近藤正道の発言 (憲法調査会)
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○近藤正道君 近藤ですが、先ほどの話の続きという意味で、そしてまた今ほど吉川委員の方から質問といいましょうか問題提起等もありましたんで、これと絡めて私の補足意見を申し上げさせていただきたいと思います。
まず、この国民投票制度を今すぐやるかどうかという問題について申し上げたいと思いますが、スイス、フランスへ行きまして、憲法改正がよく行われていると、こういう話を聞きました。しかし、スイスでは税率まで憲法で定める国でありますし、フランスでも、この間の改正内容を見ますと、統治機構を動かすと、これが中心でありまして、フランスの人権宣言、フランス革命の直後に作られたフランスの人権宣言は今もフランスの憲法の中に取り込まれ、今も健在であるということでございます。
つまり、基本的なところ、国家と国民の基本的な関係、基本的人権の根本のところは百年あるいは二百年変わっていないということが大勢ではないか、こんなふうに私は思っておりまして、日本で今議論されている憲法改正の問題は九条など正に根本のところを変えようという、そういう問題でありますので、国民の意見はこの点については分かれている、九条につきましてはこの本調査会でも意見はまとまっていないと、こういう意味ではまとまっていないのが現実でありますし、国民の間では少なくとも九条については全く意見は分かれている。そういう中で、国民投票の必要性を今直ちにという条件が果たしてあるのかどうか、私自身は基本的に疑問に思っているところでございます。
そういう立場に立って、先ほど申し上げましたけれども、フランス、スイスへ行きまして本当に国民投票の論点が多岐にわたっている、山ほどあると、こういう印象を強く持ちましたんで、時間を掛けてオープンの場で十分な慎重審議が必要であると、こういうふうに申し上げたわけでございます。
そして、もう一つ、国民投票のルールの問題でありますが、一般法がいいかデクレ的な方法がいいのかという話を、私、先ほどいたしましたけれども、私が言ったデクレ的な方法は、フランスのような行政府が作るということではなくて、いずれも国会が作るということが大前提でありまして、あらかじめ一般法として作っておいた方がいいのか、改正案がある程度できた段階でそれをにらみながら国民投票のルールを定めた方がいいのか、どちらがいいのかということについては十分検討に値すると、そういうふうに申し上げたわけでありまして、行政府が、幾らその憲法院等が監視をするからといって、そこが、行政府が作るということは全く想定外であるということはやっぱり申し上げておきたいというふうに思っています。
投票方式の問題でありますが、私は、改めてこの今回のフランスのEU憲法条約の国民投票を見まして、やっぱり論点を絞り込み、条文ごとに丁寧に国民の意思を問う、そういう方式でないと憲法の理念に合致しない、そして国民もしっかりと憲法制定権の行使ができないということを改めて痛感をしたということを申し上げておきたいというふうに思います。
以上です。