尾辻秀久の発言 (本会議)
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○国務大臣(尾辻秀久君) 非正規雇用が増加する雇用環境についてのお尋ねがありました。
昨今の雇用環境を見ますと、正規雇用が減少し、非正規雇用が増加しております。この要因としては、経済社会構造の変化や価値観の多様化などにより、企業や労働者の多様な働き方に対するニーズが高まっていることなども考えられます。
私といたしましては、パートタイム労働指針に基づくパートタイム労働者と正社員との間の均衡処遇の確保など、正規、非正規の働き方にかかわらず、だれもが安心して働くことのできるような労働環境の整備に努めてまいります。
過労自殺など、自殺予防についてのお尋ねがありました。
自殺者数は平成十年以降三万人を超えて推移し、平成十五年には、これは先生御自身もお述べになりましたけれども、三万四千人と過去最悪となるなど、緊急に対応を要する事態であると認識をいたしております。
このため、職域におけるメンタルヘルス指針、行政職員や保健医療従事者向けのうつ対策マニュアルの普及など、職域、地域それぞれにおける対策を進めております。また、労働福祉事業の中で、労働者の遺族の心のケアも含め相談事業を行っているところであります。
今後とも、関係省庁と連携し、引き続き対策の充実に取り組んでまいります。
国民年金の未納対策についてお尋ねがありました。
国民年金の未納者対策につきましては、平成十九年度に納付率を八〇%に回復させるという目標の達成に向けて、年次目標を盛り込んだ行動計画を作成し、徹底した進捗管理及び達成状況の検証を行っております。
また、平成十六年の法律改正で取得が可能となった市町村からの所得情報を最大限に活用し、効果的な免除勧奨や効率的な強制徴収の実施など、納付率の低下要因に応じたきめ細かな収納対策に取り組んでまいります。
福祉施設の整備に年金保険料を充ててきたことに関する政府の責任についてお尋ねがございました。
年金の福祉施設につきましては、被保険者等の福祉の増進を図るとともに、多くの方々に御利用いただくことを通じて年金制度に対する理解や信頼を得るなど、これまで一定の役割を果たしてきたものと認識をいたしております。
今後、年金制度の厳しい財政状況等を踏まえ、例外なくこれを整理合理化するとともに、年金福祉施設事業の実施経緯等の検証にしっかりと取り組むことにより、政府としての責任を果たしてまいりたいと考えております。
年金保険料の使い道についてのお尋ねがございました。
平成十六年度は、職員宿舎の建て替えや公用車の更新は極力行わないなど、厳正な予算執行に努めたところでありまして、本年度においてもこれらの経費を大幅に削減をしております。
本年度の財政上の特例措置の範囲につきましては、国会等における御論議等を踏まえまして、制度運営に直接かかわる適用、徴収、給付事務、システム経費に限定をいたしまして、これまで年金保険料を充てていた職員宿舎、公用車等の経費については国庫負担といたしております。
また、年金給付に関係して年金保険料を財源として行っておる年金相談等については、国民のニーズに応じて引き続きサービスの確保を図ることといたしております。
今後とも、経費の節減に努めますとともに、年金保険料は年金給付及び年金給付に関係する経費以外には充てないという方針で臨んでまいります。
施設の経営状況、回収の見込み等についてお尋ねがございました。
独立行政法人への出資予定の年金福祉施設等に係る平成十五年度の単年度収支は、三百二十八施設中、黒字が二百五十二施設、赤字が七十六施設であり、トータルでは二十七億円の黒字となっております。また、平成十五年度までの累積収支はトータルで五百四十八億円の黒字となっておるところでございます。
次に、独立行政法人に対して出資する予定の財産は、平成十五年度末国有財産台帳価格で総額八千九百億円であります。なお、出資の際にはこれらを改めて時価評価することとしております。
この施設の譲渡等に当たりましては、不動産鑑定の手法に基づき適切な価格の設定に努め、年金資金の損失を最小化するとともに、民間のノウハウを最大限に活用するなど、合理的かつ効率的な売却により、五年間で所期の目的を達成してまいります。
独立行政法人設立の必要性についてお尋ねがありました。
三百を超える施設を短期間で集中的かつ効率的に譲渡するには、理事長や職員を民間から登用し、民間の知見を最大限活用できる専門の組織が必要であり、国においてはこのような専門的な業務を行う組織をつくることは困難であると考えております。
また、今回の整理合理化に関する業務は、民間の売却方法のように、売却手数料収入を得るため単に施設を売却すればよいのではなく、年金への損失を最小化するという基本方針の下、適正な価格で譲渡されることが確実に担保されねばなりませんし、あわせて、地域において必要な医療の確保に関して地方公共団体との調整を行ったり、有料老人ホーム入居者の処遇に配慮する必要があります。このような公共的な役割を果たす組織としては、大臣の監督の下で、厳格な評価体制の下で業務を行うこととされている独立行政法人が最も適切な実施主体であると考えております。
施設の売却、廃止の具体的内容、手順、計画についてお尋ねがございました。
年金福祉施設等の譲渡に当たっての契約方法、譲渡条件、施設の選定及び譲渡時期など、整理合理化の実施に当たっての基本的枠組みについては、先月末に策定いたしました整理合理化計画において明らかにしておるところでございまして、さらに、厚生労働大臣が示します中期目標において施設の具体的譲渡の進め方などを示し、その着実な実施を求めてまいります。
また、年金・健康保険福祉施設整理機構においては、他の独立行政法人と同様に、中期計画及び年度計画を策定、公表いたしますとともに、毎年度売却実績数等を公表することとしております。
なお、今回の整理合理化の背景となりました近年の年金制度等を取り巻く厳しい財政状況、施設を取り巻く社会環境及び国民のニーズの変化等にかんがみますと、期限を付した速やかな整理合理化が必要と考えております。
職員の雇用に対する配慮についてのお尋ねがございました。
年金の福祉施設等に従事する職員の雇用問題につきましては、一義的に雇主である委託先法人が責任を持ち、できる限りの再就職援助を行っていただきたいと考えております。この点につきましては、先月末に定めました整理合理化計画におきましては、委託先公益法人の従業員の雇用問題への配慮を行うこととしており、厚生労働省といたしましても、年金・健康保険福祉施設整理機構と協力しながら、委託先法人が行う再就職援助に対して可能な支援を行い、職員の雇用についても配慮してまいりたいと考えております。
厚生年金病院や老人ホームに対する配慮についてのお尋ねがございました。
地域医療にとって重要な役割を果たしております厚生年金病院の譲渡に当たりましては、地域において必要な医療を確保する観点から、地方公共団体等と協議の上、その機能が維持できるように十分配慮してまいります。
また、老人ホームの譲渡に当たりましては、入居者の方々の生活に支障が生じることのないよう、一定期間の事業継続を譲渡条件とするとともに、老人ホーム入居者の代替施設のあっせんについて関係機関とも連携を図りながら適切に対応してまいります。(拍手)
〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