山井和則の発言 (本会議)

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○山井和則君 仙谷議員の二つの質問にお答え申し上げます。
 まず第一点目。二〇〇二年に民主党は患者の権利法を提出いたしましたが、それから四年の月日がたち、時代の変化に応じて、このたびの医療の安心・納得・安全法案においては、次のような点をさらに明確化いたしました。
 まず第一に、チーム医療ということを前面に打ち出し、医師等は診療の十分な説明を行うのみならず、医師と医療従事者が十分に連携をして行うことを規定しました。
 第二に、患者の相談窓口として、医療相談支援センターを設置することを規定いたしました。
 そして第三に、医療機関は医療安全委員会を設置することを義務づけ、また医療事故に関しては、国が専門的な調査機関を創設することを規定いたしました。
 そして四点目は、医療機関の客観的な評価をする仕組みを規定いたしました。
 次に、第二の質問、これは大きく分けて二つになりますが、小児救急医療の実態は今どうなっているのか、そして後半では、その改善策はどうなるのかということをお答え申し上げます。
 小児救急医療の現場においては、夜間は、当直という名のもと、ほとんど仮眠もとれない、二日間三十二時間連続勤務という状況が八割以上の病院でございます。これは、明らかに労働基準法違反であります。私も、二晩、小児外来の救急で小児科医の方々について病院で過ごしましたが、夜間も患者さんが後を絶たず、十分な仮眠もとれない、そのまま続けて医師の方々は翌日の勤務を続けるわけであります。
 このような過酷な労働実態の中で、若い医師は小児科を去り、勤務医は開業医に流れ、さらには小児科医の過労死すら起こっている現状があります。
 過労自殺をされた方の遺書がございます。御遺族の了解を得て、少しだけ御紹介させていただきます。
 私のような四十歳代半ばの身には、月五、六回の当直勤務はこたえます。また、看護婦、事務職員を含めスタッフには疲労蓄積の様子が見てとれ、これが医療ミスの原因となってはと、はらはら毎日の業務を遂行している状態です。経済大国日本の首都で行われている余りに貧弱な小児医療。不十分な人員のもとで行われている、その名に値しない救急・災害医療。この閉塞感の中で、私には医師という職業を続けていく気力も体力もありません。
 こういう遺書を残して、四十四歳で、サッカーと子供をこよなく愛する中原利郎医師は、みずからの命と引きかえに、日本のこの貧しい小児医療の現状を主張されたわけであります。これが一九九九年。それから七年間たって、現状はますます深刻化し、小児救急を受診するお子さんの数は倍増し、小児科医の負担はさらに厳しくなっております。
 このような現状を踏まえて、今回の我が党の、民主党の小児医療緊急推進法案においては、後ほど法案の大枠は郡和子議員から答弁がありますが、労働実態においては、夜間の救急に関しては当直ではなく夜勤と位置づけ、三交代制を導入して、そのことによって労働基準法を厳格に守れる体制を整備いたします。そのために、財政的な大胆な支援はもとより、あらゆる支援を行います。このことによって、小児科医の四割を占める女性の医師も安心して働き続けられる制度を充実いたします。
 最後に、小泉総理、そして与党の皆さんに申し上げたい。
 きょう提案されたこの政府案で、本当にこのような危機的な小児救急の現状を持ち直すことができるんですか。先ほど仙谷議員からも話がございましたが、福島県で産婦人科の医師が逮捕をされました。これを機に、ますます深刻化している産婦人科の医療システム、今回の法案で立て直すことができるんですか。新聞を見れば、連日のように、医師不足で地方や僻地の病院や病棟が閉鎖しているじゃないですか。この現状を解決できるんですか。小泉総理、そして何よりも、このような現場の危機的な現状を総理は御存じなんですか。
 今回の政府案は、医療費抑制だけを目的とした、都道府県に任せる無責任な案であります。政治の使命は、国民の命を守ることであります。与野党の別なく、きょうから真摯に議論をして、この崩壊しつつある日本の医療をしっかりと立て直す、その道筋をこの国会で出していかねばなりません。そのことを強く申し上げて、答弁といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
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発言情報

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発言者: 山井和則

speaker_id: 28090

日付: 2006-04-06

院: 衆議院

会議名: 本会議