小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 狩野議員にお答えいたします。
観光立国でございますが、観光振興は国民生活にゆとりと潤いを与え、国際相互理解を増進するとともに、産業、雇用への幅広い経済効果をもたらすものであり、我が国の需要の喚起と地域の活性化に重要な意義を有していると思います。
このような観点から、昨年、二〇一〇年に外国人旅行者を現在の五百万から一千万人に倍増させるとの目標を立て、世界に向けて日本を紹介するとともに、全国各地の観光カリスマが進めている魅力ある観光地作りに向けた取組を支援し、外国語標識の拡大など、外国人が独り歩きできる環境の整備や観光地同士のネットワーク化を進めるなど、一地域一観光を目標とする観光地域作りを進めてまいりました。現在、こういうことを進めている結果だけではございませんが、八月には一月当たり過去最高の訪日旅行者数を記録するなど着実に成果を上げてきております。
今後さらに、各地域で知恵と工夫を凝らした国際競争力のある観光地作りが進むよう、全国都市再生や特区制度との連携も図りつつ、官民一体となって観光立国の推進に積極的に取り組んでまいります。
また、来年は愛知県で万博が開催されます。多くの国々が出展を表明されております。愛知万博だけ見るだけでなく、この機会に全国各地の日本の名所、観光を回っていただくような工夫も必要かと思ってそのような対策も取り進めているところでございますので、よろしく御協力をお願い申し上げたいと思います。
地方経済、中小企業対策、また雇用対策にどう取り組んでいくかというお尋ねでございますが、現在、景気は個人消費や設備投資を中心に民需主導で堅調に回復しております。中国経済、アメリカ経済の好調もありますが、幸いにして民間需要もかなり堅調に推移しております。他方、回復の状況については、御指摘のように、雇用情勢など地域間にばらつきが見られ、また、中小企業をめぐる環境については大企業に比べて厳しいものがあるのも事実でございます。
こうした認識の下、政府としては、構造改革特区制度の活用、稚内から石垣までという全国都市再生、地域再生の取組の推進などの地域経済活性化策、金融セーフティーネット対策、再生支援策、新たな事業に挑戦する中小企業支援策、雇用創造に自発的に取り組む市町村等を競争的、選択的に支援する仕組みや、地域再生の核となる産業の育成など、地域経済の動向を踏まえて地域に密着した雇用対策などの施策を推進してまいります。これらの取組により、改革の成果を地域の経済、雇用や中小企業に広く浸透させ、民間需要主導の持続的な経済成長を図ってまいります。
日本人の道徳観についての御質問でございます。
国づくりの基盤は人であります。新しい時代を切り開く心豊かでたくましい人材の育成が重要であるということは言うまでもございません。現状において、我が国社会は規範意識や倫理観の喪失などが問題となっており、道徳観の回復が喫緊の課題でもあります。このため、公共の精神、道徳心を涵養する教育を推進するとともに、新しい時代にふさわしい教育基本法の改正に精力的に取り組むなど、人間力向上のための教育改革に全力を尽くしてまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣尾辻秀久君登壇、拍手〕