桝屋敬悟の発言 (本会議)

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○桝屋敬悟君 公明党の桝屋敬悟でございます。
 党を代表いたしまして、ただいま議題となりました補助金の整理及び合理化に伴うさまざまな関係法律の改正案について質問をしたいと思います。(拍手)
 五人目のバッターでありますから重複があるかもしれませんが、重複を恐れずに聞いていきたいと思っております。
 さて、国庫補助負担金の改革につきましては、今日まで分権改革とともに整理合理化の方向で取り組まれてまいりましたが、決して容易な作業ではありませんでした。
 平成十二年四月から施行されました地方分権一括法では、従来の機関委任事務が廃止され、国と地方の事務事業が明確にされましたものの、国と地方の税財源についてまで大きな改革の手を入れることができなかったのであります。その後、地方分権推進計画に沿って国庫負担金や補助金の整理合理化が進められてきたところでありますが、残念ながら、今日まで、負担金と補助金の区別も判然としない状況が続いてきたわけであります。こうした中で、平成十四年、小泉改革の一つとして三位一体の改革が掲げられたわけであります。
 国の関与を縮小し、地方の権限と責任を大幅に拡大するため、内閣総理大臣の主導のもと、各大臣が責任を持って検討し、国庫補助負担事業を廃止・縮減するとの骨太二〇〇二の宣言は、交付税改革、そして税源移譲とともに、いわゆる三位一体の改革として全国に大きな衝撃を与えたのであります。
 自来、骨太二〇〇三では四兆円との規模が明らかにされ、大変困難は伴いましたが、昨年末には地方団体との協議も経て、政府・与党において改革の全体像が合意されたわけであります。
 ただいまその姿を振り返ってみますと、平成十五年度から平成十八年度までの期間における国庫補助負担金の改革規模は四兆四千億円となっているわけであります。税源移譲がいささか少ない感はいたしますが、同時にスリム化や交付金化などの改革も行われているわけであります。
 小泉総理、いまだ十八年度へ向けての改革作業は残されてはおりますが、全体として見たときに、私は、総理は郵政民営化へかける情熱と同じように、いや、それ以上の思いでこの三位一体の改革に取り組んでこられたと信じておりますが、総理の思いをお聞かせいただきたいと思います。
 特に、改革の作業の中で地方団体の意見を求めたということは、そして地方団体が意見をまとめたということは、国と地方の関係ではまさにエポックメーキングであったと思いますが、あわせて御所見を伺いたいと思います。
 さて、その地方の意見でもありましたように、改革は平成十八年度以降も続けていかなければなりません。本年度予算を見ても、二十兆円を超える国庫補助負担金が横たわっているわけであります。十八年度分も含め、今後の削減、縮小についてどのように取り組むかが大事であります。
 このたびの作業では、勢い、義務教育の国庫負担金をどうするか、あるいは国保の負担金をどうするかが問題となりましたが、個別の補助負担金を議論する前に、改めて国と地方の役割分担を明確にする必要があると考えます。
 国の役割としては、ナショナルミニマムの実現は当然といたしましても、例えば、全国的規模で統一して新しい施策を実施するとき、または国民経済に適合するように総合的に樹立された計画に従って実施するとき、国が責任を持ってその実現を図らなければならない、その場合の国庫補助負担金は認めるであるとか、あるいは国民の生命、健康、文化などを守るために必要な施策で採算性や効率性を超えて行う必要がある場合、その部分については国庫補助負担金を認めるというような新しいルールが必要だと考えます。
 また、各省や事務事業ごとの縦割りの議論ではなくて、各分野においてその同化、定着の程度や、地方の裁量度を高め自主性を拡大する程度などによって段階的に地方に移譲する、いわゆる横切り方式なども検討されるべきであると考えます。もちろん、公共事業についても例外にすることはできないと考えますが、あわせて総理の御所見をお伺いしたいと思います。(拍手)
