高野博師の発言 (本会議)

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○高野博師君 私は、公明党を代表して、ただいまの報告に対し、小泉総理始め関係大臣に質問いたします。
 世界的な米軍再編の総仕上げとしての在日米軍再編の最終取りまとめが先般の日米安保協議委員会、2プラス2で合意されました。小泉総理、麻生外務大臣、額賀防衛庁長官の政治的指導力の発揮を評価したいと思います。
 日米同盟は、我が国の平和と繁栄にとって死活的な重要性を持っております。民主主義と自由の価値観を共有する日米両国が、地域の軍事力拡大や核問題に対し実効性のある抑止力を維持しつつ、テロ等の新たな脅威にも即応できる同盟関係を強化することが要求されております。
 アーミテージ前米国務副長官が、日米同盟はお金ではなく、共通の価値や利益に置き換えられるべきものであり、厳粛な信頼関係だと述べておりますが、正に至言だと思います。
 そこで、今回の2プラス2の共同発表では、日米の同盟関係の協力は新たな段階に入るとうたっておりますが、新たな段階に入るとは具体的に何を意味するのか、小泉総理に伺います。
 また、額賀長官は記者会見で、日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの見直しに取り組む意欲を示しております。六月の小泉総理訪米の際には、新たな安保共同宣言や世界の中の日米同盟の在り方について首脳会談で示される方向なのか、併せて小泉総理に伺います。
 今回の米軍再編のねらいは、主として、日米共通の戦略目標である地域に対する抑止力を強化すると同時に、地元基地の負担の軽減を図ることにあります。しかし、米軍再編による米軍と自衛隊の融合を危惧する声もあります。
 先般の内閣府の世論調査では、日本が戦争に巻き込まれる危険があると答えた人が四五%にも上っております。我が国の安保政策が世界の中の日米同盟の名の下に無原則に拡大しかねないとの意見もありますが、政府はこのような懸念を払拭するよう努力すべきだと思います。麻生外務大臣の認識を伺います。
 また、沖縄県や岩国市を始め、米軍基地の関係自治体では再編案に難色を示しているところもあります。基地を抱える地元の悩みを緩和し、基地との共存を図ることは大変な難題でありますが、日本全体で負担を分かち合うには関係自治体と住民の理解を得ることが肝要であり、政府は謙虚な姿勢で対応すべきと思いますが、額賀長官の決意を伺います。
 さらに、協議の最終段階で、在沖縄海兵隊のグアム島移転の経費負担問題を始め、米軍再編に係る経費負担について日米両政府関係者の予想外の発言が注目を浴びました。政府は、厳しい経済・財政状況の下で、経費負担の原則を明確にし、国民に対する説明責任を果たすべきであると思いますが、額賀長官の見解を求めます。
 ところで、2プラス2の協議の中で、中国の軍事力の透明化や、中国が責任あるステークホルダー、利害関係者として行動すべきとの意見が相次いだと報じられております。それらの意見は当然だと思いますが、我が国が隣国中国とどう向き合っていくかは、我が国の将来にとり、ひいてはアジアと世界の平和にとって極めて重要な意義を有していると思います。
 私は、日米同盟がすべてではないと思っております。我が国は、一方でASEAN諸国、インド、ロシア等との戦略的かつグローバルなパートナーシップを強化しつつ、他方で毅然とした姿勢で対中関係を打開し、新たな世界の中の日中友好関係を築き上げるべきであります。
 人間の安全保障という理念に基づいて、ソフトパワーを柔軟かつダイナミックに利用する平和戦略を練り上げ、実行すべきであると思います。その不断の外交努力があって初めて日米同盟は有効性と信頼性を増すことができると思いますが、小泉総理の見解を伺って、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 116415254X02320060512_015

発言者: 高野博師

speaker_id: 15245

日付: 2006-05-12

院: 参議院

会議名: 本会議