南野知惠子の発言 (本会議)

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○南野知惠子君 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となりました平成十四年度決算について、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 まず最初に、十四年度決算の審査に入るに当たり、その重要性、とりわけ決算審査の予算への反映などについて、総理にお伺いいたします。
 昨年の参議院改革協議会報告を受け、十三年度決算は三十五年ぶりに常会内に審査を終了し、長年の課題であった決算の早期審査は大きな進展を見ました。これは正に参議院が、党派を超えて、参議院の独自性を発揮するために、衆議院では財政の入口である予算審議に重点を置き、参議院では財政の出口である決算の審査に重点を置くという、両院間の機能分担を具現したものであります。
 さらに、総理は、本院の警告に対する本会議での所信において、平成十五年度決算から十一月二十日前後に決算提出が可能となるよう努力する旨、答弁しておられます。
 政府予算案閣議決定前の決算の提出と審査開始、概算要求前の審査終了は、決算審査の結果を予算編成に反映させようというものであり、財政規律の回復、ひいては財政再建への道筋を付ける上でも極めて重要なプロセスであります。
 改めて、十四年度決算の早期審査、十五年度決算の早期提出、決算審査の予算編成への具体的反映に向けた総理の所見、決意をお伺いします。
 また、十五年度決算の十一月提出に関しては、会計検査院は、効率性・有効性検査を強化、拡大しつつ、検査報告の早期作成という困難な課題に取り組んでおります。十三年度決算に係る本院決算委員会の要請決議においても会計検査院の検査機能の強化を求めていますが、そのために政府はいかなる措置を講じようとしているのか、お伺いします。
 次に、新たな予算編成手法についてですが、十六年度予算から、自由民主党政権公約でうたっているモデル事業、すなわち予算の複数年度による歳出の合理化が導入されます。また、財務省は十四年度から予算執行調査を導入しています。予算執行調査の現時点における成果はどうなっているのか、また、今後どの程度までこれらの新しい手法を拡大し、単年度限りの予算編成から複数年度を視野に入れた財政支出プロセスの改革につなげていくのか、その場合の事後評価は今までとどう異なるのか、財務大臣の明確な答弁を求めます。
 次に、十四年度決算の特徴とその背景にある十四年度の政府の経済財政運営について伺います。
 十四年度の財政運営は、小泉政権発足直後の骨太の方針に基づき、国債発行額三十兆円を掲げ、公共投資、ODAの一割削減、特殊法人等への財政支出の一兆円超の削減など、果敢な改革が行われました。しかし、デフレが進行する中で、景気の回復は緩やかであり、不良債権処理に備えたセーフティーネットの構築も求められたことから、十二月に雇用対策、中小企業対策に重点を置いた改革加速プログラムを決定し、補正予算を編成、セーフティーネット充実対策費、構造改革推進型公共投資の促進など、柔軟かつ機動的な経済対策を講じたのであります。
 その結果、十四年度の国債発行額は三十五兆円と結果として目標を上回ったものの、十四年度の経済成長率は一・二%と当初見通しの〇・〇%を上回り、銀行の不良債権残高は十三年度末の四十三・二兆円から三十五・三兆円へと大きく減少しました。
 我が国の再生に向け着実な一歩を踏み出した十四年度の経済財政運営とその結果である十四年度決算についての総理の総括的所見を求めます。
 しかし、その一方で、十四年度決算は多くの課題を残しました。一つは増加し続ける国債残高であり、もう一つは税収の過大見積りであります。
 十四年度税収決算値は四十三兆八千億円と、対当初予算比で三兆円近くの減となっております。十四年度決算は歳入欠陥こそ免れたものの、依然として税収が当初見積りを大幅に下回る状況が続いていることは遺憾であります。
 本院の警告においても、税収見積りの精度向上を繰り返し求めておりますが、バブル崩壊後の決算で税収が当初見積りを下回らなかったのは八、十一、十二の三年度のみであるということをどう受け止めておられるのか、今後の改善策について財務大臣の明確な所見を求めます。
 税収が低迷する一方で、歳出の無駄遣いは依然として続いております。十四年度決算検査報告における指摘金額は四百億円と、過去二十年間で最多となっております。支出適正化の対応策として、公共事業を始めとする、より一層のコスト改革、予算の複数年度化、複数省庁にまたがる政策群の活用など、新たな手法の拡大が期待されます。それらによる無駄と非効率の排除など、徹底した歳出の適正化が以前にも増して求められると思いますが、総理の所見をお伺いいたします。
 次に、年金福祉施設等についてですが、十三年度決算審査においては、労働保険に係る労働者福祉施設の問題が取り上げられました。先日、本院決算委員会が旧スパウザ小田原を視察しましたが、四百五十五億円の巨費を投じて建設された施設がわずか八億五千万円で売却されたことには慨嘆を禁じ得ません。また、厚生年金、国民年金に係る福祉施設のうち、累計赤字を抱えているのがかなり見られます。平成十二年の閣議決定によりその見直しを行うこととされていますが、進捗状況は遅々として進んでおりません。
 小泉総理は、二十四日、年金福祉施設について抜本的な厳しい見直しを指示されたと報道されております。
 民間にできることは民間にをモットーとする小泉総理としては、本来の目的から逸脱した年金福祉施設が多数存在し、年金財政の負担となっている事態をどうお考えでしょうか。年金改革への国民の理解を一層深めるためにも、民間と競合する施設については大胆な厳しい見直しを行う一方、厚生年金病院など年金福祉施設本来の趣旨に沿った施設として財務の健全化を行うことが必要かと考えますが、総理の所見を求めます。
 次に、少子化対策について伺います。
 現在の年金不安そのものの原因は予想を上回る少子化の進行であり、実効ある少子化対策の推進こそ最大の年金不安解消策と言えます。総理は御就任以来、十四年の少子化対策プラスワン、待機児童ゼロ作戦等に力を入れてこられましたが、これらの対策がどのような成果を上げつつあるのか、さらに十五年に少子化社会対策基本法が施行されておりますので、国を挙げて少子化対策に取り組む体制を早急に作り上げるべきと考えますが、総理の御決意のほどをお聞かせ願います。
 また、目下、戦略性、国益などの観点を重視したODA改革が進められておりますが、リプロダクティブヘルス、性と生殖に関する健康、エイズなど人間の安全保障もますます重要になっており、我が党としても最重要課題として取り組んでいく決意であります。
 決算重視の観点から、本院独自の新たな取組としてODAにかかわる調査団派遣のための外国旅費約二千万円が十六年度予算案に計上されております。この調査実施に当たっては政府も積極的に取り組むことが必要不可欠でありますので、この点について総理の所見をお伺いいたします。
 我が国の財政再建は今や待ったなしの段階にあり、予算、決算両面で政治が主導権を発揮することが今こそ求められております。参議院が長年力を注いできた決算審査がより一層充実し、それが我が国の財政再建の一助となることを強く強く期待しまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115915254X00720040227_004

発言者: 南野知惠子

speaker_id: 14231

日付: 2004-02-27

院: 参議院

会議名: 本会議