田英夫の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)
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○田英夫君 私は、この二院制なるがゆえに結果が良かったという例を一つ二つ挙げることによって、まず二院制の維持を主張したいと思いますが。
一つは、今、吉川さんも挙げられましたが、十年ほど前、十年前ですね、阪神・淡路大震災がありました。それで、その結果で災害被災者救援法を作ったわけですけれども、実は政府は、現在もそうですけれども、天災による災害はそれぞれ個人が復旧すべきである、立ち上がるべきだという、政府から公的資金を支給するということはしないという原則を持っておられたんですが、あの大被害、大災害の中で、被害者の皆さんからも、何とか立ち上がり資金でもいいから公的資金を出してほしいという要望が種々ありました。
そういう中で、話し合っている中で、参議院で超党派でそれにこたえようという動きが出たときに、政府は依然として、当時の国土庁ですけども、公的資金を出すことはできないという原則を守り通していた。そのときに、たまたま衆議院の自民党、当時の幹事長野中広務さんとお会いすることができて、参議院で今議員立法を始めようとしているけれども、自民党の協力、与党の協力がないと成立しないという状況を話しましたところが、参議院でやってくださいという話になって、結局、参議院自民党が加わって積極的に動いてくださった中でこの法律はできたんですね。
もちろん、金額はそんな状況の中ですから当初の我々の希望をはるかに下回りましたけれども、小さく産んで大きく育てればいいじゃないかという合い言葉で、結局三百万、百万が三百万に今現在はなっておりますね。それが三宅島の皆さんにも、それから新潟の地震の被害者の皆さんにも皆役立っていると思います。これは衆議院ではできなかった。まあ衆議院が政府と近いからということではないでしょうが、結果はそうでした。
それから、これは何年前か忘れましたけれども、細川内閣のときに出てきた衆議院の小選挙区制の審議、これも吉川さん言われましたが、結果は参議院で否決しました。私が言うのはおかしいんですが、当時の社会党から十七人が反対をしたわけですね。それで、細川内閣ですから与党だったんですが、結果は参議院で否決と。で、両院協議会へ送られている中で、結果は非常に、私は反対した方ですから今でも怒っているんですけれども、制度のとおり両院協議会、それで衆議院で三分の二という、そういうことであれば成立するはずなんですが、総理大臣と自民党総裁だのが話し合うという形の中で可決されてしまって現在に至っていると。したがって、ルールどおりいってないんですね。そういうこともありました。
きちんとやはり二院制を守って、衆参の意見が異なったときには両院協議会で話して、で、最後は衆議院で三分の二なら可決できるという、そういう制度をきちんとやるべきだと思いますが、それはそれとして。
あと、参議院の本当に今後そういう二院制を守る上で改革していくべき、まあ私の希望ですが、一つは、先ほど山本さんからは否定的な発言がありましたが、私は調査会というのを参議院の一つの大きな特徴にしてもっと大きく育てるべきだと思っています。今三つ、ずっとありますが、国際問題調査会だけは最初からずっと引き続きあります。あとの二つは変わっておりますが、何というか活用が十分でないということは私もそう思います。で、六年の任期があって三年をワンクールにして勉強していくと、非常にこれは有効なものにできると思いますね。
で、もう一つは、三年掛かってみんなで作り上げた結論を、つまり報告書になるわけですが、議長に報告してそれでまあ言いっ放しになっているわけですね。これを行政府に対してきちんと提起して、それで一定の期間の後にその行政府から参議院に結果、その後の取扱いなどを報告させるという、きちんとした、後の始末をきちんとする制度を強化すれば、もっと有効だと思います。
私の、当面、国際問題調査会はずっと引き続きやった方がいいと思いますが、例えば長期間勉強するという意味でいうと、例えばエネルギー問題、原子力発電も含めて、私は実は産業・資源エネルギー調査会というのがあったときに一期だけ会長をやりましたけれども、エネルギー問題を取り上げたんですが、結局、結論を本当に詰めない状態で終わってしまいました。もっとエネルギー問題は長期的な視野で考えなければなりませんから、エネルギー調査会。
あるいは、今、教育問題いろいろ議論があります。関係者も非常に多いですし、熱心な方多いんですが、この教育問題というのも長い、衆議院ではなくて参議院のこの長いスパンで議論できる問題ではないかなと思います。
それから、年金の問題なんかも、応急手当てじゃなくて本当に長い目で見て作っていかなければいけない、作り直さなければいけませんから、この年金問題も年金調査会というような形で勉強してみたらどうかなと。そして、それを行政府にきちんと渡して、その対応を報告させるということにしたらいいと思っています。
それから、党議拘束の問題も、私は緑風会が存在したときにちょうど新聞記者で取材していまして担当したことあるものですから非常に関心が深いんですが、あのような形の参議院ができないかなと今でも思いますが、これはいろいろ難しい問題が絡んでくると思います。それはこの程度にとどめておきたいと思います。
それから、常任委員会、参議院の常任委員会の在り方というのも研究する必要があるんじゃないでしょうか。私は外務委員会に二十数年ずっといたことがあります。結果としては、いやでも応でも専門家的になりますから、私なりにそれはとても良かったと思ってはいるんですが、なるべくなら委員を一つの委員会に固定して対応をするというやり方、それはそれぞれの党の考え方があるからなかなか難しい点もあるかなと思いますけれども、そういう研究を進めてもっと改善を、参議院の改善を進めることが二院制を強化する意味で大事じゃないかなと思っています。
終わります。