前田雄吉の発言 (本会議)
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○前田雄吉君 民主党の前田雄吉です。
私は、ただいま議題となりました議院運営委員長川崎二郎君解任決議案につきまして、社会民主党・市民連合、民主党・無所属クラブを代表しまして、賛成の立場で討論を行わせていただきます。(拍手)
賛成する第一の理由は、昨日与党の幹事長が申し入れた会期延長の理由が余りにもひどいからであります。
理由はただ一つ、「議案の審議状況に鑑み」であります。このような理由で五十五日間もの大幅な会期延長を申し入れるなど、理不尽と言うしかありません。また、このような理由で申し入れられた会期延長案を本会議の議案とすることを議院運営委員長川崎二郎君が容認したことであります。公正中立な立場であるべき議院運営委員長がこのような理不尽な会期延長案を本会議に上程することは、到底容認できるものではありません。(拍手)
賛成する第二の理由は、与党が公にしない、本来の会期延長の理由が、あのいわく因縁の、いわゆる郵政民営化関連法案であります。今の国会で何が何でも成立させたいためであることが明らかであるからであります。
いわゆる郵政民営化関連法案が欠陥法案であることは明白であります。法律の立法趣旨を内閣の都合で勝手に変えるなど、言語道断であります。「民営化等の見直しは行わないものとする」とした中央省庁等改革基本法が制定されたのは、小泉総理が、あなたが橋本内閣の厚生大臣だったときであります。
小泉総理は、あのころ、民営化につながるものだと主張されていたのですが、その主張は、当時の郵政大臣の答弁で明確に否定されています。国会での答弁ですから、これを簡単に否定されては困ります。現に、小泉総理自身が小泉内閣発足後、当時の片山総務大臣に、「民営化等の見直しは行わないものとする」という条項の「行わないものとする」は、民営化論議の妨げになるので、法律の改正ができないだろうかと言われているではありませんか。
しかしながら、その後も法律の改正は行われず、どういうわけか政府の見解が変わるのです。国会で貴重な審議時間を費やして議論をしてきた、それを一遍の閣議の見解で変えてしまう。それは、郵政民営化に関する特別委員会での竹中郵政民営化担当大臣の、「その後の野田大臣、八代大臣、お話等々ございましたが、それぞれの御発言は承知しておりますが、それぞれの立場で、政治家としての御信条といいますか、信条をお話したものだというふうに思っています。」との暴言に象徴されています。
国会での大臣の答弁が、小泉内閣では、大臣個人の信条を述べたものだと、国会審議を愚弄する驚くべき見解となるのであります。さすがにこの発言は後刻撤回されましたが、小泉内閣の国会軽視の姿勢が端的にあらわれています。(拍手)これで会期延長など、議論するだけむなしいではありませんか。
賛成の第三の理由は、この法案が政府・与党間の修正含みで提案されていることです。
小泉総理は当初、この法案を会期内に成立させるんだと豪語されておりました。重要な法案を会期内に成立させようとするなら、法案の提出は三月中旬までに行うのが常識であります。政府・与党間の議論がまとまらないために、延々と与党内の議論が行われてきた結果、ようやく連休前に法案の提出だけが了承され、四月二十七日に至ってようやく法案が提出されたのでありました。
だれがどう見ても、これから、国会の審議の過程ではなく、それと次元の違うところで法案の修正が行われるだろうことは想像にかたくないのであります。現に与党内で、会期の延長を前提にした修正論議が公然と浮上しております。我々の主張したとおりであります。
政府・与党間での法案修正の時間が十分おありになるでしょう。ですから、しっかりと議論し、まとめた上で、臨時国会を開き、法案を再提出していただきたいのであります。
さて、賛成の第四点目の理由ですが、郵政民営化に関する特別委員長人事の問題であります。
特別委員長人事について小泉総理が主導権を発揮されたとの報道があります。古い話ではありません、つい先日のことであります。
予算委員会等で自民党総裁としての見解を聞かれても、党のことは幹事長に任せてある、そう答弁されるのが常である小泉総理でありますが、総理・総裁として党のことはきちんとしていただきたいのですが、それはともかく、国会のことを口にしていただいてはいけません。あなたは総理大臣なんですから、内閣の最高責任者です。内閣による立法府の人事への介入ではありませんか。これはいけません。三権分立の重大な危機を招いた責任を自覚されているのでしょうか。
報道を見る限りでは、自慢をされている感はありますが、反省のハの字もないようです。極めて遺憾であります。あなたの国会軽視の姿勢、あるいは国会への過剰介入が今日の政治の混乱をもたらしているのではありませんか。
さて、事ほどさように、今回の郵政民営化関連法案には重大な瑕疵があり、特別委員長人事の件に始まり、問題が多々あります。
にもかかわらず、去る五月二十日には衆議院本会議で郵政民営化に関する特別委員会の設置が強行可決され、二十六日には、同様に本会議での趣旨説明と質疑が強行されたのであります。これらの本会議が開かれた責任は、いかなるいわく因縁があろうとも、その責任は議院運営委員長川崎二郎君にあります。これは否定できません。さらに、重ねて本日の本会議における理由なき大幅会期延長案の議案上程であります。これはいけません。(拍手)
国権の最高機関たる国会の議事運営の最高責任者として、議長から権限をゆだねられた議院運営委員長が厳正、公正な立場を逸脱しては断じていけないのであります。(拍手)
以上が、議院運営委員長川崎二郎君解任決議案に賛成する理由であります。満場の議員の皆さんの心からの御賛同をお願いして、私の賛成討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)