猪口邦子の発言 (国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会)

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○猪口委員 御親切なお言葉、どうもありがとうございました。
 では、イラクの方に移りたいと思います。これからの段階におきまして、自衛隊が撤退する出口戦略への立論を考えるべき時期に来ているのではないかという認識はおありでしょうかということであります。
 長島先生も御議論されましたとおり、治安任務である場合には、そのような能力、キャパシティーが先方に伝わったか、治安の維持のような場合には明確な区切りをつけることが比較的やりやすい。他方で、人道支援の場合は難しいという特徴があることは事実であると思います。
 そこで、私は、どういうふうに出口戦略というものを立論していくべきかということについて若干の考えを述べ、外務大臣の御意見を伺いたいと思いますけれども、イラク特措法に基づいて自衛隊が活動できる内容というのは、非常に緊要性の高いことへの応急的なものが中心であるわけですね。実際には、今日では地元住民の要望も、だんだん状況が安定してくるにつれ、ODAなどを活用した、例えば水道、電気など恒久的な生活基盤整備、あるいは社会基盤整備に移ってきているわけです。
 私が重要であると思いますのは、自衛隊が行ってきた今までの貢献が、今後、継ぎ目のない形といいますか、シームレスな形でODAや民間活動によるより恒久的な生活基盤や社会基盤の整備などにつながっていく、移行させていく、そういう展望を描くこと、そこが重要ではないかと思うんですね。例えば、オーストラリア軍の撤退に合わせて撤退する、そういう立論ではなく、中期的な、より構造的な復興計画への見通しが立つ、立たせる、そして立たせたところで撤退する、そういう外交論として整合性のある出口戦略を考えておくべき時期ではないかというふうにも思います。
 そして、時間の関係で続けてお伺いしますけれども、今後イラク支援について、ODAの本格的な供与あるいは民間投資などを考えますときに、特にODAの場合、日本としては限りある資源をどう投下していくかということが出てきます。そういう問題に直面するわけです。当然ながら、サマワを中心としますムサンナ県が将来的にイラク支援の中心であること、その地域が優先的な扱いを受けることは自然なことであると思いますけれども、同時にまた、イラクの南部には油田が存在しているということを考えれば、国益的観点からも、結果的にはかなり妥当な戦略かもしれません。
 しかし、私が思いますのは、今回の憲法の国民投票に関するいろいろな議論を見ていましても、イラクの国が安定した国家運営ができるためには、資源の偏在という問題もあるわけですから、やはりイラク全土の均衡ある発展、そしてクルド人、スンニ派、シーア派間の均衡ある未来への可能性を培っていくことができるような、そういうバランスのとれた支援の仕方というのも視野に入ってくるべきではないかと思うんですね。
 やや先取り的かもしれませんけれども、せっかく私にとって質問する機会ですので、今後我が国がイラクへのODA戦略を考えるときに、ムサンナ県の優先的な扱いという課題と、それからイラク全土をバランスよく発展させなければ政治的な安定がこの地において得られないという、そのバランスの問題について、政府のお考えを伺いたく思います。

発言情報

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発言者: 猪口邦子

speaker_id: 4512

日付: 2005-10-17

院: 衆議院

会議名: 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会