説明しまして、理解を求める努力を行っていきたいと思います。
イラクにおける雇用対策でございますが、我が国は既にバグダッドで雇用創出を目的としたプロジェクトを実施したほか、今月十六日に決定した国際機関経由の学校、住宅及び公共施設の再建事業支援でも事業実施地域の住民の雇用拡大に寄与できると考えております。今後とも、イラク国民の生活基盤の再建に資する支援をODAを活用して行うことも検討しております。このような支援は現地の雇用拡大にもつながるものと思います。
メソポタミア湿原の回復につきましても、イラク側とも調整の上、関係国際機関等とも連携しながら、可能な限りの支援を検討してまいります。
北朝鮮に対しましては、誠意ある対応を求め、早期に政府間協議に応じるよう働き掛けておりまして、今後とも拉致問題の一刻も早い解決のためにあらゆる機会を通じて最善を尽くしてまいります。
中小企業金融につきましては、我が国は、経済の再生を考える際、中小企業の振興、発展は不可欠であります。景気浮揚と雇用創出には中小企業への円滑な資金供給の確保が欠かせないとも思っておりますし、政府は、担保や第三者保証人等に依存しない融資の拡大、売り掛け債権の担保化の促進など、多様な手法により中小企業金融対策の強化に積極的に取り組んでまいりました。企業倒産件数が十六か月連続で前年同月比で減少するなど、その成果は私は着実に現れ始めていると考えております。
今後とも、やる気と能力のある中小企業は十分にその力を発揮できるよう積極的に支援をしてまいります。
若年者の就職支援対策でございますが、政府としては、昨年六月に策定した若者自立・挑戦プランに基づき、御指摘されたような就職支援相談員のハローワークへの配置や都道府県との連携等による新規高卒者への就職支援、インターンシップの職業体験、キャリア教育の推進、企業実習と教育訓練を組み合わせたいわゆる日本版デュアルシステムの導入などの若者の就職支援対策を地方自治体とも連携しながら総合的に推進してまいります。
高齢者の雇用支援でございますが、六十五歳までの定年の引上げ、継続雇用制度の導入など、高齢者の雇用を確保するための法案を今国会に提出するとともに、政府、地方自治体、経済団体などが連携して高齢者の雇用を支援する取組を引き続き推進してまいります。
高齢者の虐待防止でございますが、御指摘の高齢者虐待については、これまでも老人福祉法に基づき、施設に保護することなどにより対応しておりますが、虐待の態様や発生要因は様々であります。その実態把握を急ぐとともに、その結果を踏まえ、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
参議院選挙の一票の格差是正についてでございますが、これは私は、必ずしも衆議院と参議院の一票格差是正が同じでなければならないとは思っておりません。アメリカにおきましても、上院と下院については違う制度を取っております。下院は人口比例、上院は、どんなに小さな州でも、人口が少なくても人口が多くても定員は同じであります。そういうことを考えまして、もちろん参議院の中で、今の制度を考えると人口の要素を加味した制度になっておりますので、アメリカと一緒である必要はないと思いますが、やはり衆議院と違った一票の格差是正があってもいいのではないかなと思っておりますが、これは本来、参議院自身の問題であります。そういうことを考えますと、一票の格差是正については、参議院改革の一環という意味で、まず参議院において十分議論していただきたいなと思っております。
教育の問題についてでございますが、正に日本が発展した原動力は教育を重視してきたからだと私も思っております。資源のない日本がここまで発展してきた。これからも日本は教育を重視していかなきゃならないと思います。
今後、教育を国政上の最重要課題の一つと位置付けまして、どうしたら子供一人一人が必要な能力を身に付けるか、これは学校も地域も家庭も一体として取り組む問題でありまして、学校におきましては、習熟度別指導や、御指摘のあった体験学習、読書活動を推進しまして、確かな学力と豊かな心の育成を目指した学校教育の改革などを進めるなど、人間力、その向上を目指した改革に全力を尽くしてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁いたします。(拍手)
〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