簗瀬進の発言 (憲法調査会)
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○簗瀬進君 発言の機会をいただきましてありがとうございました。民主党の簗瀬進でございます。
まずもって、舛添委員長始め小委員会の皆様には一年余にわたる大変な御努力をいただいたこと、心から敬意を表したいと思います。私も昨年の臨時国会から会長代理という立場で、一番最後のころ、手を挙げさせていただきましてお邪魔虫的な発言もさせていただきましたけれども、小委員の皆様の大変な真剣な、そしてある意味で党派を超えた議論ができていたな、非常にすばらしかったなと、このように思っておる次第でございます。
最後という大詰めに近づいてまいりました。そういうこともありまして、選挙制度、特に参議院のみならず衆参合わせての選挙制度をどう考えていったらいいのかという視点で発言をさせていただければと思っております。
まず、私自身の経験でございますけれども、初めて国会に出たのが九一年、自民党の衆議院議員ということでございまして、当時、いわゆる衆議院の小選挙区制を導入するのかどうかということで大変激しい議論が自民党の中で行われていたということを今も生々しく思い出しております。
結果として、御案内の比例代表並立制というようなものができました。私は、それは大変ある意味で派閥政治を乗り越えるということでは大きな成果を現在に至るまでもたらし続けていると思っておりますけれども、当時のことを我が事ながら反省をしてみますと、やっぱり衆議院一院の選挙制度だけで完結をするかのような一種の高ぶりの中で議論が進んでいったような気がいたしております。
私は、複雑な選挙制度というようなものは国民を最終的には政治から遠ざけてしまうと思います。正にそういう意味では、国民にとって分かりやすい選挙制度をいかにつくっていくのか、それこそ政治不信を解決をするための、あるいは低投票率を解決をするための最大の処方せんなんではないのかなと、こういうふうに思っておりまして、そんな観点から、今改めて衆参合わせて選挙制度をここでもう一回考えるとしたらどうなるんだろうかと、そういう議論をさせていただきたいと思っております。
まず第一番目に、二院制の堅持と、それから両院の直接選挙というようなものが、私もこれは大賛成でございまして、それは堅持すべきであるという小委員会の報告については全く異存がございません。その上で、この二院制を前提として選挙制度を考えていったとするならば、基本的なポイントが幾つかあるだろうと。私は三つほど指摘をさせていただきたいと思っております。
第一番目は、全体的な視点を持って両院合わせての制度設計をすべきだろうと。衆議院独自で、あるいは参議院独自で、切り離してということではなくて、衆と参をセットとして考えながら同時並行的に制度設計をしていくという視点が今まで余りにも少なかったのではないのかな。この反省に立って、全体的な視点に立った制度設計をするということをもう一回やっぱりやった方がいいんではないのかなということが第一点でございます。
第二点は、明快な差別化だと思います。投票する国民の目から見て両院の違いが選挙制度の点で余り明瞭に見えてこないということでありますと、正に国民のそれぞれの院に対する持っているイメージがもう選挙をするその当初の段階からぼやけてくるということでございまして、そういう意味では、明快な差別化をした制度設計をしていくというのが大変重要なポイントになるんではないのかなと思います。
それから第三点は、機能分担を明確に意識をしながらやっていく、制度設計をしていくということだと思います。その機能分担、衆参の役割の分担ということについては、先ほど来、先輩同僚、もう大変すばらしい議論がここで展開をされておりますが、私は、政治の機能のうち、どの部分をどの院に担わせるのかというその政治の機能、大きな政治の国民生活において果たしている役割の中で、政治の機能のどの部分を衆議院に担っていただき、またどの部分を参議院に担っていただくのかという、そういう政治の機能の分担の中で両院の役割分担を明確化していくという視点が三番目に必要なんではないのかな、こういうふうに思っております。
これらの三つの点を前提にして物を考えていきますと、やはりいろいろな考えはありますけれども、最後の公聴会で五十嵐公述人が端的におっしゃっておりましたが、民意の集約をする機能は第一院に、そして様々な民意の多様な意見を反映をしていくという機能は第二院にと、こういうふうな政治の機能を役割分担をするということが極めて明確なんではないのかなと、現時点ではそのように考えております。そして、それを制度設計という形で表してみると、やはり衆議院は完全小選挙区制ということで、そして参議院は完全比例制でと、これを大前提とした制度設計を進めていくというのが現時点では最もいいんではないのかなと。
ただ、比例制度を導入したときに、比例のやり方によっては更にそれが政党政治を際立たせるという、そういう側面も持っておりますので、比例の制度設計についてはいろいろとあるだろうと思いますけれども、基本的には民意の集約は一院に、そして多様な意見の反映は二院にと、こういうようなことで進めていくというようなものがベターなんではないのかなと現時点では考えております。
最後に、その制度設計、選挙制度を決めていく上においての大切な手順についての指摘をさせていただきたいと思っております。
ある意味で政治家都合で選挙制度がもてあそばれてきたと言ったら失礼かもしれませんけれども、恐らく、国民の立場に立ってみれば、何でこんなにころころ変わって、しかも変わるたびに分かりづらくなっていく、そして同時選挙をやったらどっちがどっちだか全然分からないというふうな、そういう制度をつくってしまっているというのは一体何なんだろうかと、こういうふうに思っておられるんではないのかなと思います。
私は、そういう意味では、かつての権威ある第三者機関的な選挙制度審議会のようなそういうようなものをきちっとつくって、そこで議論を詰めた上で提案をしていくという手順が必要であろうと思います。そして、最終的には、これは国民投票法にも絡む話になってまいりますけれども、制度を選ぶ際にも、主権者の国民が選べるような、すなわち、選挙制度を国民投票によって決定をする、これはなかなかレベルの高い問い掛けを国民にすることになるかもしれませんけれども、それでもやはりそのような手順を踏んだ上で、国民のものとして選挙制度をしっかりと意識をしてもらいながら選んでいただくと、こういう視点が必要なのではないのかなと、手順について二点ほど申し上げまして、意見を終わらせていただきます。
ありがとうございました。