橘木俊詔の発言 (経済・産業・雇用に関する調査会)

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○参考人(橘木俊詔君) 一番目の御質問は、非正規労働者と正規労働者の格差のことについては皆さん全員話しましたのでそれはパスしまして、二番目の就職氷河期にフリーターになった人をどうしたらいいかという対策に絞ってお話ししたいと思います。
 この人たちは生まれた年がたまたま不遇だったわけで、そういう人たちは機会の平等が阻害されていたと。学校出た年に就職氷河期でいい職がなくってフリーターに甘んじているわけですから、私は社会全体でやはりそういう人たちを助ける義務があるというふうに、それは機会の平等を担保するために義務があるというふうに考えております。
 じゃ、具体的にどんな政策が考えられるかといいますと、一つの例としてはイギリスのニューディール計画、ニューディール政策と言われるのが参考になるんではないかと思います。イギリスも大変な若者問題で非常に悩みまして、失業者が増えたとかホームレスが増えたとか、いろんなことで悩みまして、イギリスはどういう政策を取ったかというと、とにかく一人のそういう人たちに指導員、アドバイザーが一人付いて徹底的な面接をやって、この人はどういう技能が足りなくて、どういう訓練をしてどういう職業に就いたら一番その人の持っている人間力を生かせるかという政策をイギリスはやったんですよね。
 ほかの国も、北欧だとかオランダとか、そういうことをやったんですが、かのイギリスという、アングロサクソンで基本的には市場原理主義でいくような経済ですらそういうようなニューディール計画で若者支援を徹底的にやって非常に成功したという例がございますので、先ほど申しましたように、一人一人の若者に面接者を付けて、その人が就職できるまで面倒を見ると、そしてその人の必要な技能を形成するために公共部門が積極的に支援をやると。例えば、職業訓練校に送ったり、あるいは資格を取るような制度を持っていったり、いろんな形をイギリスがやりましたので、そういうような形で、非常に一人一人に立ち入って公共部門がそういうことをやらないと、私は日本では無理だなというふうに思います。
 なぜかといいますと、企業にそれを期待するのはもう無理な時代であると。昔は企業は真っ白な新卒者を自分のところで雇って訓練をして一人前の労働者にしたんですが、今の日本の企業においてはそこまでのもう余裕がない。となると、企業にそれが期待できないのであれば、これはだれかがやらにゃいかぬ。だれかがやらにゃいかぬとなると、私はもうそれは公共部門しかないかなというふうに考えております。
 日本においては、不幸なことに、そういう公共部門がそういうような求職だとか訓練だとかいろんな形で雇用対策をやる費用というのは、GDP比で見るとこれは世界の先進国の最低レベルでございますので、そういうような意味からも、そういうような分野の支出をもっと大胆に増やしてほしい。これは教育にも当てはまることなんですが、教育と訓練ということをやっぱり徹底的にやっていただきたいというのが私の希望でございます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 橘木俊詔

speaker_id: 16437

日付: 2006-11-22

院: 参議院

会議名: 経済・産業・雇用に関する調査会