加藤修一の発言 (本会議)
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○加藤修一君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました平成十五年度決算及び当面する重要課題につきまして、総理並びに関係大臣に質問いたします。
これまでの国の会計決算は、検査報告とともに年明けの通常国会に提出されていました。このたび、会計検査院は例年より一か月近くも早く報告書を取りまとめ、決算書が予算案の編成前に国会に提出されました。これは憲政史上初めてであり、実に画期的なことであります。早期提出に熱心に取り組んできた公明党としても感慨深いものがあります。
今や、国、地方の借金は一千兆円に迫っております。税金の一層の適正使用、効率化を図るべきであります。正に、厳正無比な決算書の反映があってこそ予算書の価値は高まると言えます。これこそ決算の参議院であり、良識の府参議院の特筆すべき役割であります。さらに、今後とも電子政府を最大限生かして、会計処理のスピードアップ等を図り、明年以降についても更に十分な決算審議ができるように、一層早い提出を行うことを強く要望します。小泉総理の御決意をお伺いいたします。
ところで、本年六月、参議院は平成十四年度決算書の審査に関して、内閣に対して警告決議を行いました。その決議は、決算検査報告の指摘金額が過去二十年間で最悪の四百億円を超えた点を取り上げ、「予算執行をより一層厳正に行うとともに、再発防止の抜本的対策を講じ、いやしくも違法・不当の指摘を受けることのないよう万全を期すべきである。」との警告であります。にもかかわらず、本年は昨年度を超えて実に二百八十五件、四百三十億円と、過去最悪となりました。
依然として、景気の動向は一部の地方で回復の兆しはあるものの、中小企業の状況は、給料遅配、減俸等で四苦八苦しており、その中で税金を納めております。この現実に目をしっかりと開いて、抜本的対策を立てるべきであります。一体、今後、警告決議をどう受け止めていかれるのか。周知徹底されているのか。行政に携わる者は納税者の意図を酌み、民を本とすべきであります。三たび税の無駄が記録更新とならないように、再発防止を講じ、平成十六年度の予算執行を厳正に行うべきでありますが、具体的にはどのようにお考えですか。小泉総理の御答弁をお願いいたします。
公明党は、このような目に余る行政の無駄を省き、簡素で効率的な政府を実現するため、従来から、税の無駄にメスを入れ、さらに強化を主張してきました。小泉内閣はこの公明党の主張を受け入れて、本年二月、行政効率化関係省庁連絡会議を設置し、行政効率化推進計画を立て、取り組み始めました。これは高く評価するところであります。また、公明党のマニフェストは民間臨調などからも政策実現力を高く評価されております。このマニフェストにおいて、無駄を一掃、徹底した行革と特権を排除を掲げてきました。
まず第一に、特別会計の合理化であります。現在、政府の財政制度等審議会の報告によれば、五十を超える具体的提案がなされております。今後は、提言の実効性を高めるとともに、事業の存廃も含めた積極的な検討が必要であります。総理の御見解をお示しください。
第二に、総合的な公共事業コストの二〇%削減であります。政府は、平成十六年度予算編成の基本方針に公共事業のコスト削減を位置付けておりますが、適切なフォローアップが必要であります。コスト削減努力とともに、機能、品質の確保、下請企業への不当なしわ寄せ防止をどのように図るのか、総理の御見解をお伺いいたします。
第三に、公務員の特権排除であります。公明党の強力な主張により、昨今の財政状況にかんがみて、二〇〇四年度も国会議員歳費の一割カットが継続しております。同時に、政府の各省庁等の事務次官、外局の長官以上の幹部公務員に対しても給与一割カットの実行を求めていますが、結論が出ておりません。民間企業の血のにじむようなコスト削減努力に対応して、早期に実現すべきであります。
さらに、国家公務員の天下りについては、内閣が一元管理し、天下りやわたりに対する国民の批判に真摯にこたえる制度にすべきであります。
以上、国家公務員の特権などの制度改革に懸ける小泉総理の御見解をお伺いいたします。
次に、諸機関の内部監査の実態についてであります。
外務省の特別査察が行われましたが、会計検査院が同じ対象を調査した二十一在外公館のすべてにわたり不正経理などが指摘されました。そもそも、内部監査体制が機能していないということであります。
また、独立行政法人の監査についてでありますが、独立型監査を増やすなどの強化をすべきであります。しかし、中央監査機構の最近の監査報告によると、独立型の監査の実施は平成十三年度からほとんど前進しておりません。
以上の内部監査等の強化に関しては、平成十三年度及び十四年度決算質疑で、それぞれ公明党の山下、山本議員がただした際、政府答弁は、積極的に対応するとの発言でありました。しかし、ただいま取り上げましたように徹底さを欠いております。より一層の成果を上げるためにも、透明性の確保、監査体制等の強化を更に進めるべきであります。小泉総理の御決意をお願いいたします。
次に、社会保険庁の機器調達をめぐる汚職事件についてであります。
社会保険庁は、汚職事件の贈賄業者から随意契約によって二千五百台を超える金銭登録機を購入しております。この契約に際して、一括発注を行えば節約が可能にもかかわらず、約四百の出先機関ごとにそれぞれ契約し、中には契約書を同じ日に三回、別々に交わしたり、三日連続で契約をそれぞれ行うなど、競争入札を殊更避けて随意契約に走り、合計約四億五千万円の不正経理を繰り返してきました。
本件に対して、社会保険庁は、担当課長が収賄容疑で逮捕されて内部調査が進まないことをいいことに、会計検査院の指定した回答期限までに何ら回答せず、今もって回答がないことは、国会の決算審査を著しく軽視した実に不遜な態度であります。
さらに、社会保険庁は同業者との間で届出用紙の印刷システムについても随意契約していますが、驚くことに九百二十一か所中約三割の二百五十四か所が全く使われておらず、さらに使っている機器についても一年間百枚程度の印刷、すなわち三日間でたった一枚程度の使用頻度で、たなざらし状態であります。そもそも不必要な発注を行い、しかも約二十三億円もの大金を支払っております。およそ民間では考えられない出来事であります。
さらに、社会保険庁広島労働局の不正経理事件、厚生労働省の出版物監修料の受取問題等があり、内部調査を進めているとのことですが、厚生労働省は社会保険庁の解体的出直し及び今後の綱紀粛正についてどのように具体的に取り組まれるのか、尾辻厚生労働大臣の意欲的な御答弁をお願いいたします。
最後に、会計検査院の体制整備についてでありますが、会計検査院の検査機能や犯罪の抑止効果の強化に尽きますが、次の三点を指摘させていただきます。
第一に、会計検査院法による犯罪の通告義務に関して弾力的な運用を行うこと。第二に、納税者による訴訟提起を可能にすること。第三に、検査報告で指摘した事項について、対象機関による改善状況や不正などを行った公務員自身による弁償、弁済の有無を次年度以降に報告するなどであります。
これらの三点を含めて、国民の期待にこたえる会計検査体制や充実した報告体制の一層の強化を行うことでありますが、小泉総理の積極的な御答弁をお願いし、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