山本順三の発言 (憲法調査会)
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○山本順三君 二院制と参議院の在り方に関する小委員会ということで、舛添小委員長の下でまとめていただきました。長らくの審査、審議に心から敬意を表したいというふうに思っております。
そこで、まとめの欄で、五項目、共通認識が得られたというようなことでございますし、また、今後積極的に検討すべき問題として、また五項目が上がっておるような状況でございます。
一つ残念なことは、先ほど共産党の二人の方から、委員さんからお話がございましたが、できるならば、せっかくこのような内容の濃い議論を詰めてきたわけでありますから、全会一致でこの調査報告書の提出の議決ができたら良かったなということを心から私は思いますし、共産党の御意見、改憲の方向を示すものだからというような、そういう提出には反対する意見述べられましたけれども、私自身が目を通させていただいて、先ほど申し上げたまとめの五項目、それからこれから議論していかなければならない五項目、その内容については、今後参議院がどうあるべきかということまで議論が展開していくわけでありますから、その点だけが極めて残念だというような感想を申し上げたいと思います。
そこで、この報告書でありますけれども、基本原則として一院制を支持する意見は極めて少ない、それどころか二院制をしっかり堅持していこうということでございまして、これは参議院の憲法調査会の中で置かれた小委員会の結論でありますから当然のことといえば当然のことだというふうに思いますけれども、ただ、そのときに、正に衆議院と参議院、この両院の違いというものを明確にしていくこと、これが国民の理解を得る上で最も重要であるというような、このことには大いに我々も着目をし、そして具体的な対応策というものを練っていかなければならないだろうというふうに思います。正に参議院の存在意義というものをしかとアピールする、そういうことが必要であろうと思います。
そういう流れの中で、参議院の機能、特に独自性を発揮すべき分野ということで一項目から七項目までいろいろ記述がございます。その中で何点か私なりの意見を申し上げたいと思いますけれども、まず第一点、長期的、基本的な政策課題というものを重点的に行おう、これは正に六年間解散がないという参議院の特性があるわけでございます。
そういった意味では、今議論になっております年金問題も含め、あるいは条約等々の外交案件、それから教育についての今後の方針、進め方、こういった大きな問題あるいは長期的な問題というものを参議院がしかと議論していく、そういう方向性を求めていくということは極めて重要なことであろうかというふうに思いますし、先ほども意見出ておりましたけれども、決算審査あるいは行政監視、政策評価、こういった分野につきましても、特に決算を通じて次年度の予算にその結果を反映させていくということは非常に肝要なことだと思いますし、また、ODAの調査あるいはまたその評価というものが次の、次年度の予算に反映していくと。もうこれは具体的に参議院では行われつつあるところでありますけれども、そういったことをより具体化していく、そういう作業が必要になってくるんだろうというふうに思います。
それともう一点、私が非常に着目をしておりますのは、六番目の国と地方との調整という分野でありまして、何といっても、参議院の地域代表としての我々の立場ということからいきますと、衆議院の小選挙区制とはまた違った立場が我々にはあるわけでございまして、そういった意味で、国と地方の役割分担というのが今非常に言われておりますし、三位一体改革の中でその問題点を議論する前に様々な国と地方の問題点が噴出をしてしまったというようなこともございました。
そういった意味で、権限調整であり、あるいはまた財政の調整であり、国と地方の関係というものを参議院でしっかりと扱っていく、こういう方向性が出ることが参議院の存在意義にもかかわってくるんではないだろうか、その点をこれから全面的に対応していただきたい、議論もさせていただきたい、このように思っております。
それから、最後にもう一点だけ申し上げたいと思いますけれども、参議院の構成の在り方ということで選挙制度でありますけれども、何といっても、これは衆議院でも一緒だと思いますけれども、選挙制度によって正に、言わば衆議院も参議院もその性格が大きく変わってくるということがあり得ると思います。小選挙区になったがゆえに二大政党の方向を向く、逆に言えば、従来の中選挙区でいくならば、いわゆる少数の、少数党に対してもある程度の配慮ができる。
私は、個人的な見解でありますけれども、参議院の場合には、衆議院のような二大政党化というような方向ではなくて、従来の中選挙区制度によって様々な政党が様々な意見が展開できるような、そういう良識の府であってもらいたい、そういったことが具体化できるような選挙制度をどういうふうに構築していくか。もちろん、直接選挙制は維持すべきというふうに思っておりますけれども、その後の選挙の制度の在り方、このことについては大いに議論を進めていくべきであろうというふうに思います。
以上です。