簗瀬進の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)
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○会長代理(簗瀬進君) 御指名を賜りまして大変有り難く思います。
私は、参議院の選挙制度を論ずる際の大前提として、これはよく選挙制度を論ずる際に言われるんですけれども、選挙制度は隠れた憲法である、あるいは不文の憲法であるとよく言われます。選挙制度を決めることによって国の政治の姿が決まってしまう大変重要な議論であるということをまず大前提に置かなければならないと思います。
それから、次の前提、中前提ということで考えるのは、やはりこの小委員会でほとんどの皆さんが一致をしているのは、二院制は堅持をすべきだ、それから直接的な国民から投票される選挙制度であるべきだということだと思います。
私も、前回も述べましたけれども、解散を持つ第一院、そして解散のない、そして半数改選の第二院と、これは民意を問うための非常に絶妙なバランスを持った制度であるということで、そういう観点から二院制は堅持をすべきであると、こういうふうな前提を置きながら選挙制度の制度設計に入っていくべきなんだろうなと思っております。
その際に非常に重要なのは、全体的な統治のシステムの中で衆参の選挙制度がどういうふうに意味を持つのかといった全体的な視点、またその全体の統治システムの中で、私は特に国民主権主義を貫徹をする、それを徹底化することによって次の新しい憲法の意味付けがあるだろうと、こういうふうに考えておりますが、そういう全体的な制度設計の中で、衆参の割り振り、選挙制度の作り方をどうしていくのかという、そういう観点が今までどうも議論の中では少な過ぎると、こういうふうに思っております。
私は、国民主権主義の貫徹ということで前回の親調査会でも言わせていただきましたけれども、まず水平的視点で三権分立の再構成を国民主権主義を強化するという観点からやっていかなければならない、議院内閣制を首相公選制に改めるべきだ、あるいは司法に民主的な任命の段階での基盤を強化すべきだ等の議論をさせていただきました。また、法律が、国会が独占をするということではなくて、国民と法律制定権を国会が共有をすると、こういうことも必要だろうと。それから、垂直的な統治の機構の再配分というようなものも必要だろう。そういう点では、国と地方の役割分担をどういうふうにしていったらいいのか、そういう視点の中で新しい統治全体のシステムを考えた上で、そこで衆参の二院制の制度設計、特に選挙制度ということでどういうふうに作っていったらいいのかということを考えなければならない、こういうふうに思っております。
また、この選挙制度を考える場合に欠けてはならない論議というのは、主権者は国民です。投票をするのは国民なんです。投票をする国民にとって極めて分かりづらいような制度を作るべきではない。投票をする国民にとって簡潔明瞭な制度であればあるほど私はベターだと、こういうふうに思うべきだと思っております。
例えば、現在の衆参、それぞれ二つの制度を併存をさせた形を二院で持っている。これを例えば同時選挙で衆参の選挙をやらされたときに、国民はもう大変な混乱に陥る。正に、もうそういう意味では、私は民主主義の選挙制度としては極めてまずい状況に私どもの衆参の選挙制度は陥っているんではないのかと。こういうふうな観点にやっぱり立って、だからこそ政治離れが起きていく。したがって、国民にとって分かりやすい明瞭な選挙制度をどういうふうに構成をしていくのかということを衆参同時に考えていくべきだと、こういうふうに考えるべきだと思っております。
三番目に言いたいのは、やっぱり政治の二つの要素というのは、民意の反映と集約であると。この二つの機能に対応した形で、衆議院と参議院を極めて明確な性格付けをしていったらいいのではないのかと私は考えるべきであろうと、こういうふうに思っております。
そういうことでいえば、結論から言えば、民意の集約は衆議院にやってもらうと、そしてその衆議院は私は完全小選挙区制が望ましいのではないのかなと思っております。また、民意の反映については、これは参議院が行うと。そして、参議院のこの選挙制度は、基本的には比例を本質にした再構成をすべきなのではないのかなと。今、衆議院で行われている惜敗率を前提にいたしました非拘束名簿、この比例を全国レベルで私は取り入れたらどうなんだろうか。それが例えば道州制というようなものがもし取り入れられた場合に、県単位のものを道州単位に広げた形で、惜敗率を前提にした非拘束名簿の比例式の参議院の選挙制度というようなものは可能なんではないのかなと。そして、比例というふうなことで構成をすれば、先ほど来同僚の皆さんが議論をしている参議院の独自性というようなものも、比例という観点から更に評価をされた独自の機能というようなものが発揮をされるんではないのかなと、こういうふうに考えております。
以上です。