小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 志位議員にお答えいたします。
今回の総選挙に対する認識でございますが、今回、自民党、公明党合わせて、目標の過半数を超える議席を獲得することができました。国民の改革をとめるな、構造改革を進めよという声だと受けとめて、郵政民営化を実現するとともに、引き続き構造改革を断行していきたいと考えております。
郵政事業には国民の税金が一円も使われていないこと、郵政公社のままでも利益の半分は国庫に納付する仕組みになっていることを国民に語っていないのではないかとのお尋ねであります。
御指摘の点につきましては、総選挙の際の討論の場においても、郵政公社は、固定資産税や印紙税、また預金保険料を民間と同じように納付しておらず、見えない国民負担が存在すること、また、公社のままでは、経営が中期的にはじり貧であり利益は期待できないが、基準額を超える利益が発生しない場合には納付金は納めない可能性がある、民営化すれば、民間とのイコールフッティングのもとに事業を拡大できるための利益が上がり、法人税も期待できるといった点を説明したところでございます。
このたびの総選挙においても、このような点を含めた郵政民営化の利点を十分説明した上で郵政民営化の是非を問い、結果として多数の支持を得たところであり、国民に語っていないとの御指摘は当たらないと考えております。
郵政民営化が米国の要求とかかわりがあるのではないかとのお尋ねでありますが、私は、米国が郵政民営化の必要性を説いている前から郵政民営化の必要性を訴えてまいりました。米国の要求にこたえたものであるとの御指摘は当たらないと考えております。
障害者の福祉サービスに係る利用者負担の導入について、障害者自立支援法案の成立を断念すべきとのお尋ねでございます。
障害福祉サービスについては、今後も新たにサービスを利用する障害者がふえることが見込まれる中で、必要なサービスを確保するためには、その費用について、利用者の方々も含め、皆で支え合っていくことが必要となっております。
このため、近く国会に提出を予定しております障害者自立支援法案においては、在宅福祉サービスに関する国等の負担を義務的なものとするとともに、利用者負担を見直し、定率一割負担を導入することとしておりますが、あわせて、障害者等の家計に与える影響を十分に考慮して、月ごとの負担の上限額を設定することや収入、預貯金の状況に応じて個別に減免するなど、各般のきめ細かな負担の軽減措置を講じることとしておりまして、障害のある方が自立して生活していくという観点から十分な配慮をしているところであります。
このような見直しにより、障害者の働く場の提供など障害者の自立に必要なサービスが確保されるものと考えておりまして、障害者が、制度の安定的な運営のもとに、今後も、大きな暮らしの変化がないように、また大きな負担にならないように、十分な配慮をしていかなければならないと思っております。この法案の一刻も早い成立が必要と考えております。
定率減税の廃止でございますが、定率減税の見直しは、景気対策として、暫定的な税負担の軽減措置を経済情勢等に応じて見直すというものでありまして、また、この定率減税というのは、サラリーマンのみならず、自営業者などすべての所得税納税者を対象とするものであることから、いわゆるサラリーマン増税とは異なるものと考えております。
いずれにせよ、定率減税の残り半分については、年末の平成十八年度税制改正において、これまでの議論を踏まえ、経済情勢等を十分に見きわめつつ、今後議論していくべき事柄と考えております。
大企業、金持ちへの減税措置を見直すべきではないかとのお尋ねでありますが、平成十一年度税制改正において実施された個人所得課税の最高税率及び法人課税の実効税率の引き下げは、国際化の進展といった我が国経済社会の構造変化に対応した抜本的な税制改革の一部先取りとして実施されたものであり、景気対策である定率減税とは位置づけが異なるものと考えております。
今年度で期限が切れる研究開発減税とIT減税についてでございますが、研究開発減税における税額控除率の上乗せ措置やIT減税は、集中的に政策効果を高める観点から、三年間の時限措置として実施されているものであり、これらの措置の今後のあり方については、こうした導入の経緯や経済状況等を踏まえて検討してまいります。
イラク情勢についてですが、イラクでは、地域ごとに異なるものの、依然、予断を許さない治安情勢が続いております。その原因にはさまざまなものがありますが、イラク国民は、現在、みずからの手で平和な民主国家を建設中であり、その一環として、イラク政府は治安改善に努力しております。我が国は、このような努力が実を結ぶことを期待しております。
イラクへの自衛隊派遣についてでございますが、現在の基本計画における派遣期間終了後の対応については、国際協調の中で日本の果たすべき責任、イラク復興支援の現状、諸外国の支援状況等を踏まえ、日本の国益を十分に勘案して判断すべきものと考えます。
憲法改正についてでございますが、民主主義、平和主義及び基本的人権の尊重という現行憲法の基本理念については、多くの国民からも広く支持されてきたものであり、将来においても堅持すべきものと考えています。
他方、憲法九条や自衛権のあり方についてはさまざまな議論がありますが、戦後六十年の我が国の歩みを振り返れば、日本の国民が軍国主義を否定し、国際的な平和と安定に積極的に寄与していることは、国際的にも理解が得られているものと考えております。今後の憲法改正の議論も、この方向を堅持しながら、我が国の実態に合致するものを模索すべきものであります。
憲法改正については、時間をかけて十分に議論することが大事であります。自民党は、党としての改正案を取りまとめる予定でありまして、公明党を初め各党や国会においても議論が行われております。これらを通じて、新しい時代における憲法のあり方について大いに国民的議論を深めていただきたいと考えます。(拍手)
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