山本香苗の発言 (本会議)

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○山本香苗君 私は、公明党を代表し、平成十四年度決算及び当面する重要課題につきまして、総理並びに関係各大臣に質問いたします。
 今回、会計検査院より提出されました平成十四年度決算報告は、小泉総理の下で編成されました予算の執行状況を検査したものです。この中で、税金の無駄遣いが約四百億円になることが指摘されております。これは過去二十年で最悪、前年と比べて六四%アップした金額です。しかも、会計検査院の検査は、すべての会計経理を検査しているわけではなく、一部を抽出して検査するものであります。一部の検査でさえもこれだけの無駄が指摘されているということは、ずさんな予算執行の横行が危惧されます。
 総理は予算執行の最高責任者としてこの結果をどう受け止められていますか。総理の明快な答弁を求めます。
 次に、内部監査体制についてお伺いいたします。
 今回の報告に、各地の検察庁が電話の割引制度を適切に使わなかったことによって約一千万円を余計に支払っていたことなどが指摘されております。これらは本来、各省庁内部でチェックすべきことで、会計検査院が乗り出すまでもありません。しかし、各省庁内の内部監査体制はといえば、昨年の決算報告で既に指摘されているとおり、内部に独立した監査機構を置いているのはわずかで、監査の対象となる会計担当課内の組織又は職員が監査も担っている、つまり監査する方とされる方が重なるケースが多く、有効に機能しているとは言い難い状況です。ちょうど一年前の本会議でこのことを我が党の山下栄一参議院議員が指摘いたしました。その際、総理は、内部監査体制の構築が重要な課題と認識していると、検討を急ぐ姿勢を示されました。
 そこで、総理に改めてお伺いします。総理は、この一年間、内部監査体制強化のために具体的にどういった手を打たれたのでしょうか。具体的な答弁をお願いいたします。
 本来、決算書は、次の予算編成に反映するために、予算年度を終えた年の秋には国会に提出されていなくてはなりません。総理は、昨年六月十六日、平成十五年度決算から十一月二十日前後に提出が可能となるよう努力しますと答弁され、今年よりも約二か月早い提出を約束されております。総理は、この約束を守る意思がありますか。また、単に守る意思があるだけでなく、実際守れるのでしょうか。総理の力強い答弁を求めます。
 次に、各論に移ります。
 我が党は、向学の志がありながら経済的な事情で学業を続けられない学生を救済したいと、日本育英会の奨学金事業の拡充に全力で取り組んでまいりました。その結果、来年度予算においては無利子、有利子合わせて貸与枠が九十六万五千人と、百万人の大台が目前となっております。
 他方、奨学金事業において、年々返還金の滞納が増え、約四百四十四億円が回収不能になると試算されております。就職できないなど、やむにやまれぬ事情がある場合はともかくとしても、返す能力があるにもかかわらず返さないというのは、社会の善意を裏切ることになり、奨学金制度の根幹を揺るがしかねません。極めて残念なことです。
 日本育英会は、今年四月一日、独立行政法人化され、日本学生支援機構となります。新たな組織にこの不良債権を持ち込ませないよう、また新たに不良債権を生み出すことのないよう、早急に手だてを講じなければならないと思いますが、文部科学大臣に具体的な改善策についてお伺いいたします。
 遠山前文部科学大臣は、昨年の日本学生支援機構法案の審議の際、「現在の奨学金事業というものをしっかりと引き継ぎ、そしてできるだけこれは更に充実をしていきたいというのが今回の独立行政法人化に際しての私どもの考え方でございます。」と答弁されています。当時、河村大臣は副大臣でいらっしゃいましたが、大臣となられた今も、奨学金事業を更に拡充させていくというお考えにお変わりはございませんでしょうか。河村文部科学大臣の御所見及び御決意をお伺いいたします。
   〔議長退席、副議長着席〕
 次に、信用保証制度についてお伺いいたします。
 今回の報告で、信用保証制度を利用した融資の貸倒れ急増に伴い、中小企業総合事業団の保険収支が赤字で、毎年数千億円の税金を穴埋めに投入せざるを得ないという事態が指摘されております。こうした事態は一刻も早く改善しなくてはなりません。
 とはいえ、この制度は、金融機関からの貸しはがしや貸し渋りにより資金繰りに苦しむ中小企業の多くを救ってきた実績がございます。もしこの制度がなければ、中小企業の倒産はもっと深刻になっていたのではないでしょうか。ようやく景気に回復の兆しが見えてきたといっても、中小企業はまだまだ苦境に立たされております。日本経済の屋台骨である中小企業の活性化なくして、日本経済の再生はない。
 今後、信用保証制度を活用した各種制度の更なる拡充を図るためにも、今回の会計検査院の指摘をしっかりと受け止め、早急に具体的な手だてを講ずるべきだと考えますが、中川経済産業大臣の御所見をお伺いいたします。
 次に、逮捕・拘留中の議員の歳費についてお伺いします。
 私は、逮捕・拘留中の議員の歳費は凍結すべきだと考えております。働いてないのに給与がもらえる。国民の側からすると全く理解できないことです。総理は、この問題について、昨年の決算委員会で、我が党の風間、荒木両議員の質問に答え、率直に言っておかしいと思う国民が圧倒的多数だ、今までの方法がいいかどうかもう一度議論する価値がある、また各党で協議する価値のある提案と答弁されております。あれ以降一年近くがたちます。しかし、この問題は何も進展しておりませんし、国民の不満も高まるばかりです。
 総理は、自由民主党の総裁でもあります。自民党の総裁として強力なリーダーシップを発揮し、この問題を早期に解決するお考えがあるのかないのか。総理の前向きな御答弁をお願いいたします。
 最後に、重要課題といたしまして、集団的自衛権についてお伺いいたします。
 安倍晋三自民党幹事長は、一月二十七日、産経新聞のインタビューに答えて、集団的自衛権の扱いについては、行使は許されないとする政府解釈を変更すべきだと集団的自衛権の政府解釈の見直しを主張されております。
 他方、昭和五十八年二月二十二日の予算委員会で、角田内閣法制局長官は、集団的自衛権の行使を憲法上認めたいという考えがあり、それを明快にしたいということであれば、憲法改正という手段を当然取らざるを得ないと思いますと明快に答弁しております。また、この予算委員会に同席していた時の外務大臣、安倍晋太郎外務大臣と谷川防衛庁長官も、法制局長官の述べたとおりでありますと答弁しております。
 そこで、総理に改めてお伺いします。
 総理は、集団的自衛権の行使が憲法解釈の変更で認められるという安倍幹事長と同じお考えなのか、あるいは従来の憲法改正という手段を取らなければ認められないというお考えなのか、どちらのお考えなのか、明快な御答弁をお願いいたします。
 以上の質問につきまして、総理並びに関係各大臣の明快な答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115915254X00720040227_015

発言者: 山本香苗

speaker_id: 23027

日付: 2004-02-27

院: 参議院

会議名: 本会議