木下敏之の発言 (国民生活・経済に関する調査会)

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○参考人(木下敏之君) 最初の御質問の中でサービスのレベルについて御質問があったと思うんですが、佐賀市の場合には基本的にサービスを落とさないという前提で人を減らすということをやっております。
 例えば、保育所の場合は恐らくサービス水準が上がっていると思っていまして、それは、これはほかの自治体はこうじゃないと思うんですが、どんな保育をしたいかという方針が残念ながら佐賀市役所にはありませんでした。それで、例えば無農薬でいい食べ物を子供たちに提供したいとか、独特の、はっきりこうしたいと思って保育をやっていらっしゃる方が何人かいらっしゃいましたので、その方たちに手を挙げていただいて保育所を引き受けていただくということをやっております。当然、何人保育士がいてという基準を作ってチェックはしております。
 ガス局の売却などもいたしまして、そこは間違いなくサービス水準は向上いたしました。市営ガスの時代は昼休み業務をやっておりませんでしたが、民間ですと昼間でも対応するようになりまして、市民から極端にサービスが良くなったという評判をいただきました。ただ、先生御指摘のとおり、いろんな民間委託をした場合に非正規雇用の人をどうするか。ただ単に価格だけをやっていくと、受ける業者さん方はどうしても非正規雇用を使ってコストを落として安い値段で仕事を取るということをされます。現実にはそこに対しての有効な手はまだ打てておりませんでした。問題があるとは分かっておりましたけれども、現実には財政再建を優先させていただきましたので、質も確保していて安ければいいやということでやっておったのが現実です。
 それから、住民が都市計画に参加するかどうかということなんですが、佐賀の場合はどちらかというとお任せ民主主義が当時の自治会にもかなり強く残っておりまして、これは行政の側にも問題があると思うんですが、地域の道路をどう整備するかとか、どの河川から整備するということについて自治会の意見をほとんど聞かないでやっておりました。自治会自体もそういうことに慣れていたので、意見を言うことについて物すごく抵抗があったんですね。
 取りあえず私がやったのは、まず決める練習から始めてもらう、失礼な言い方ですけれども、まず、地域の道路をどこを優先して決めるかは自治会で決めてくれと。ただ、これは非常に大変なことでして、そうなると地域住民はおれが先だってみんなわっと言い出すんですね。それで一応市役所の方から、通学路に当たっているのかとか通行量が多いのかとか歩道の幅がどうかという基準を幾つか示して、そこから点数付けて持っておいでということで一応誘導はいたしました。
 道路ができたら次は河川整備、それから公民館の運営を全部任せて、勉強をどうするかは自分たちで決めるということをだんだんとやっていって、できれば私の、これはできなかった話なんですが、将来構想としては、合併前の旧町単位で福祉もある程度決めていくというような権限を本当に現場に下ろそうということを考えておりました。ただ、佐賀の現状からいうと、要するに道路をどこから造るかとか河川をどうするかということすら現実には今までは決めていなかった、参加をしていなかったということであります。
 それから、民間のマネジメント手法を入れてどうだったのかと言われると、勤務評定をかなり入れて給料も差を付けてみたんですが、正直なところ、最初から意識のあった二割が頑張っていて、いわゆる真ん中の六割の中で多少意識が高まった人間が出てきたなというのが正直な感覚です。役人をしっかり働かせるという意味では、勤務評定よりも、幹部をより優秀でよく働く人間に替えていった方が早いと思います。上が駄目だと採点もいいかげんなので、下から替えるんじゃなくて上から替えていく。上も、これは霞が関もできていないんですけれども、できるだけ一つのポストに長く置いておく。長く置いておかないと長期的なことはやりませんので、そちらの方が有効ではないかなと思います。
 やはり役人にとって一番感覚が変わるのは、非常にきつい仕事をさせて達成ができたときに役人は変わりますね。そして、それを市民から褒めていただく。佐賀市が総合窓口をやったときに、待ち時間が繁忙期でも大体三月、四月でも二十分ぐらいで終わるんですけれども、非常に市民から好評でして、手紙がたくさん来たんですね。それをやった職員は完全に意識が変わりました。今も彼らは意識は変わってなくて頑張っているようですね。そんなことでございました。

発言情報

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発言者: 木下敏之

speaker_id: 13486

日付: 2008-02-20

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会