草川昭三の発言 (本会議)

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○草川昭三君 公明党を代表して、小泉総理大臣の施政方針演説を始めとする政府四演説に対する質問を行いたいと思います。
 昨年十二月より記録的な大雪に見舞われ、全国で甚大な被害が発生しました。お亡くなりになられた方々の御冥福と被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 政府は、雪害から国民生活を守るため、除雪費支援を始めとするあらゆる手だてを講ずるとともに、今後の豪雪対策に全力で取り組まれんことを強く要望をいたします。
 我々公明党は、現場主義の旗を常に掲げ、改革の先頭に立ち続ける決意であることを申し上げ、質問に入りたいと思います。
 昨日の本会議において、自由民主党の青木参議院議員会長より、決算審査の充実のため、決算報告を国会の開会にこだわらず提出できるよう、財政法改正を行うべきであるとの質問がありました。私も全くこれは同感でございます。
 総理は、決算を国会の閉会中に提出することについては、制度面も含めどのような対応が可能かについて、国会両院ともよく相談の上検討してまいりたいと答弁をされました。政府は、閉会中であっても決算を提出できるよう積極的に取り組むべきであると考えますが、改めて見解を求めたいと思います。
 また、決算審査強化のため、昨年、会計検査院法を改正して、国が二分の一以上出資している法人の契約に関する会計についても検査ができるよう検査対象の拡大をしましたが、検査の一層の充実を図るために、会計検査院の予算、人員、組織の充実強化が必要と考えますが、いかがでしょうか。
 平成十八年度の予算は、歳出総額を七十兆円台に抑え、国債発行額も三十兆円を切るなど、小さくて効率的な政府を目指す小泉内閣の姿勢が示されております。国の一般会計の基礎的財政収支、プライマリーバランスの赤字は十一兆二千億円となり、最悪だった二〇〇三年度の二十兆四千億円から半減し、財政健全化が進んだものと率直に評価すべきと思います。イザナギ景気を超える長期の景気拡大が期待される中、長年にわたり我が国経済を苦しめてきたデフレについても、ようやくその脱却が展望されるに至っております。
 こうした好調な経済環境においてこそ、財政再建に向けた取組を具体化させていかなければなりませんが、その際、肝要なのは、明確な根拠に基づいた将来の見通しを立てることであります。
 政府においては、従来より、「改革と展望」の参考資料と位置付けされました内閣府試算と、財務省による後年度影響試算が示されていますが、昨年は更に財政制度等審議会においても長期の財政試算が行われております。
 これらの試算における基礎的財政収支の動向を見ると、「改革と展望」の試算では、二〇一〇年代初頭における国、地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化の道筋が展望される一方で、財政制度等審議会の長期試算では、二〇一五年度の国の一般会計の基礎的財政収支が二十四・九兆円の赤字、二〇二五年度では三十三・六兆円の赤字となっており、むしろ悪化傾向が示されているのであります。これでは、財政は改善に向かっているのか、悪化していくのか、国民にとっては非常に分かりにくいことは否めません。
 もちろん、それぞれの試算は、その目的や推計手法が異なることから、結果として数字が異なることは理解できますけれども、この際、政府は、中長期にわたる将来試算の在り方を国民に分かりやすい形で整理をする必要があるのではないでしょうか。総理の御所見を伺います。
 また、基礎的財政収支の改善は、名目成長率と名目長期金利の動向によっては、その意味合いも大きく異なるものとなります。すなわち、政府の目標どおり基礎的財政収支が均衡したとしても、金利が成長率を上回る経済状況となれば、その分、財政収支の黒字を増やさなければ財政は破綻をしてしまいます。
 竹中総務大臣は、従来から、長期的には成長率が金利を上回るという前提で議論を展開されてきましたが、与謝野経済財政政策担当大臣は、それは例外的な状況と認識されており、両大臣の認識には大きな開きがあると見受けられます。財政見通しにおける成長率と金利の関係をどのように考えるかについて、総務大臣及び経済財政政策担当大臣に御所見を伺います。
