葉梨康弘の発言 (日本国憲法に関する調査特別委員会)
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○葉梨委員 自民党の葉梨康弘でございます。
本日、基本的な事項についての発言が非常に多いんですけれども、今までも何回か基本的な立場については私も表明をさせていただきました。国民投票制度については早期の策定を図るべきである、また、先ほど石破委員の方から、読売新聞の世論調査を引かれましたけれども、非常に重要な御指摘であるというふうに思います。
その上で、具体的な論点整理の中でみんなが知恵を出していく、そういう段階にあるんじゃないかということで、私は、本日は、二点、具体的制度設計について参考に供するために申し上げたいと思います。一つは年齢要件の話、それからもう一つは、ちょっと今席を外されてしまいましたけれども、先般、枝野委員の方から御指摘のありました三カ月ルールの話、この二点に絞って申し上げたいと思います。
まず、年齢要件の話です。
今も話がございましたが、二十を十八に下げるべきであるというような御議論、いろいろなところでなされるんですけれども、実は、我が国の法体系におきまして二十以下のいろいろな形での少年の年齢を規定する法律というのは、諸外国と比べても極めてばらばらでございます。
これは実はちょっと昔話を申し上げるようなんですけれども、平成十一年に児童買春、児童ポルノ法を制定した当時、私は警察庁の少年課の理事官という席におりまして、ここにいらっしゃいます保岡先生、あるいは当時与党でありました辻元先生、あるいは、さきがけですと堂本先生、そこら辺をずっと御説明して回ったんですが、何でこんなに日本の年齢というのはばらばらなんですかということを、ちょっと記憶に基づいて申し上げます。
まず十三歳ですと、刑法の、つまり、十三歳未満ですと同意であっても強姦罪、強制わいせつが成立いたします。十四歳ですと、よく知られているとおり刑法の刑事責任年齢、これが十四歳です。十五歳、労働基準法、これは労働基準法に言いますいわゆる年少者雇用、この規制が十五歳ということになります。そして、十六歳は、よく知られているように道路交通法においてオートバイの免許が取れるようになります。かつての少年法の逆送年齢、これも十六歳でございました。十七歳というのはなぜかないんですけれども、十八歳、これもやはりよく知られていますように児童福祉法による児童、あるいは児童買春児童ポルノ禁止法による児童、これが十八歳の規定ということで、児童の保護は十八歳から外れるということになります。十九歳もかつてはなかったんですけれども、サッカーくじの法律ができまして、十九歳以上になるとサッカーくじが買えるようになるというような形で十九歳というのができました。そして、二十になりますと、よく知られております成人年齢、さらには未成年者飲酒禁止法、未成年者喫煙禁止法ということで、毎年変わります。
これは冗談めかして言うのですが、よく中学の卒業式とか高校の入学式でちょっとそこら辺を御披露しまして、皆さんは一年一年法的な立場が変わる、それで一年一年成長しているんだからしっかり勉強してくださいというようなことを申し上げているんですけれども、実は、これだけ日本の法律というのは整理されておりません。二十から下げるときに、果たしてすぐに十八なのか十六なのか、それについてさえ何となく漠然と十八じゃないかと言いますけれども、日本の法律というのは実は整理されていないというのが実態なんです。
ただ、このように日本の法律が整理されていないからといって、国民投票制度をつくるべきじゃない、これはまさに本末転倒の議論。やはり国民主権を真っ当にする観点からも、国民投票制度というのはつくらなければいけない。その意味では、私は個人的には実務上はまずとりあえず二十なのかなというふうに思いますけれども、これらの諸制度について、年齢関係はそれぞれの特質というのがありますけれども、これを見きわめてどうするかというようなことはしっかりと国会の責任として発信していかなきゃいけないと思います。
なぜこうなっているかというのを個人的に分析しますと、戦前と戦後で学制が変わりました。それでばらばらになっちゃったんじゃないかというのが一つです。
それから次に、三カ月ルールについて、先般枝野委員から葉梨委員の発言とも思えないというようなことで御発言があったのですが、その後私もいろいろ考えまして、例えば、発議のときから三カ月ぐらいたって投票権を確定する日があって、それから例えば二週間か一月後に投票するというような形になるのか、あるいは発議から二月後ぐらいになるのか、ちょっとそこのところはこれからの制度設計ですけれども。ある程度このような、発議が行われる、それから大体投票までの間には、相当、一定期間はあるんだろうと思います。となりますと、二回住所を変わるという方はそれほどたくさんいるわけじゃありませんので、そういう方については、あらかじめわかっているわけですから、例えばもともとの住所地にこういうような手続で投票用紙の交付を申請すれば投票できますよという形の制度を設けていくことは、私も選挙の実務に多少携わりましたけれども、できないことではない。
いずれにしても、そういう議論を重ねていくことによって知恵は出てくることだと思います。ですから、本当に真摯な議論を交わしながらお互いに知恵を出していく、そのための具体的論点整理に早期に入ることをお訴え申し上げまして、意見表明といたします。
ありがとうございました。