尾辻秀久の発言 (本会議)
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○国務大臣(尾辻秀久君) 本日は、九問のお尋ねがございました。いずれ委員会でも御質疑あろうかと思いますので、簡潔にお答えさせていただきたいと存じます。
まず、本年十月及び来年四月における改正年金法施行のポイントについてお尋ねがございました。
本年十月一日の主な実施事項は、厚生年金保険料率の引上げ、基礎年金国庫負担割合の引上げ、マクロ経済スライドの導入であります。
来年四月一日の主な実施事項は、国民年金保険料の引上げ、育児休業期間中の厚生年金保険料免除期間の延長、六十歳代前半の在職老齢年金の見直し、若年者に対する国民年金保険料の納付猶予制度の導入などでございます。
次に、マクロ経済スライドについてのお尋ねがございました。
その趣旨は、社会全体として年金を支える力の減少、すなわち年金受給者の数が増え、それを支える現役世代の数が減るということでございます。これに応じて給付水準を自動的に調整するものでございます。
具体的には、通常の年金改定率から被保険者数の減少率と平均余命の伸び率を引いた率により年金額を改定するというものでございます。
また、調整開始時点につきましては、今、一・七%の物価スライド特例措置が行われておりますから、これが解消されるときからとなります。
厚生年金保険料の上限についてのお尋ねがございました。
まず、御指摘ございました坂口前大臣御自身の発言でありますけれども、これは御自身が、参議院厚生労働委員会においてそうした発言はしたことがないと、こういうふうに明言されております。
もとより、経済団体や労働団体におきまして厚生年金の保険料は二〇〇七年に到達する一五%を上限とすべきとの御意見があることは承知をいたしておりますが、いずれにいたしましても、この問題は給付と負担の均衡が大事でございますから、そのことを大切にしたいと考えております。
国民年金保険料の未納者に関する会計検査院の御指摘についてのお尋ねがございました。
過去二年間におきます国民年金保険料が一か月以上未納となっている者が約一千万人いることは事実でございます。この中に、納付督励により最終的には納付者となる者が多数含まれており、これらの方々を一律に未納者と位置付けることは適当でないとは考えておりますけれども、肝心なことは未納者をなくすことであります。
私どもは、平成十九年度に納付率を八〇%に回復させるという目標を掲げまして、目標達成に向け全力で取り組んでまいります。
介護保険施設における居住費、食費の取扱いについてのお尋ねがございました。
介護保険制度につきましては現在見直しに取り組んでおります。その中で、施設入所者の居住費、食費の取扱いにつきましては、社会保障審議会介護保険部会報告におきまして、在宅と施設の間の負担の不均衡の是正、施設入所者における年金給付と重複の是正という観点から、施設入所者の負担を見直すべきとの御提言をいただいておりまして、見直しの方向としては低所得者にも配慮しつつ、居住費、食費を利用者に御負担いただくという方向で考えております。今後の介護保険料の大幅な上昇を避けるためにも、施設入所者の負担の見直しが必要だと考えております。
次に、長期療養入院患者の食住費の負担についてのお尋ねがございました。
現時点におきましては、病院に長期入院する患者の食住費の取扱いなどについての方針を決めているわけではありませんけれども、いずれにいたしましても、介護保険におけるこれら費用の負担の在り方の見直しを踏まえ、医療保険における負担の在り方についても検討を進めてまいります。
中医協の見直しについてのお尋ねがございました。
中医協の在り方については、国民の皆様方の御納得をいただけるように見直しを行っていかなければならないと考えております。
具体的には、診療報酬改定の結果の検証等については速やかに取り組みます。さらに、御指摘のような法改正も視野に入れた構成メンバーの在り方を含め、診療報酬制度の基本的な在り方につきましては、次期医療制度改革をも念頭に置きつつ、幅広く議論を進めていくことが必要でございまして、しっかりと検討してまいります。
次に、生活保護制度と国民健康保険制度の御質問、二点ございました。
まずは、一緒にお答えした方がいいかと存じます。
先生の御趣旨、私も全くそのとおりだと思っております。少なくとも、動機不純などと言われるようなことがあってはならないと考えております。
今、私たちは社会保障全体をどうしようかということを考えておるわけでありますから、その中で生活保護がどうあるべきかということを考えるべきだと、こう思っております。実は、一昨日も、指定都市会長会の代表の方々来られまして、生活保護制度、もはや制度疲労だと、そこまで言われました。
こうした各方面の御提案を踏まえて、経済的な給付に加えて、自立・就労支援を実施する制度に転換したいと考えております。そういう中でまた、国と地方の負担がいかにあるべきかという答えを出していかなきゃならぬのだと、こういうふうに考えております。
国民健康保険制度の見直しにつきましても、いずれ医療保険制度をきっちりしなきゃなりません。その中でどうするかという大きな議論じゃなきゃいけないと思いますが、これも先生御専門でいらっしゃいますから申し上げるまでもございません。今、国民健康保険というのが緊急の課題であるということはお認めいただけるだろうと思います。
そうした中でどうするかということを考えていきたいと思いますけれども、一点だけあえて申し上げさせていただきますと、これまで国だけが持っておりました財政調整機能、一〇%持っておりましたけれども、あのうちの一部は都道府県にお渡しをしよう、そういう御提案はさせていただきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。その上でのお互いのまた役割分担だと、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。(拍手)