 加えて、先週、内閣府から「改革と展望」の参考試算として基本ケースとリスクケースが示されました。マクロ経済が標準的に推移をする基本ケースで、二〇一一年に基礎的財政収支を黒字化するためには、既に決められた施策に加えて追加的な財政収支改善努力が必要であり、その追加的努力を仮に裁量的経費の削減のみで対応するとすれば、今後五年間で二五%程度の削減が必要という大変難しい姿が示されております。
 実際には、このような削減を裁量的経費のみで行うことは無理であると思われるので、義務的経費や歳入面での措置を含めた総合的な対応が必要になってくるのではないでしょうか。正に、歳出歳入一体改革の在り方が今後の日本の経済、財政にとって極めて重要であると考えます。少子高齢化社会を見据え、これをどう進めていくのか、総理の決意をお聞かせ願いたいと思います。
 また同時に、参考試算として示されましたリスクケースの場合、裁量的経費で三〇%程度という、より大きな削減が必要であるという結果になっております。このように成長率が低い場合には、財政再建にもそれだけ厳しいものとなってまいります。財政再建を進めること自体、経済にとっては需要面からマイナスの効果を持つものでありますけれども、経済の活力を高め、一定の経済成長率を確保していくことも重要であります。財政再建と経済成長とをどのように両立させていくのか、与謝野大臣のお考えをお尋ねいたします。
 特定財源について伺います。
 昨年末、財政制度等審議会は特別会計の見直しを提言しましたが、実は、一般会計の中にも原油等関税や電波利用料のように特定の目的に使用される特定財源と呼ばれるものが存在します。この際、こうした特定財源全般にわたってその在り方についても検証していくことが大切であると考えますが、いかがでしょうか。
 ゼロ金利政策について伺います。
 多くの家計では、依然として金融資産の中心は元本が保証されている預貯金であります。既に退職された高齢層にとっては、利子が非常に大きな、大事な収入源となっていました。ところが、あるシンクタンクの試算によれば、ゼロ金利政策により、家計の年間利子所得総額は、九〇年代初めに比べ三十兆円以上、一世帯当たり六十万円以上も減少しているとのことであります。大企業を中心としてバブル期をしのぐ高収益を上げている状況を見ると、そうした景気回復の恩恵を更に広く家計にも還元していくことが個人消費の持続につながり、息の長い景気回復を実現するものと考えます。
 そこで、ほぼゼロに張り付いている預貯金金利をそろそろ見直す時期に来ているのではないかと思われますが、総理の御見解を賜りたいと思います。
 昨年、内閣府は、「政府統計の構造改革に向けて」と題する報告書を策定しました。統計の見直しを提言したのです。かつて日本の国民経済計算や産業関連統計などは世界の模範と言われていましたが、今日では、経済社会実態の把握ができず、時代後れとの批判が出ています。特に、サービス分野などの新たな統計の整備、創設は急務であります。統計の組織的、制度的な見直しを急ぐべきと考えますが、いかがでしょうか。
 統計の改革には、複数の省庁が実施をする類似統計の統廃合や、統計関連職員の省庁をまたいだ配置転換が必要となってきます。一例を挙げれば、政府が目指す観光立国の実現に必要な調査は、国交省の旅行業者取扱額、法務省の出入国者数、厚生労働省の宿泊者名簿などがあり、政府全体として組み直しが求められています。現在、統計関連職員は、最も多い農水省の四千六百七十四人、次いで総務省の五百九十人、以下、厚生労働省三百五十一人、経産省三百四十三人など、合計六千二百七十二人が十一の省庁などに配置をされていますが、各省にまたがる職員の配置転換こそが政府の目指す行政改革等の実現の第一歩だと思いますけれども、御所見をお伺いをしたいと思います。
 次に、防衛庁の省移行について伺いたいと思います。
 政府内では、防衛庁の省移行について、与党内の協議を待って今国会に法案の提出を検討していると伺います。防衛庁職員や自衛隊員の士気の高揚という面はあるとしても、国民の中では、今なぜ防衛省なのか、まだ十分理解が得られていないように感ずるのであります。一部には、憲法改正の論議の高まりと相まって、日本が軍事大国への道を進もうとしているのではないかとの疑念さえ云々する向きもあります。
 そこで、まず、国民に対して、省に変更する必要性について明確かつ納得のいく説明をしていただきたいと思います。
