田中亮太の発言 (経済産業委員会)
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○参考人(田中亮太君) おはようございます。三重県の亀山市長でございます。
実は、十五日、私どもの地元で地震が発生しました。気象庁の発表では五プラスという形で、私どものところが非常に地震災害が多かったのではないかという御心配をいただいたところでございますけれども、ちょうど震動の時間が本当に短かったものですから、人命とか家屋、全壊、半壊、こういうものもございません。また、道路の方の損壊で通行止めというものがなかったところでございますので、御心配をお掛けいたしましたけれども、今回、私どもの参考人としてお呼びいただいた問題についてお話しさせていただきたいと思いまして参上させていただいたところでございます。
そういう中で、皆さん方に一番御関心がございましょうシャープ株式会社の亀山工場、これは日曜日は休日でしたが、その間に修復されまして、月曜日からもう完全に操業されているということ、また他の企業も操業されているということを申し添えさせていただきたいと思います。
それで、参考人という立場から意見を述べさせていただきたいと思いますが、実は私ども、そんなところで取り紛れまして、参考資料、皆様方に御提出するところが遅れておりましたので、後でお送りさせていただきたいと思いますので、ひとつお許しを是非ともお願いいたしたいと思います。
私ども亀山市では、ちょうど平成十三年、当時非常な不況の中でございましたけれども、三重県が発想されました三重県型の産業クラスター、こういうものを形成しようとしますクリスタルバレー構想の拠点地域を目指して、三重県と連携しながら世界的液晶関連企業の誘致に成功いたしました。このような最先端技術を有する国内ものづくり拠点の立地は、これまでの自動車関連部品や光ファイバー等の既存製造業群とともに、市における強力な産業構造を構築する上で飛躍的な発展要因となっております。
おかげさまで、着工から一年四か月というスピード立ち上げを実現し、平成十六年から操業を開始したシャープ亀山工場の貢献もあり、それまで〇・八程度の財政力でございました亀山市が、平成十七年度から財政力が一を超え、地方交付税の不交付団体となります一方、先般発表されました平成十六年度県内市町の経済成長率が三四・四%と県下第一位にランキングされるなど、バブル崩壊後の景気低迷期のころと比べますと、地方税額の伸びにより、予想をはるかに上回るレベルで順調な都市成長を遂げております。
しかしながら、人口五万程度の地方の小都市でございますので、企業誘致へと至るプロセスは苦難を極めましたが、企業立地による地域経済の活性化は様々な要因が相まって初めて成立するものと考えておりましたので、亀山市の持つ特性を存分に発揮できる数少ない機会ととらえながら積極的な推進を図ってまいったのでございます。
当時を振り返りますと、企業誘致の成功のポイントは何であったのかと考えますと、大きくは三点ほどが挙げられるのではないかと存じます。
まず第一点目には、都市の優位性やポテンシャルであります。
このような観点から、私どもの市では伊勢湾内陸部の温暖で自然豊かな地域に属します。また、工業集積が進む三重県北西地域の中で、中部、関西両経済圏の中間に位置する地理的優位性を有した内陸工業都市でもございます。また、高規格の名阪国道、平成二十年春開通予定の第二名神高速道路、東名阪自動車道、近畿自動車道伊勢線など幹線道路が結節する交通の要衝でもあり、その地の利を生かし、亀山インターチェンジ直近に位置するオーダーメード方式による民間産業団地が順調に開発が伸長している一方、周辺地域には有力な関連部材の供給源も存在いたしましたことから、機動性や発展性ある生産活動に十分な産業基盤が確立されているところであります。加えまして、中部、関西の両国際ハブ空港や名古屋港、四日市港といったスーパー中枢港湾の利用可能範囲に位置し、陸海空のインフラがバランスよく活用できる立地条件も兼ね備えております。
二点目といたしましては、県のリーダーシップの発揮と企業誘致に向けたエネルギーやスピードを維持することであります。
