大野功統の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(大野功統君) 佐藤議員にお答えいたします。
 まず、北朝鮮の核兵器の開発、保有状況及び弾道ミサイルの開発・配備状況についてのお尋ねでございます。
 核兵器計画につきましては、断定的なことは申し上げられませんけれども、既に相当進んでいる可能性は排除できません。
 弾道ミサイルにつきましては、我が国のほぼ全域が射程内に入るノドンの配備が進んでいると考えております。また、テポドン1の開発を進めてきたほか、テポドン2を開発中であると考えられます。弾道ミサイルの長射程化の一層の進展が予想されております。
 次に、BMDシステムによる着弾予測に要する時間及び迎撃可能時間についてであります。
 着弾予測に要する時間は、事柄の性質上、詳細にお答えできませんが、あえて申し上げれば、一、二分のブースト段階終了後、極めて短時間で弾着予測地域が計算されます。
 迎撃可能時間につきましても、事柄の性質上、詳細にお答えはできませんが、あえて申し上げれば、イージスBMDシステムではブースト段階終了後数分、ペトリオットPAC3システムでは、当該弾道ミサイルの落下前数十秒程度と考えられます。
 次に、国会におけるシビリアンコントロールの意義についてであります。
 民主主義国家においては、シビリアンコントロール、すなわち政治の軍事に対する優先を確保することは重要であります。我が国におきましても、内閣や防衛庁長官による統制とともに、国民の代表である国会の民主的統制が行われていることは、極めて重要な意義を持つものであると考えております。
 次に、緊急の場合におけるシビリアンコントロールの確保のあり方についてであります。
 自衛隊法改正案第八十二条の二第三項に規定する緊急対処要領は、閣議決定を経て定めることとなっておりますが、これは、一、内閣と防衛庁長官の関係と、二、自衛隊の部隊の対処の基本を明示するものであり、これによりシビリアンコントロールは確保されると考えております。
 また、長官は、緊急対処要領に従い、みずからの責任と判断のもと、期間を区切った命令を部隊に発出することとなります。これを受け、部隊は、弾道ミサイルが我が国領域へ飛来するという事実を確認し、長官の命令を執行することとなり、長官によるシビリアンコントロールは十分確保されると考えております。
 さらに、こうした措置がとられたときは、速やかに国会に報告することといたしております。国会によるシビリアンコントロールも確保されるものと考えております。
 次に、弾道ミサイル等の破壊措置に関する責任についてであります。
 今般の法案は、あくまでも内閣の適切な関与のもと、防衛庁長官の責任と判断により、弾道ミサイル等の破壊措置の実施を部隊に対し命ずるものであります。したがいまして、当該命令の責任は、一義的には防衛庁長官にあります。
 次に、法文におきます「弾道ミサイル等」についてであります。
 法文の「弾道ミサイル等」とは、「弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であつて航空機以外のものをいう。」といたしております。その具体的な例といたしましては、弾道ミサイルに類する飛しょう特性を有する衛星打ち上げロケットや制御不能な状態に陥った人工衛星等の人工物が該当するものと考えております。
 次に、法案第一項と第三項の違いについてであります。
 第一項の飛来のおそれは、国際情勢、発射の示唆及び部隊の動き、ミサイルの発射の準備状況といった軍事的動向を総合的に分析、評価し、政府全体で判断するものであります。
 具体的な例といたしましては、意図は不明ですが弾道ミサイルの発射に向けた具体的な兆候がある場合や、諸外国が弾道ミサイルの発射を具体的に示唆した場合などが考えられます。
 他方、第三項の緊急の場合とは、我が国に弾道ミサイル等が飛来するおそれがあると判断していない状況下、事態が急変し、総理の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイルが飛来する緊急の場合に限るものであります。
 具体的な例といたしましては、ミサイル発射実験を行うとの情報のもと、イージス艦などのレーダーを用いてその実験を監視していた場合や、ある国の内政が不安定な状態にある場合に、当該国に対し継続的に監視を行っていたところ、弾道ミサイルが我が国に向けて飛来する場合などが考えられます。
 次に、法案第三項の長官の命令の期間についてであります。
 自衛隊のBMD対処は、常時即応態勢をとることが理想でありますが、自衛隊のさまざまな任務や限られた資源を考慮すれば、これは困難であります。このため、警戒監視を行う場合など弾道ミサイル等に対処可能な場合に、その期間を定めて命令を発出することが適切と考えております。
 また、期間を明確に定めておくことは、シビリアンコントロールの確保の観点からも重要であると考えております。
 最後に、法案の第三項に基づく長官の命令の現実性についてであります。
 この命令は、例えばイージス艦が警戒監視を行う場合など、その活動状況を踏まえて発出するものであることから、現実的であると考えております。
 なお、今回の法案で第三項を設けましたのは、事態が急変し、我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合であって、自衛隊の部隊がこれに対処できる体制にあるときに、仮にも制度上これに対処できない事態が生じないよう、法制度として万全を期すべく措置いたしたものであります。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣村田吉隆君登壇〕

発言情報

speech_id: 116205254X01620050401_041

発言者: 大野功統

speaker_id: 14396

日付: 2005-04-01

院: 衆議院

会議名: 本会議