 また、防衛大綱や防衛力整備計画、装備や配備の変更など、重要な防衛の意思決定の手続が従来と違ってくるのかどうか、併せて御答弁を願いたいと思います。
 防衛庁の省への移行の理由の一つに自衛隊任務の国際化を挙げています。確かに、冷戦後、日本の自衛隊を取り巻く内外の環境は大きく変化しました。
 自衛隊が初めて本格的に海外に派遣されるようになったのは、九二年のPKO協力法案の成立以降であります。当時、自民、公明、民社三党が、日本は金銭的に援助するだけではなく、人的な国際平和協力が絶対必要であるとの認識から、PKOへの自衛隊参加に道を開いたのであります。これをきっかけに、カンボジア、ルワンダなどのPKO参加、イラクへの復興支援活動、インドネシアの津波被害やパキスタン大地震への災害派遣等々、自衛隊の国際貢献活動は大きく広がり、大きな実績を残してきました。今振り返るとき、私は、当時の政策判断が正しいものであったと考えるものであります。
 果たして省への移行は、こうした経緯と実績を背景に、日本の憲法の重要な理念である平和主義を踏まえた上での再評価、見直しと考えてよろしいのでしょうか。
 そこで、今後、省移行の議論を進めていくに当たり、具体的に次の三点について伺いたいと思います。
 第一は、防衛庁が省になることで内閣府というおもしが外れて、組織的に肥大化するのではないかとの懸念があることは事実であります。国を挙げて行政改革を推進をしなければならない今日、もし防衛庁が省に移行するのであれば、昭和三十七年に調達庁が建設本部と統合して発足をした防衛施設庁は、同時は無理としても、近い将来、在日米軍に関する所掌を一本化するなど、防衛庁と統合して組織をスリム化すべきではないでしょうか。
 第二に、省への移行に合わせて自衛隊の国際協力活動を自衛隊法三条の本来任務に格上げをするよう検討されておりますけれども、自衛隊の海外派遣に当たっては、原則として安全保障会議の案件になるよう安全保障会議設置法の改正を検討すべきではないでしょうか。
 第三に、名称変更に当たっては、シビリアンコントロールを一層徹底させる必要があります。一昨年、防衛庁は、不審船事案の反省等から、長官の訓令により最高幹部による防衛会議を設置しました。省への変更に当たって、この防衛会議について、出席対象者、会議の性格、招集要件などを国民に広く知らしめて明確にすべきではないでしょうか。
 以上三点に対し、この際、総理並びに防衛庁長官の明確な御答弁を求めるものであります。
 次に、耐震強度偽装の問題は、国民生活の基盤である住宅の安全性について大きな不安を呼び起こすものであり、極めて遺憾であります。関係省庁におかれては、徹底的に事実関係を調査し、法令に違反する行為に対しては厳正な処分がなされますよう強く要望をいたします。
 平成十年の建築基準法改正で、公正で能力のある機関であれば、民間であっても建築確認検査業務ができることになりました。その際、確認を行う職員をみなし公務員とするなど、厳格な措置を講じてきたにもかかわらず、今回の問題の発生を防ぎ切れなかった理由はどこにあるのか、また偽装をチェックできなかった現行制度の見直しをどのように行っていくのか、御答弁をお願いいたします。
 さらに、今回の事案への対応の中で一番重要なことは、分譲住宅居住者等の安全の確保と居住の安定の確保であります。現在、国と地方公共団体との間に意見の相違があると聞いていますが、今後どのように対処されるのか、お答えをいただきたいと思います。
 一昨日、日本郵政株式会社が設立の運びとなり、郵政民営化への準備作業が本格的にスタートしました。しかし、具体的な姿は、準備企画会社である日本郵政株式会社が作成をする実施計画にゆだねられています。その意味で、同社の西川新社長、また日本郵政公社の生田総裁、さらには政府のトップたる小泉総理と実施の事務を担う竹中大臣に掛かる期待と責任は、非常に大きいものがあると思います。そこで、準備作業を円滑に進めるためには、政府、郵政公社、新会社の緊密な連携が極めて重要であると考えますが、いかがでしょうか。
 また、参議院においては、かかる観点から、さきの通常国会における議論も踏まえ、郵政民営化関連法について附帯決議を付しているところであり、郵政民営化の準備作業においてはこれを十分尊重していただきたいと考えます。総理の見解をお伺いいたします。