三重県は、長く続いた平成十年代初頭の景気低迷と国内の産業空洞化が進行する厳しい状況の中で将来の県内産業の方向性をバレー構想という形で取りまとめられ、その推進に向けてトップセールスを展開されるとともに、企業誘致ワンストップサービスの窓口役割や、開発主体、立地企業、行政が一体となった調整会議のリーダー的役割を積極的に担われ、企業ニーズに即応できる環境を構築されております。
このような下で、関係機関等と連携できたことにより、より円滑かつスピーディーな企業立地を進めることができたものと考えております。また、全国でも当時、異例規模の県独自優遇措置を有する条例を新規制定をされております。
続いて三点目でございますが、前例にこだわらない自治体独自の施策を展開することであります。
このことにつきましては財政力や都市規模により様々であるとは思いますが、本市は、周辺道路整備に対する要望活動の実施や、市工業用水道事業、初めてこれを立ち上げ工業用水供給をするなど関連インフラの充実を図ることはもとより、企業立地のインセンティブとなる独自の優遇措置を講じるなど、創意工夫を凝らした取組を展開いたしております。
中でも、投下固定資産総額や新規雇用数が条例で定める基準以上でもある事業者に対し奨励金を交付する産業振興奨励制度や、従業員の住宅確保を通じた定住化促進を図るための民間賃貸共同住宅新築促進奨励制度など、ハード面からソフト面まで、企業ニーズに対応したできる限りの取組を講じてまいったところでございます。
これらの取組は正に私ども地方の小都市が手探りの中から見いだした戦略ではございますが、その結果、すそ野の広い液晶産業であるがゆえに、各企業の新規立地が関連企業の集積や既存企業の事業拡大に結び付き、人口、税収、製造品出荷額など直接的なものから第三次産業の経営拡大や本市の知名度向上といった派生的なものまで、幅広い経済波及効果を生み出しております。
また、これらの動向は、中長期的な視野に立てば一層拡大基調にあるものと期待をいたしております。同時に、今後もより一層地域アイデンティティーを駆使した施策を将来ある町づくりに結び付く様々な側面に組み入れ、都市の求心力や成熟度を高めながら、次なる企業誘致、これを可能にする受皿づくりを推進してまいらなければならないものと考えております。
このような考え方に立ち、今般の法案を拝見させていただきますと、私どものこれまでの県市共同の取組や考え方と共通する部分もございますことから、地方における課題や自治体独自の政策に目を向けていただけたことは、地域の強みを発揮した産業振興を展開する上で心強く感じている次第でございます。とりわけ、幅広く地域経済に明るい兆しをもたらします企業誘致は、国から地方へと地方分権の波が押し寄せる中で正に地域間競争の真っただ中にあり、今後更に激化していくものと予測しております。
世界に冠たる日本のものづくりが国内展開され、企業の設備投資や研究開発が促進していかれることが、元気な地方都市、ひいては日本経済の発展に重要であることには違いございませんので、そのためにも、是非産業振興にやる気のある地方自治体に対し国からの支援をいただければと考えている次第でございます。
なお、都道府県及び市町村が策定する基本計画につきましては、より地域性が発揮されるよう、場合によっては複数の策定圏域にまたがっての策定も可能とするような柔軟な対応も必要なのではないかというふうに考えるところでございます。
こんな中で、私どももう少し申し上げますと、この法律が関与が強過ぎるところもあるのではないかと、こういうところが地方の自主性を欠かせるところがあるのではないかと。それと同時に、また、昨年の償却期間の短縮、それと地方の財政に大きく影響を与える固定資産税、償却期間の短縮から固定資産税へとそれが結び付くような税制改正というものが一時これに、政府税調の方で取り上げられたようでございますけれども、私どもはこういうことはやはり何かこの法案とちょっと断層があるんじゃないかと、そんな感じもしているところでございます。
こういうふうに私ども考えておりますけれども、そういうところは皆様方のおかげでこれは思いとどまっていただいたと思うんですけれども、ひとつこれからもよろしくお願い申し上げる次第でございます。