三浦一水の発言 (本会議)

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○三浦一水君 私は、自由民主党を代表しまして、ただいま議題となりました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について、外務大臣及び防衛庁長官に質問いたします。
 本論に入る前に、私たち日本人が安心して暮らせる安全な国づくりについて、その責任者であります防衛庁長官に、国防についての基本認識についてお尋ねいたしたいと思います。
 時計の針を戻しますと、九三年にノドンミサイルが日本海に向け発射されました。そして、その五年後の九八年のテポドンミサイル発射では、一部が日本の上空を飛び越えるなど、北朝鮮が直接我が国の安全を脅かす国として国民に深く意識され、百家争鳴の議論となりました。
 その後の核兵器不拡散条約、NPTから脱退宣言、それに続く核兵器の保有の表明、さらには核実験の可能性など、これら北朝鮮にかかわる一連の要素は、我が国の安全を根底から脅かすものとして北朝鮮と向き合っていかなければなりません。
 また、中国では、本年三月の全人代において反国家分裂法が成立するなど、台湾海峡における緊迫の度合いが深まっています。
 さらに、戦術的な変化に視点を当てますと、時代は、砲火による戦いからミサイル自身が標的を求めて攻撃する時代へと変化をしております。
 また、集団的自衛権の問題、海外派遣を法律の解釈で対応するには無理があり、制度が時代の求めに応じ切れていないのも一方で明らかであります。
 国を守るという大変な任務に就かれて九か月余が経過した大野長官に、安心、安全な国づくりについて、その御決意を最初にお尋ねした上で、具体的な質問に入らしていただきます。
 弾道ミサイル防衛システムの導入についてお尋ねします。
 昨年の新防衛大綱は、テロや弾道ミサイルなど多様な脅威に対応するため、多機能で弾力的な実効性のある防衛力を整備する方針が打ち出されました。
 ミサイル防衛は、専守防衛を国是とする我が国にとって有効な防衛手段と言えますが、迎撃・探知能力などまだ課題が残されているという指摘もあります。
 このような弾道ミサイル防衛システムの導入について国民の理解を得るためには、ミサイル防衛の有用性と併せ、弾道ミサイル防衛システムの導入から運用までのシナリオと、国民負担すなわちコストを明快に示す必要があります。この点について防衛庁長官にお尋ねいたします。
 北朝鮮は、日本全域が射程に入るノドンミサイルを二百発保有しているとも言われます。また、将来、ミサイルに核弾頭が装着される可能性も否定できないという厳しい状況をしっかり踏まえた上での対応が不可欠となっております。
 従来の自衛という考え方では、日本に向けての武力攻撃が行われた場合のみの反撃ができるわけでございますが、どこへミサイルが着弾するか分からない時点での迎撃や、他国へ向けて発射された場合には、日本の領空を通過しても手出しができないとされてきました。
 今回の改正で自衛隊が対応できるようになったものと、それでもなお自衛隊として対応できないものとを明確に区別しておく必要があります。この点について防衛庁長官にお尋ねいたします。
 北朝鮮は、今年に入り、核兵器を保有していることや八千本の使用済核燃料棒取り出し完了などを次々と表明しております。核問題をめぐる六か国協議が中断する中、一連の発表の意図をどのようにお考えでしょうか。
 地下核実験準備を進めるという報道もあります。事実とするならば、二〇〇二年の日朝平壌宣言にも抵触するゆゆしき事態と受け止めなければなりません。
 瀬戸際外交という見方もありますが、最悪の事態を前提に、対応を誤ることなく北朝鮮と向き合う必要があります。この情報の信憑性はどの程度なのか、また核実験の可能性をどのように考えているのか、外務大臣にお尋ねいたします。
 次に、米軍再編成に伴う我が国の体制整備についてお尋ねします。
 我が国を取り巻く東アジアをめぐる安全保障について、日米が緊密に協力関係を保っていくことがまず大切であります。
 冷戦終結後、脅威の内容は、国家間の軍事的対立から国際テロ組織などの非国家主体、大量破壊兵器など多様な脅威へと内容が変わってきております。これに効果的に対応できるよう、米国は世界的な軍の再編を行い、機動性、弾力性を高めるための検討が進んでおります。
 この米軍再編成は、日本の防衛の方向性にもかかわる重要な問題であり、国民が共通の認識を持つことが大切であります。
 公開できる範囲内で、再編問題がどこまで進んでいるのか、さらに、我が国政府としてどのように対応していかれるのか、外務大臣にお尋ねいたします。
 この米軍再編や身近な脅威に機動的に対応できるように、我が国も体制の整備を図る必要があります。本改正案では、その体制の整備の一環として、統合運用体制の強化のための統合幕僚監部等の新設が行われることになっております。
 侵略事態などに対処する場合、各自衛隊の行動は有機的に連携して行われることが必要であるにもかかわらず、現行では各自衛隊が個別に行動をし、必要に応じ統合幕僚会議が統合調整を行ってまいりました。
 有事に備え、迅速性、適時性の観点から、平素から統合運用体制を確立しておくことは誠に重要であり、臨機応変の対応が今回の統合運用体制の強化で一歩進められたものとして評価をいたしたいと思います。
 今回の体制の強化が、日本の防衛政策、さらに日米安全保障上どのような効果を及ぼすと期待されているのか、防衛庁長官にお尋ねいたします。
 最後に、イラク情勢についてお尋ねいたします。
 自衛隊が駐留するサマワのあるムサンナ県は、現在、英国及びオーストラリア軍が治安を担当しており、比較的良好とされているところと言われておりますが、先日、自衛隊車両に向けられたと思われる爆弾の爆発事件があったように、いつ何が起こってもおかしくないという状況で、自衛隊諸君に大変な苦労を強いているわけであります。
 イラクに自衛隊が派遣されて一年半がたち、人道復興支援の柱である給水、学校等の公共物の復旧、医療支援に大きな効果を上げてきました。
 昨年、政府は、自衛隊の派遣期間を本年十二月十四日まで延長してきておりますが、自衛隊の派遣終了の条件、あるいは派遣延長もあり得るのか、延長の条件について、今後の復興支援の見通しと併せてお考えを防衛庁長官にお尋ねして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣大野功統君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 116215254X02820050629_005

発言者: 三浦一水

speaker_id: 21438

日付: 2005-06-29

院: 参議院

会議名: 本会議