 昨年末、与党は社会・地域貢献基金について税制の特例措置を認めたところであります。郵便局会社と三事業会社の経営に当たっては、引き続き地域の郵便局がしっかり維持されるように配慮すべきであり、地域住民にいささかも不安を与えるようなことがあってはなりません。政府としては、そのような観点に立って民営化を推進すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 この正月、東京三菱とUFJが合併し、三菱東京UFJ銀行が誕生しましたが、報道によれば、完全なシステム統合は二〇〇八年十二月になるとあります。
 郵政民営化の審議の中でも、四分社化に伴うシステム整備議論がありました。二〇〇七年の十月の民営化スタート時に万一巨大な郵政事業のシステムに不具合が生ずれば、その影響は計り知れません。郵政のシステム整備にいささかでも不安な状況があれば、ちゅうちょすることなく民営化の時期をずらす措置をとる勇気を持つべきであると私は考えます。そして、このシステム整備が間に合うかどうかの判断は、現実に整備を進めている郵政公社生田総裁の判断を最大限に尊重すべきであると考えますが、竹中大臣の答弁をお願いしたいと思います。
 総理は、昨年五月の二十六日、衆議院本会議において、「郵政民営化を実現することにより、国の関与をできるだけ控え、民間企業と同一の条件で自由な経営を可能とすることにより、質の高い多様なサービスが提供されるようにしていく」と答弁されました。
 そこで、総理への要望でありますが、この答弁のとおり、できるだけ国の関与を控えて新会社に自由に経営を行わせ、郵政民営化の趣旨が十分に実現されるよう、政府内各部署及び郵政民営化委員会に対してしっかりと指導等をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 言うまでもなく、郵政事業を支えるのはこれに携わる職員の皆さんであります。この職員が民営化に対して不安を持ったままであれば、期待をされるメリットも絵にかいたもちともなりかねません。職員が元気に民営化に取り組めるよう、この際、総理から一言激励の言葉をいただきたいと思います。
 資源に乏しい我が国にとって、科学技術振興による国際競争力の維持と基礎研究の推進による国際社会への貢献は重要であります。
 このようなことから、政府が、十八年度からの第三期科学技術基本計画において、厳しい財政事情の中、政府研究開発投資の総額規模を約二十五兆円とする目標を掲げたことは高く評価すべきと考えます。しかし、第二期計画では二十四兆円を標榜したにもかかわらず、二十一兆円にとどまったことは残念なことであります。そこで、まず第二期計画が二十四兆円に届かなかったことをどのように分析、評価をしているのか、併せて第三期計画二十五兆円達成に対する決意をお伺いします。
 私ども公明党は、施設等の箱物の増加や一部の有力研究者に研究費が集中するいわゆる研究費バブルといった弊害に配慮し、基礎研究の充実強化、科学技術人材の確保、養成を強く訴えておりますが、第三期基本計画の下、基礎研究の充実強化、人材育成についてどのように取り組むのか、見解をお伺いします。
 そのような中で特に私が懸念いたしますのは、大学、大学院における原子力教育の現状であります。最近、事故や不祥事によるイメージ低下や採用の減少等の影響もあってか、大学、大学院において原子力の名前が付いた学科、専攻が減ってきており、その学生数はここ十年でおよそ三分の一に減少しています。原子力が国民の理解を得るためには、安全の確保とともに、幅広い視点から原子力行政を客観的に見られる優れた人材を確保することが必要不可欠と考えますが、原子力のイメージ回復に向けた政府の取組についてお伺いをします。
 電波利用について伺います。
 現在、放送事業者はアナログ放送からデジタル放送に移行する準備を進めていますが、デジタル移行後、空いた電波をどのように活用していくのか。周波数ニーズの高い携帯電話等に使用させるべきだという意見がある一方、高速ブロードバンド無線などの新たな需要も予想されています。また、割当て方法としては入札方式を導入をしました海外での失敗の例もあるようですが、政府の周波数割当てに関する見解をこの際お願いをいたします。
 また、現在、全国で一億台以上使用されておりますアナログ方式の現在のテレビは、いずれ切り替えられます。見られなくなるわけです。廃棄物処理の対策が明確になっていません。不要テレビの処理対策を急ぐべきだと考えますが、現行の家電リサイクルの枠組みの中で適切な対応が可能なのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
