大野博人の発言 (憲法調査会)
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○参考人(大野博人君) どうも御質問ありがとうございます。
まず一点目の国民投票制ですけれども、これはEU全体で共通の何か国民投票についての制度があるわけではありませんで、各国ですので、申し訳ありませんが、私もそう詳しくは知識がありません。ただ、国民投票制そのものも、例えば確かにドイツはなかったと思いますし、ですので、これはもうEU全体でというより各国になってくるというふうに思っております。
それから、その前に、一番最後の御質問で、私のレジュメがちょっと言葉足らずで申し訳なかったんですが、国民という意識の希薄なところにというのは、要するにこの場合、国民ではなくてヨーロッパ人という帰属意識の希薄なところにということでありまして、先生がおっしゃるとおり、国民という意識が強ければ民主主義というのは割と、そういう帰属意識の共有が強ければ民主主義というのは割と行いやすいわけですが、ヨーロッパという、ヨーロッパ全域となりますと、ヨーロッパ人という、言ってみれば一種の国民みたいな意識ですが、そういうものが希薄ですのでなかなか民主主義を成立させるのが難しいと、こういうつもりで書いたものでありました。
それから、二番目の、なぜフランスが国民投票に踏み切ったかということなんですが、国民投票でも何とかなりそうだという予想があったのと、やはり国民投票で支持を得られれば議会以上に自分の決定の権威が高まるという面がありますので、それでシラク大統領は踏み切ったんだと思います。シラク大統領はこういう、何というんですか、言葉があれですが、山っ気が多少ある人でありまして、以前も議会で多数派を確保するために、自分では多数派を確保できると思って解散をして負けてしまうということもやったりもしています。ですから、政治的な計算は僕が先ほど申し上げましたようにもちろんあると思います。EUに自分が出てくるときも、国民投票で支持を得たというのを背負っていけばそれだけ権威も高まるという計算は当然あったんだろうというふうに考えております。
以上です。