山本幸三の発言 (予算委員会)

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○山本(幸)委員 私も全くそのとおりだと思うんですが、では、どうしてデフレ期待が払拭できないかという話をちょっとしたいと思います。
 日本銀行は量的金融緩和というのを続けていて、これは結構なことだと私は思っておりました。これも、ゼロ金利解除の失敗に懲りてそういうことになったんですけれども、去年の一月までは大変すばらしいパフォーマンスだったと私は思っているんですが、そこでとめちゃったんですね。そこまでの伸ばしたものが今ごろきいてきて、いろいろな実体経済にいい影響を与えているんじゃないかと思っているんですが、私が心配しているのは、去年の一月以降打ちどめにしちゃったので、そっちの影響がこれから出てくる。それと、原油価格それから社会保障の負担等が絡むとちょっと心配じゃないかという懸念を持っているわけですね、杞憂に終わればいいですけれども。
 そこで、一番日本銀行にやってもらいたいのは、デフレ期待を早く明らかに払拭してもらいたい。そうしないと、どんなに金を出しても効果が薄い。これはもう経済理論からも、過去の昭和恐慌の歴史から、あるいはアメリカの大恐慌の歴史から見ても、金だけ出したらいいというものじゃない。そうじゃなくて、期待感ががらっと変わって、いや、将来的にはもうデフレじゃないんだ、将来的には少なくともマイルドなインフレになるんだというようにがらっと期待感が変わったときに、すべてがうまくいき出すんですよね。私はそう思っているんです。
 そこで、ちょっと気になるのは、ずっと日本銀行は、量的金融緩和の条件で、消費者物価上昇率が対前年比でゼロ%以上に安定的に推移した場合に解除するということを目標として掲げているわけですね。
 これは一見、そうかなという感じを一般の方は持つかもしれませんが、消費者物価指数というのは、その統計作成上限界がありまして、つまり、一つのバスケットをつくってそれを比較するわけですから、その間に経済や消費者の好みは動いてしまいますから、より安くていいものに動いているはずなんですね。それを昔のバスケットで統計をとると、必ず実態よりは上に振れるんですよ。あるいはパソコンでも、同じ値段でも中身はよくなっているわけで、そういう点からしても、このバスケットのつくり方と消費者の行動、中身から見ると、CPIだけを見ていると必ず上振れしている、上昇バイアスがかかっているわけですね。
 つまり、どういうことかというと、ゼロ%というのは、本来のものからいったら、まだマイナスなんですよ。これは実証研究が日本の場合余りないんですけれども、日本銀行の白塚さんという人がただ一人やっていますけれども、当然、日本銀行の中でそういう研究はやっているはずなんです。
 経済学者や専門家の世界での常識は、少なくとも一%以上じゃないとだめだ、CPIで一%以上にならないと本当のところはマイナスなんだというのが世の中の常識、経済学者の常識なんですけれども、それを無視して、ゼロ%以上になればいいじゃないかということでずっとやっているんですが、私は、これは危険だ、それを言っている限りいつまでたっても本来の、物価がプラスになる領域に達しない、それは余分な時間がかかってしまうというふうに思うんです。この点について、福井総裁、いかがですか。

発言情報

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発言者: 山本幸三

speaker_id: 386

日付: 2005-10-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会