小泉純一郎の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 神崎議員にお答えいたします。
 事業仕分けについてのお尋ねでございますが、公明党がこれまで、むだゼロ、行政効率化に積極的に取り組まれたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 今回の提案も、不要な仕事や民間ができる仕事がないかどうかを厳しく検証し、歳出削減につなげようとするものと理解しておりますが、その趣旨については私も全く同感であります。
 政府としては、同様の考え方に立って、これまで官が行ってきた事業について官と民が競争してサービスの効率化を進める市場化テスト法、いわゆるお役所仕事改革法の策定などに取り組むこととしており、いずれにせよ、十八年度予算編成に当たっても、歳出のむだをできる限り見直していくとの公明党の提案の趣旨に沿って、歳出見直しを徹底して行う考えであります。(拍手)
 公務員制度改革につきましては、御指摘のように、職員の意欲と仕事の成果を引き出していくような能力・実績主義の人事管理を徹底していくことが必要であります。新しい人事制度の構築に向けて、人事評価の試行の取り組み状況も踏まえながら、粘り強く取り組んでまいります。
 特殊法人等の職員の再就職に対する規制、公共工事の入札制度についてでございますが、日本道路公団幹部が談合事件で逮捕された事件は、まことに遺憾であります。このため、日本道路公団においては、幹部職員について一定の場合に再就職を禁止する措置を自主的に講じたと聞いております。しかし、すべての特殊法人、非公務員型の独立行政法人の役職員に対して営利企業への就職の制限を課することは、職業選択の自由との関係も考慮しつつ、なお検討すべきものと考えます。
 また、入札制度については、国土交通省と日本道路公団では既に入札談合の再発防止対策を取りまとめたところであり、一般競争入札の拡大や、価格のみならず技術や品質を含めた競争を拡大する等、公平中立で透明性の高い競争を促進し、談合防止の徹底を図ってまいります。
 少子化対策でございますが、少子化が急速に進行して若い力が減少する場合には、国の基盤に影響を及ぼすことにもなりかねません。子供を安心して産み、子育ての喜びを実感できる社会を実現し、少子化の流れを食いとめることは重要な課題であります。少子化に対処するため、保育、働き方の見直し、教育、経済的支援など各種施策を、少子化社会対策会議を中心に、政府を挙げて総合的に推進してまいります。
 働き方の見直しについてですが、人口減少社会において、働きながら安心して子育てができる、また子育て後の女性の能力が生かされるよう働き方を見直すことは非常に重要な課題であります。
 このため、育児など労働者の生活の実情に応じた労働時間等の設定を可能とする時短促進法の改正案を今国会に再提出するとともに、短時間正社員などの働き方を広げることによるワークシェアリングの推進に努めてまいります。
 また、出産等を理由に離職した方に対して、ハローワークにおける職業相談、職業紹介等を通じて円滑な再就職の促進に努めてまいります。
 児童手当及び子育ての総合的な経済支援についてですが、児童手当については、公明党の御尽力もあり、平成十六年四月一日より、支給対象年齢を小学校就学前から小学校第三学年修了前まで引き上げたところであります。
 子育て支援に当たっては、御指摘のように、社会保障給付について、大きな比重を占める高齢者関係給付を見直し、これを支える若い世代及び将来世代の負担増を抑えるとともに、次世代育成支援の推進を図ることは重要な課題であります。
 このような方針のもと、児童手当のさらなる拡充を初め、さまざまな角度から子育て支援の強化を図るべきとの御意見をいただきましたが、地域や家庭の多様な子育て支援、働き方にかかわる施策、児童手当等の経済的支援など多岐にわたる施策について、総合的かつ効率的な視点に立って、財源も確保しつつ、そのあり方を積極的に検討してまいります。
 アスベスト問題ですが、関係閣僚会合を開催し、関係省庁の緊密な連携のもとに対応を進めております。
 御指摘の、労災認定されない者に対する救済、被害者や使用実態についての調査と公表、建築物の解体時等の対策、早期のアスベスト全面禁止は、いずれも重要な課題であります。関係省庁の緊密な連携のもとに誠実に対応していく考えであります。
 両院合同会議を早急に開催し、年金制度改革の骨格について結論を出すべきとのお尋ねでございます。
 両院合同会議は、将来にわたり持続可能な社会保障制度の構築に向けて、各党の利害を超えた真摯な議論を行うために設置され、これまで八回にわたり開催されて、年金制度のあり方について真剣に議論いただいたと承知しております。
 年金制度については、長期的な視野に立って改革を進める必要があり、私としては、御指摘のように、与野党間で早急に協議が再開され、与野党が胸襟を開いて意見の相違を埋める努力をすることが不可欠であると考えております。
 年金に関する諸課題への対応でございますが、国民年金の未納、未加入問題の解消は年金制度への信頼にかかわる重要課題であり、強制徴収の実施や免除制度の適用など的確な対策を強力に推進しております。
 また、短時間労働者の厚生年金の適用拡大については、昨年の改正法においても検討条項が規定されていることなどを踏まえ、早急に検討を進めてまいります。
 さらに、厚生年金と共済年金の被用者年金の一元化についても、政府としての具体的な処理方針をできる限り早く取りまとめるべく指示をしたところであります。
 いずれにせよ、年金制度は、与野党が胸襟を開いて協議を行い、意見の相違を埋める努力をすることが不可欠であります。早急に両院合同会議における議論が再開されることを期待しております。そこの議論を踏まえつつ、御指摘の諸課題についても、迅速に改革に向けて取り組んでまいります。
 国会議員の年金制度でございますが、議員年金の改革については、公明党は廃止を主張されております。また、自民党としても廃止を前提に取り組む必要があると考えており、早急に自民党、公明党、与党間の案を取りまとめる必要があると考えております。
 なお、議員年金の廃止により国庫負担が逆にふえることは避けるべきであり、各党各会派において十分議論していただき、国民から理解と信頼を得られる制度とすることを期待しております。
 医療制度についてでございますが、患者本位の良質かつ効率的な医療提供体制を構築するとともに、高齢化等に伴う医療費の過大、不必要な伸びを抑制し、国民皆保険制度を将来にわたって持続可能なものとしていく必要があると考えております。
 このため、高齢者の特性に応じ、世代間、保険者間の負担の公平化を図る新たな高齢者医療制度の創設、保険者機能の発揮を促す都道府県単位を軸とした保険者の再編統合、経済、財政とのバランスを踏まえるとともに、患者の選択や医療機関の機能を反映した診療報酬の見直しなどの改革案を年末までに取りまとめ、医療制度改革関連法案を次期通常国会に提出したいと考えております。
 中国、韓国との関係でございますが、我が国と中国や韓国とは、ともに手を携えて地域の平和と繁栄を実現していくことが重要であります。引き続き、両国との間で幅広い分野における協力と国民各層における交流を強化することを通じ、相互理解と信頼に基づいた未来志向の関係を構築していく考えであります。
 国立の追悼平和祈念施設については、お尋ねのような調査を実施するか否かも含め、国民世論の動向や与党の意見も踏まえながら検討する必要があると考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣尾辻秀久君登壇〕

発言情報

speech_id: 116305254X00420050928_018

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2005-09-28

院: 衆議院

会議名: 本会議