田英夫の発言 (憲法調査会)
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○田英夫君 今、日本で、憲法のこの第八章の規定にもかかわらず、地方自治が守られているだろうかと。まだまだ全く不十分だと言わざるを得ないと思うんですが。
例えば、中央の省庁によってある地域に公共事業のものを造るというようなことがあって、それに対して地域住民の皆さんが反対をすると。結局は司法の場に訴えるというようなことになる場面がしばしばあるわけですね。この場合に、一体国会として、お互いに議論をして、議論をすべきだと思いますけれども、基本はどっちだろうと。それはやはり地域住民の皆さんの意思を尊重するということが基本だろうと思いますが。
例えば、私の体験したことで言えば、長良川に河口堰を造ると。建設省、水資源公団が、当時発展途上にあった工業に対して工業用水を供給する必要があるからというのが一つの理由でありました。同時に、自然災害から守ると。こういうことであったにもかかわらず、建設計画の間に既にその地域では工業用水を必要としないという事実が起こってきた。
それから、いわゆる治水対策として有効であろうかということに対して地域の住民の皆さんが具体的に言われたのは、伊勢湾台風のときに、今できているその河口堰、計画されていた河口堰の一つ上に国鉄の、当時の国鉄の鉄橋があった。それで、伊勢湾台風のときに高潮と同時に押し寄せた海の水のために、左右両岸の堤防が決壊をして大災害をもたらしたと。それよりも更に大きな橋を架ければ、まあ河口堰を造れば、その場合にはもっと大きな被害になるだろうと。体験上、地域の皆さんは反対をされたんですけれども、政府は、中央省庁はそれを押しのけて今できておりますね。
あるいは、もっと今の現在の問題でいえば、沖縄の米軍基地の問題、これは当然、国の政治の中で現在のようになってしまったことは事実であります。しかし、そのために地域の住民の皆さんが大変な苦悩をしておられる。こういう問題についても、やはり地方自治ということの基本の上に立ってもっと考えるべきではないか。今、沖縄の皆さん、知事の皆さん、知事を含めてですね、苦悩しておられる。こういうときに我々はどう考えるべきかということを、やはり地方自治というものの大切さをもっともっと考えるべきではないかなと。例を挙げれば切りがありませんけれども、そんな感じを持っております。
以上です。