 私は、平成八年以来、政府に対し、年金受給手続の簡素化、効率化を求めてまいりました。当時、年金受給者には、毎年一回、居住地の市区町村に出向き、自らの生存、生きているかどうかの生存を証明する確認証明の発行を受けた上で社会保険庁長官に現況届を提出するという大変面倒な手続が要求されていました。
 そこで、私は、受給者の生存については、行政の各段階に導入されているコンピューターを活用して市区町村の住民基本台帳を社会保険庁が直接確認すれば、受給者の負担軽減のみならず、行政事務の効率化や過払いによるトラブルを防ぐことができると主張しました。
 その後、まず、平成十年になりまして市区町村による生存証明が廃止をされ、現況届は受給者本人が指定のはがきにサインをして返送する形式に改められました。これにより、受給者は市区町村にわざわざ出向く必要がなくなり、役所の証明事務も大幅に減少しました。ちなみに、ある三十万人都市では、毎年一万件以上あった証明発行件数が四分の一以下になりました。
 その後も一層のサービス向上と業務の効率化を求めてまいりましたが、現在、社会保険庁は、住民基本台帳ネットワークシステムを活用して受給者の生存を確認し、現況届の提出自体を省略する方法に切り替える準備を進めていると伺います。このことは、長年、社会保険庁による住民基本台帳の直接確認を求めてきた立場から評価をするものであります。
 そこで、この際、その概要及び実施時期、全年金受給者に占める対象者の割合、変更に伴いこれまでの経費がどれだけ節減できるのかを御説明願いたいと思います。
 最後に、少子化問題に関連して、具体的な例を挙げて提案をしたいと思います。東京都江戸川区の話です。
 東京都江戸川区ではすくすくスクールという事業が区内七十三校すべての小学校で行われています。これは、放課後から夕方まで、学校の教室や校庭、体育館などで一年生から六年生までの子供たちが一緒に遊んだり、様々な活動をするというものであります。この取組の特徴は、地域の大人たちが積極的にこの子供たちのために参加をしているという点です。協力者として登録されている大人は、多い学校では八十人ほどにもなっています。
 これは、文部科学省が平成十六年度から子どもの居場所づくりとして取り組んでいる地域子ども教室推進事業の一環として実施をされているもので、江戸川区以外でも全国的に行われつつあります。
 一方、厚生労働省は、放課後の児童対策として、いわゆる学童保育を実施しています。しかし、この対象は共働き家庭など留守家庭における十歳未満の児童に限られています。子供たちの相手は、地域の大人ではなくて役所の職員の方々であると聞きます。近年、仕事だけではなくて、祖父母の介護のために親が家を空けるケースも多く、すべての子供たちを対象としたすくすくスクールは大変に評判が良いわけですが、残念ながら、この事業に対する国からの支援は平成十八年度で終了することになっています。
 私は、少子化問題にとって、地域の人たちの協力を得て、すべての子供たちが地域社会の中で伸び伸びとはぐくまれるような環境を整えることが子供たちの安全、安心のためにも重要であり、これが時代の要請であると考えます。
 ちなみに、江戸川区では、厚生労働省の事業と文部科学省関連の事業が並行して行われています。そこで、概算ではありますが事業費用を比較したところ、学童保育は、対象児童三千百八十名、児童一人当たりの事業費用四十五万五千円、これに対してすくすくスクールは、対象児童数が学童保育の八・七倍の二万七千七百三十二名、一人当たりの事業費用は六分の一以下の六万八千円となっています。私は、行政改革の立場からも評価できる事業だと考えます。
 政府として、このような子どもの居場所づくりが全国的に展開され、定着が図られるよう、今後とも施策の継続と充実を図っていただきたいと思いますが、江戸川区のこの事業に対する評価を含めた見解をお伺いし、総理並びに関係閣僚の答弁を求め、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 116415254X00320060125_006

発言者: 草川昭三

speaker_id: 13468

日付: 2006-01-25

院: 参議院

会議名: 本会議