枝野幸男の発言 (日本国憲法に関する調査特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○枝野委員 表現行動についてですから、できるだけその規制は少ない方がいいというふうに我々も思っております。ただ、この委員会でるる議論されてきておりますとおり、テレビCMというのは非常に多額なお金がかかりまして、普通の人がかかわることはできない種類のものである、そして、かける金額の大きさによって圧倒的にその影響力に差が出るということになります。
私は、賛成側、反対側どちらがお金をお持ちでどうこうというのはその発議の内容によって違いますから、それをあらかじめ予見を持ってする必要はないと思いますが、いずれにしろ、経済力によって差がつく。しかも、電波というのは一種の公共物でありまして、限られた電波は限られた人たちしか持っていない。紙媒体であれば、新聞、一般紙に広告を載せれば多額のお金がかかるかもしれませんが、テレビに比べれば大幅に金額は少ないですし、さらに言えば、同じような紙媒体でほかに安い手段でということがあります。ただ、電波は代替性がない、しかも大変大きな金がかかるということになります。
たくさん金をかけて、たくさんCMをしたから、ではそれでその意見が多数になるという影響をどれぐらい与えるかというのは、これは検証のしようがないのでわかりません。しかしながら、結果的にたくさんCMが流れた方が多数であったなんていう結果が出たときに、それは金で買われた憲法じゃないかだなんてことになれば、でき上がった憲法に対する国民的信頼は非常に低いことになる、悪い影響を与えることになるというふうに思います。したがって、経済力の多寡によってCMの量に大きく差がつくということがないことが、でき上がった結果との関係で望ましいだろうと思います。
では、賛否平等になるようにというようなことを何らかの規制ができるのかといえば、それは現実のテレビコマーシャルの売り方、買い方から考えると現実的に難しいだろうと思いますし、表現の自由に対する介入のあり方として、形式的にだめだというのと、実質に踏み込んでいいとか悪いとかというのでは、実質に踏み込んでいい悪いという方が介入としては大変強力な介入になって、できるだけ避けた方がいい。賛否平等にできるだけ近づけるようになんていう決め方をすると、それが賛成のCMなのか反対のCMなのかの内容に踏み込むことになりますから、そういう規制の仕方はできない。
そうすると、全面的にテレビCM自体を禁止して、賛否どちらのサイドもテレビCMは使わない。ただ、賛否どちらも、少なくともテレビ媒体からは、国の政見放送類似のところではメッセージが発信される、あとは放送媒体以外の、どなたでも自由に参加できる媒体を通じて運動しましょう、これがやはりフェアなあり方じゃないか、こういうふうに考えて全面禁止ということに踏み切りました。