辻泰弘の発言 (厚生労働委員会)
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○委員以外の議員(辻泰弘君) 年金事務にかかわる経費に対する財政措置に対する御質問をいただきました。既に小林委員からも御披露いただいたところではございますけれども、若干歴史的に振り返りつつ御答弁申し上げたいと思います。
昭和十六年に出されております「労働者年金保険法解説」という本を振り返りますと、昭和十七年に創設されました労働者年金保険法においては事務の執行に要する費用を国庫負担することとされたわけでございますけれども、それについて、本保険の社会政策的性質によるものである、国民全体の福祉を増進することができるからであると、そういった考え方に基づくものであるとの解説が明記されております。
また、昭和三十四年の国民年金法制定時、昭和三十四年二月十三日の衆議院本会議における趣旨説明において、当時の坂田道太厚生大臣は、新たに定められた毎年度の保険料収入総額の二分の一に相当する額の国庫負担は従来の社会保険には見られないほど大きいものであり、国民年金制度の維持育成に対する熱意を肯定していただけるものと考えておりますと述べられつつ、事務費につきましても、これを全額国庫が負担することといたしておりますと説明しておられます。このことは、事務費を全額国庫負担で支えることにより国民皆年金の実現を図るという熱い思いを込めた中で措置されたということが明確に読み取れるわけでございます。
このように、我が国における年金の事務費に対する全額国庫負担の方針は、正に昭和三十四年当時の坂田大臣の説明のとおり、社会保障制度の一環として全国民に年金制度を及ぼし、これを生活設計のよりどころとして国民生活の安定を図ってまいります体制を確立いたしますことが国民の一致した要望であるとの認識に立って国民皆年金を実現したいとの理想に燃える中で、それを下支えするためにつくり上げられ、確立され、本則としては今日まで続いてきたものと考えております。
この点については、谷垣財務大臣も、平成十六年二月二十六日の衆議院財務金融委員会において、本則の国民年金法等の考え方は、年金は国民を広く対象とした制度である、国民皆年金というようなことを考えますと、広く国民全体を対象とした制度であるからそれは国庫で負担するという考え方だということだろうと思うんですと、制度発足当初から続けられてきた全額国庫負担の政府方針を説明されておるところでございます。
民主党といたしましては、昨今の社会保険庁のずさんな行政により国民からの年金に対する信頼は完全に失われてしまったわけでございますけれども、何としても国民からの信頼を回復し、国民皆年金を完全に実現したいと考えているところでございます。そのためには、国民年金制度発足の原点に立ち返り、事務費を全額国庫負担することにより、年金の保険料は年金の給付にしか充てないという大原則を打ち立て、国民の前に明らかにし、失われた信頼を回復しなければならないと考えている次第でございます。