猪口邦子の発言 (教育再生に関する特別委員会)

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○猪口委員 よろしくお願いします。私は自由民主党の猪口邦子でございます。
 私は教育研究職の出身でございますので、本日、教育再生等教育関連三法案につきまして質問いたしますことに特別の思いがございます。
 我が国は天然資源に乏しい国でありますので、教育は国と社会の発展の本質をなしてきました。それだけに、教育は国民社会の重要関心事項であると思いますので、安倍内閣の教育改革重点化の姿勢が、法案改正の所期の目的を超えて日本市民社会に内在する教育重視の思いや共感を改めて引き出し、行政や学校のみならず、社会全体で日本の将来世代に対する愛情や関心を高める契機になることを期待して質問いたします。
 二十日の金曜日に、中山理事と小坂理事の質疑で非常に大ぶりで大局観のある議論がなされましたので、私は、個別事項につき順次質問してまいります。
 まず、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正案についてでございます。
 これは、さきの教育基本法の改正とそこに至る国会質疑で明らかになった考え方、あるいは中央教育審議会答申等を踏まえまして、教育委員会体制の明確化や体制の充実、教育における地方分権の推進、国の責任の果たし方、さらに、私立学校教育行政についての改正を行うものであります。
 まず、教育委員会改革とは、これは私にとっても非常に重要であると考えておりますけれども、本改革案では、一条の二におきまして、地方教育行政の理念を、国との適切な役割分担及び相互の協力のもと、公正かつ厳正に行わなければならないと明記してございます。
 そして二十六条にては、レーマンコントロールの理念を反映して、合議制の教育委員会みずからが管理、執行すべき、そして、公権力の一部をなす教育行政官たる教育長に委任してはならない事項、これを規定し、そして二十七条において、学識経験者の知見を活用すること、また、その所掌事務の管理と執行状況につき点検と評価を行って議会に報告することを規定しています。
 さらに細かくは、五十五条の二で、市町村間で教育委員会の共同設置等を進めるなど、体制の充実を図る方法が規定され、さらに十九条では、指導主事を置くことに努めるということなど、具体的な改革ぶりといいますか、これを書いているわけでございます。
 私として、非常に実践的な内容であり、工夫があり、また、規定ぶりとして非常に思慮深いものがあると感じております。
 このように、教育委員会の体制を拡充していくこと、充実していくこと、これこそが教育と民主主義の観点からは重要であると思いますけれども、一部には教育委員会制度は不要であるという議論もございまして、大変懸念いたしております。
 そこで、伊吹大臣に教育委員会の機能の本質についてお伺いいたしたいと思うのですけれども、そもそも民主主義思想との関連におきまして、レーマンコントロールの理念の具体的な機関である教育機関、これはまさにレー・エデュケーショナル・エージェンシーと呼ばれるものであります。これは、教育には政治的に中立と独立性を確保する必要がある、そして、首長の指揮下にある教育行政責任者など行政の専門官ではなく、先ほども申し上げましたとおり、レーというのは公権力に属さない一般人という意味がありますので、首長から独立した、そのような一般の方の合議制の執行機関として教育委員会というのは発展してきたわけでございます。
 古くは昭和二十一年十二月の教育維新委員会の建議の文言を想起すれば、一般地方行政より独立し、民意を反映し、教育が時の支配勢力や一部の利益のためにならないようにすることを確保する機関として位置づけられているわけでありまして、事務組織は行政官などから構成されますけれども、その事務を指揮監督するのはレーマンでなければならない、つまり公権力から自由な一般人でなければならない、こういう考え方があります。
 民主主義の発展の中で生まれた、私としては、譲ることのできない考え方がこの教育委員会の制度の背後にきちっとあると考えておりますので、今回の政府案は、その教育委員会体制を責任体制も含めて充実させるという考え方のもとに今回の改正案が作成されていまして、これは非常に重要な点であると思います。
 また、私が今お伝えしました民主主義思想との関連におけますこの事項の重要性について、国会質疑を通じて日本社会に広く理解されることを私としては希望しておりますが、大臣のお考えをこの点についてお伺いいたします。

発言情報

speech_id: 116604053X00320070423_004

発言者: 猪口邦子

speaker_id: 4512

日付: 2007-04-23

院: 衆議院

会議名: 教育再生に関する特別委員会