竹中平蔵の発言 (郵政民営化に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(竹中平蔵君) 小林委員が郵政、切手の販売等々とそういうふうにかかわり合っておられたということ、私も今日初めて伺いました。
 今、非常に思いを込めて郵政のことをお話しくださいましたが、要するに民営化をやはり我々はしなきゃいけないと思っていると。しかし、そのときにネットワークの維持という、この社会インフラとしての役割をしっかりと維持しなければいけないという思いを非常に強く一方で持っていると。そういうことを考えるに当たって、更に民営化の中で分社化をしなければいけない。これ、それぞれいろんな次元で議論がされるわけですが、それなりにやはりかかわっているということだと私は思っております。
 まず、民営化をしなきゃいけないというのは、これはもう今、小林委員が御説明をしてくださいましたが、マクロ経済的にといいますか、経済全体の流れの中でも、また公社の経営というミクロの観点からも、そして国民生活の観点からも、やはり今の公社経営のままではこれはやはり限界があると。今まではうまくいってきたと、それは私もそのとおりだと思うんですけれども、それがうまくいかなくなるということが目に見えているということなのだと思っております。
 今、金利の上乗せ〇・二%のことをお話ししてくださいましたが、郵便貯金を取り上げますと、貯金で受け入れて、安全資産、国債等々で運用するということが基本になるわけですが、預金で受け入れて国債で運用するという、そのビジネスモデルそのものがやっぱりどう考えてもこれは成り立たないのではないかと。これは、国債の金利と定期預金の金利というのは多くの国々においてほとんど同じですから、そういうやり方がやはりもう通用しなくなってくるというのが一番大きいのだと思います。
 郵便そのものについて申し上げますと、Eメールの普及等々で郵便の取扱物数はこれ間違いなく減ってきております。十年、長期続けば相当、二割、三割というような低下が見込まれる。これはやはり組織としても非常に深刻な問題だと思います。
 また一方で、国際物流という分野を見ますと、これまた劇的に変化をしていて、今後十年間で規模が三倍になるという、アジアの物流市場に関してはそういう民間の予測もある中で、しかしやはり公社のままではそうした分野に進出するに明らかに限界があると。そういう中で、今正に民営化に踏み切ろうというふうに考えているわけでございます。
 しかし一方で、ネットワークは維持しなければいけない、これもまた重要な課題であります。そこで、郵便事業会社や郵便局会社については特殊会社として民営化する。つまり、公的な機能を担って政府の関与もある民営化を行う、一方で、信用が重要であります銀行、保険については完全なといいますか、民有民営をしっかりと目指していく、そういうことを考えていかなければいけない。そこでやはり分社化ということになるわけでございます。
 性格が異なっているところ、性格が異なるところというのは、やっぱり専門性を高めていただいて、これはやっぱり専門性を高めていただくということがこの厳しい環境の中でやっていただく上で一番必要ですから、そこは専門性の違う、業種特性の違うものについてはしっかりと切り分ける。それは期せずして、業種特性が違うということは、先ほど申し上げました特殊会社か純粋の民営化というような性格の違いにも実はつながってくるわけでございます。
 分社化そのものについて申し上げますと、もう一つは、やはり一つの事業における収益の状況が他の収益に影響させないということが大変重要になってまいります。そもそも、であるからこそ、一般の金融行政のルールを見ますと、同じ会社の下で金融の事業とそして物流のような事業会社を同じに行っている、そういう大規模で行っている会社というのは、これは世界でもないわけでございます。正に金融においては、特にこの利益が、収益状況がお互いに影響しないという状況、リスクを遮断するという状況をつくっていかなければならない。やっぱり、経営にも責任を持ってもらわなければいけない、そういう観点からも分社化がやはり必要であるということであろうかと思っております。
 民営化はしなければいけないだろう、しかしネットワークを維持しつつやる、そしてそのためにも、さらにそれをうまく運ぶためにも、やはりそこは分社化をしなければいけない、それに特性に合った形で制度設計をさせていただいているつもりでございます。

発言情報

speech_id: 116215259X01420050804_003

発言者: 竹中平蔵

speaker_id: 23089

日付: 2005-08-04

院: 参議院

会議名: 郵政民営化に関する特別委員会