 さて、関連三法案によって、義務教育費国庫負担金の暫定的減額や国民健康保険における都道府県負担の導入、養護老人ホームの措置費や一歳半健診、三歳児健診に係る費用などの国の負担の廃止、農業近代化利子補給金などの廃止が行われるわけであります。こうした措置に対応したきめ細かな地方交付税による対策が必要でありますが、その取り組みについて総務大臣にお伺いしたいと思います。
 地方団体の皆さんは、義務教育費に対応いたします税源移譲予定特例交付金あるいは国保に対応する所得譲与税の配分がどのように行われるのか、強い懸念を感じているのであります。
 また、今回の改革の姿を、地方団体の現場における実態としてお示しをいただきたいと思います。例えば、経済的理由により就学困難な児童生徒に対して学用品や通学費、学校給食費などを市町村が援助する経費に係る補助について、要保護児童を除き、このたびは準要保護児童の補助金は廃止されるわけでありますが、国費ベースで百三十四億円の改革であります。これは全国で何人の児童が対象となっているのか、文部科学大臣にお示しをいただきたい。
 また、法律事項ではありませんが、予算補助の部分でも地方にとっては大きな改革がなされております。高齢者福祉の分野における在宅福祉事業補助金では国費ベースで百二十五億円が廃止されますが、この中には緊急通報体制の整備事業も含まれております。いざというときにお年寄りの皆さんが消防本部などへ緊急通報するということで知られている事業でありますが、虚弱な単身高齢者のセーフティーネットとして全国的に実施されている事業であります。廃止される緊急通報体制等整備事業について、昨年度の事業費総額と実施市町村数を厚生労働大臣にお示しいただきたいのであります。
 昨年末の政府・与党の合意文書では、「補助負担金の廃止・縮減によって移譲された事務事業については、地方団体の裁量を活かしながら、確実に執行されることを担保する仕組みを検討する。」、先ほども出ておりましたけれども、とされているところでありますが、両大臣にはこの点も含めてお答えをいただきたいと思います。
 国庫補助負担金改革の議論は、義務教育費国庫負担金についても、そして生活保護についても、本年秋までが大きな山でありますが、るる申し上げたような当面の諸問題があることを指摘しておきたいと思います。また、交付金化された補助金について、真に地方の自主性、裁量性が高められるものとして執行されることを強く希望したいと思います。仮にも地方団体から、これでは補助金と同じではないか、いや、補助金以上だという、こうした批判があってはならないと考えますが、このたびの改革による交付金の執行について、総理の御所見を伺っておきたいと思います。
 厚生労働大臣にはさらにお尋ねいたします。
 今回新たに導入された、国民健康保険における市町村間の財政調整を行うための都道府県負担についてであります。
 地方の改革案にないものであっただけに、都道府県にとっては困惑が隠せないものがありました。平成十五年三月に閣議決定されました医療保険制度改革に関する基本方針では、既に、保険運営の広域化、医療費の適正化、財政調整交付金の配分方法の見直し、都道府県の役割の強化という方針が明らかにはされていましたが、社会保障制度全体の改革スケジュールからすると、医療保険制度の抜本改革はまさにこれからだというときでありますから、地方団体からすると結論の先取りではないかとの声になるわけであります。
 今後の医療改革を考えるとき、地方団体との信頼関係を確保することが大変に重要であると申し上げたいのであります。マスコミもさまざまに報道しておりますが、今回の改革の必要性と今後の検討の方向性を改めてお尋ねしたいと思います。
 国庫補助負担金の改革は、霞が関においてはみんな賛成であります。しかしながら、実行の段階になりますと、なぜか、まことに困難な作業となるわけであります。公明党はこれからも粘り強くこの課題に挑戦していくことをお誓い申し上げまして、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕

発言情報

speech_id: 116205254X00720050222_039

発言者: 桝屋敬悟

speaker_id: 20590

日付: 2005-02-22

院: 衆議院

会議名: 本会議