小泉純一郎の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 朝日議員にお答えいたします。切捨て御免の御質問に丁寧にお答えしたいと思います。
 参議院選挙を通じた国民の意識、期待についてのお尋ねでございますが、私は、参議院選挙に対しては新しい時代の変化に対応するために構造改革が是非とも必要だということを主に訴えました。この結果につきましては、与党全体で安定多数の議席を確保することができましたが、野党の意見にも耳を傾けろという、そういう結果でもあると思います。
 構造改革をしっかり進めよという声と受け止めまして、今後ともしっかりと、改革なくして成長なし、この路線を進めていきたいと思います。
 また、民間の活力と地方のやる気を引き出す今までの構造改革、いわゆる郵政民営化や三位一体の改革、金融、税制、規制、歳出の改革、年金を含む社会保障制度全般の一体的見直し、環境保護と経済発展の両立、世界一安全な国日本の復活、災害に強い国づくりなど、我が国が直面する重要な課題に内閣を挙げて全力で取り組んでまいりたいと思います。
 改正年金法の意義と今後の課題でございますが、さきの通常国会で成立した改正年金法は、長期的な給付と負担の均衡を確保し、持続可能な年金制度とするという避けて通ることのできない課題に正面から取り組んだものであります。
 一方、引き続き当面する課題は何かということでございますが、公的年金制度の一元化の問題、年金を受給していない障害者の方々に対する議員立法等への対応、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げ、短時間労働者の厚生年金適用の見直し等が挙げられますが、いずれも今後の年金制度にとって大きな課題であり、この問題についても積極的に取り組んでまいります。
 また、現在、政府においては、経済界、労働界などの参加を得ながら、年金の一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的な見直しについて幅広く議論を進めております。今後とも、こうした議論を通じ、安心できる持続可能な年金制度への国民の信頼を高めていくよう最大限努力してまいります。
 社会保障の在り方に関する懇談会の目的、位置付け、役割についてでございますが、さきの年金改正法の審議の過程で、経済界、労働界から、年金を含めた社会保障制度全般について税、保険料等の負担と給付の在り方を含め一体的な見直しを行うべきだとの提言をいただきました。また、国会においては、自民党、公明党、そして民主党の三党合意の中で、年金の一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的な見直しを進めていくこととされました。こうした状況を踏まえて、政府におきましては、社会保障の在り方に関する懇談会を本年七月に官房長官の下に設置したものであります。
 本懇談会においては、急速な少子高齢化が進む中、将来にわたって持続可能で安定的な社会保障制度としていくため、年金のみならず、医療、介護、生活保護等の各制度ごとの検討だけでなく、社会保障制度の国民生活における基本的役割や各制度全体の給付と負担の水準などについて一体的に検討することを期待しております。
 社会保障の抜本改革についてでございますが、急速な少子高齢化が進むとともに、家族、雇用の形態が変化する中、社会保障制度を将来にわたって安定的なものとしていくためには、年金、医療、介護、生活保護等の各分野における総合的な改革を進めていく必要があると考えます。
 このため、先般の年金の一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的な見直しについて議論を進めていく旨の三党合意がありますので、与野党が立場を超えて早急に協議を行うことが必要であるということを私は今までにも何回か申し上げております。
 一方、政府としても、この社会保障の在り方に関する懇談会を設置しておりますので、この社会保障制度全般について今後ともできるだけ早く、早期に国会の中でも三党合意に基づいて議論が深められていくことを期待しております。
 ベーシック・インカム、この考え方についてどうかというお話であります。
 国がすべての個人に対して最低限の所得保障を無条件に与えると、こういうベーシック・インカムという仕組みは聞いておりますが、我が国の社会保障制度は、基本は自助と自律であります。この自ら助ける精神と自らを律する精神、これだけでは不十分である、これだけではどうしても立ち行かない人に対しては公的な扶助、あるいはともに助け合う共助、これを組み合わせて個人の責任、そして自助努力を促しておき、この対応のし難いリスクに対して社会全体で支え合う制度が必要だと思っておりますが、御提案の、すべての個人に対して無条件に最低限の所得保障を与えるということについては、私は現在のところ国民的な合意を得ることは難しいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣細田博之君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 116115254X00320041015_018

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2004-10-15

院: 参議院

会議名: 本会議