持田信樹の発言 (総務委員会)
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○参考人(持田信樹君) 大変貴重な質問ありがとうございました。
まず第一の、道路需要についての国、地方の実情についてどう考えるかということについてですが、国の道路財源を見ておりますと既にオーバーフローが発生しておりますので、やはり道路の生産性というものが若干下がっているのではないかと思っております。特に、比較的建設コストの低かった太平洋沿岸ですとかあるいは日本海沿岸の幹線道路は既に完成しておりますので、残っているのは要するに比較的コストの掛かる、例えば山間部を切り開いていって裏と表を結び付ける、そういうプロジェクトが多いわけですね。したがって、道路の経済学的に見た生産性というのは限界的に下がっているというのは事実だろうと思います。また、残っているプロジェクトを見ますと、地域経済を刺激する効果というのはある程度あると思いますけれども、同時に環境破壊という問題も抱えているように思います。これに対して、地方の生活道路については、私の体験から言いますと、私は都区内のある区に住んでいるんですけれども、非常に毎日危険と背中合わせで生活しております。そういう意味で、その地方、大都市圏においても生活道路というのは大変未整備であるというのを実感しておりますので、いわゆる高速道路とそれから地方の生活道路は区別すべき。
それから二番目に、国の一般財源化したものをどうするべきかということなんですけれども、私は現状において道路財源の受益と負担というのは一致していないと思っております。つまり、自動車走行による大気汚染ですとか騒音ですとかあるいは交通事故、こういう社会的費用を自動車の利用者の方が応分に負担しているとは私は考えませんし、経済学者は一般的に考えていないと断言できます。したがいまして、暫定税率を廃止しますとこの社会的費用の大きな自動車の利用をますます助長するものになってしまうのではないかと。したがって、一般財源化した後は、まずこれを環境対策と社会的費用の負担機能を持たせるというのが筋ではないかと思います。
それから、最後の地財計画の問題でありますけれども、私はこれは経済財政諮問会議に参加しておりまして、非常に激しい議論を繰り返しました。私はどうやらミクロのハト派というレッテルが張られたようなんですけれども。
私の意見というのはどういうことかといいますと、国と地方のプライマリーバランスを単純に比較して頭から交付税を削減するという方法には問題が多いという立場です。仮に交付税の総額を国民経済の力に見合った形でソフトランディングさせるのであれば、現行の地方財政計画をミクロレベルから、一つ一つの需要項目から精査していくことが望ましいと思います。それをしないで頭ごなしに交付税の総額を削っていくというのは非常に乱暴な話じゃないかと思います。そのためには、地方分権委員会で国と地方の役割をしっかり見直していただきたいと思っております。