葉梨康弘の発言 (憲法調査会)
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○葉梨委員 三点について申し上げたいと思います。結論的には、先ほど保岡幹事がおっしゃられたことを補強するような内容になろうかと思います。
一つは、憲法上、九十六条において国民投票が制定されているということが、比較的直接民主制的なものを日本に導入すべきという主張も片っ方であるやに聞いておりますけれども、先ほど土井委員がおっしゃられたこと、ある意味で私は賛成でございまして、明治憲法が欽定憲法という形で天皇大権で憲法をつくった。そして、輔弼するものとして国会、議院があったわけですけれども、その議院の力というのを代議制という形でうんと強めたのが新憲法ということになりますが、憲法を改正する、憲法を制定するということで、天皇にかわるものというのはやはり国民しかいなかったということで国民投票というのが位置づけられたというような形が、妥当、自然な形じゃないかと思います。ですから、そこで国民投票というのが定められたからといって、戦後は直接民主制でいくんだということではなくて、やはり欽定憲法から始まった大日本帝国憲法、その歴史との兼ね合いがあるんじゃないかなというふうに一つは思います。
それから次に、マニフェストの話なんですけれども、具体的な政策をたくさん出すのがマニフェストであるというような理解が大分行われているようなんですけれども、少なくとも英国の、特に保守党においては、マニフェストというのは哲学を持った政策体系でございます。これから何年間の政権について否定する、肯定する、そしてこの国をどういう形で持っていくかという哲学をちゃんと前面に出して、その中で過不足なく政策体系を示すというのがマニフェストであるとすれば、そこの一つ一つの部分について、個々に国民投票で国民に信を問うというのは、そうではなくて、やはり総選挙の場で一つのパッケージ同士を戦わせるという形が英国においても行われている選挙ではないか。ですから、その意味では、ちょっとその面は枝野委員とは私は意見を異にしております。
しかしながら、国民投票制度をしっかりとつくっていくということの必要性については、山口委員も、いらっしゃらなくなっちゃったんですが、というのは、今ポール、世論調査を行っても、六割の人が憲法改正を何らかの形で望んでいる、支持している。どういう形になるかわからないけれども、六割の国民が憲法を改正すべきというふうに考えているときに、憲法改正について何らの手続も示さないということは、やはり国会としての責任放棄ではないか。ですから、その意味で、妥当な形での国民投票制度というのは用意していく、そして、その中で国民とさらに議論を深めていくということが必要なのではないかというふうに考えております。
以上でございます。