加藤公一の発言 (本会議)
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○加藤公一君 民主党の加藤公一でございます。
私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました二十五日間の会期延長につき、反対の立場から討論をいたします。(拍手)
「逃げない政治、責任もって実行する政治をつくります」、これは、麻生総理がことしの九月、自民党総裁選に出馬されたときの決意であります。その後、麻生総理が月刊誌文芸春秋に投稿された論文には、「私は決断した。」「国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢代表にぶつけ、その賛否をただしたうえで国民に信を問おうと思う。」と明確に記されました。まさしく解散・総選挙に向けた意思が示されたのであります。
しかし、今日、ここに至っても、衆議院は解散されておりません。麻生総理が、政局より政策、解散より景気対策と強調し、解散を先送りしたからであります。
しかし、アメリカ発の金融危機が各国経済に影響を及ぼし、世界同時不況の様相が広がっているにもかかわらず、今国会に第二次補正予算は提出されていません。みずから解散先送りの口実として強調された景気対策がいまだ提出されないのはどういうことでしょうか。まさしく、社会常識がかなり欠落していると言わざるを得ません。
結局、政局より政策というのは、純粋な政策的判断ではなく、そう叫ぶことが国民の支持を得られるのではないかという政局的判断、いや単なる宣伝文句、いや打算にすぎなかったのでしょうか。
国民は今、信を問うこともなく、自民党の中だけで三代続けてたらい回しにされた政権が、みずからの保身、政権の延命のみにきゅうきゅうとしている姿に失望を禁じ得ないのです。それが内閣支持率の低下につながっているのは言うまでもありません。
麻生総理は、二十日に開かれた政府の経済財政諮問会議の場で、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだと発言されたそうですが、何もしないのは、ほかでもなく麻生総理、あなた自身ではありませんか。
以下、具体的に反対理由を申し述べます。
反対の理由の第一は、麻生総理が、国民に信を問うこともなく、しかも、緊急な上にも緊急の課題は日本経済の立て直しであると述べていながら、第二次補正予算の提出を来年の通常国会に先送りすることです。
総理は、十月三十日の記者会見において、これから年末にかけて中小企業の資金繰りは厳しくなると述べ、信用保証枠を二十兆円に拡大する方針を示されました。しかし、今週初めにはそれが一転、問題は年度末、年末とは違うと前言を翻したのであります。これは到底納得できません。厳しい経済環境のもとで大変な御苦労をされている中小企業の皆様に、年末は大丈夫で厳しいのは年度末ですと、とても言えないはずです。どうして発言がこうもくるくると変わるのでしょうか。
麻生総理は、このように頻繁に発言が迷走し、判断のぶれによって、日本じゅうに大混乱をもたらしています。解散・総選挙はもちろんのこと、二兆円のばらまき給付金の所得制限問題や、道路特定財源の一般財源化に伴う地方への一兆円の配分問題、郵政株式の売却問題など、ぶれている発言は数え切れません。かつて、これほど言葉が軽い総理はいなかったと言っても決して過言ではないでしょう。まさに未曾有の迷走総理であります。
反対の理由の第二は、会期延長の果てに姿をあらわすであろう、巨大与党による数の横暴を容認するわけにはいかないからであります。
昨年の通常国会において、自民党、公明党の連立与党は、本院において三分の二以上の議席を占めているというおごりから、十四回にもわたり、問答無用の強行採決を繰り返しました。
政府・与党は、昨年同様、新テロ特措法案が参議院で否決された後、数の力をもって衆議院で再議決する方針だと伝えられています。しかし、そのような強引な手法は、直近の民意である参議院の意思を踏みにじるものにほかなりません。憲政の常道ではなく、邪道そのものです。数の横暴に対する国民の意思は、参議院選挙でも明確に示されたとおり、ノーなのです。
麻生総理は、九月二十九日の所信表明演説で、国会運営について触れて、合意形成のルールを打ち立てるべきであると述べられました。しかし、直近の民意が示された参議院の意思を無視して、自分たちの主張だけを丸のみしろという与党の姿勢こそが合意形成を妨げているのは明らかであります。
十月以降の景気の悪化は相当に深刻であります。非正規雇用で働かざるを得ない方々の生活や、中小企業の皆様の資金繰りを初め、今や日本じゅうに心配事は絶えません。その状況を正しく認識しているならば、まずは景気だ、政局よりも政策、衆議院の解散より景気対策という総理の言葉どおり、早急に第二次補正予算を今国会に提出するのが筋というものであります。
麻生内閣でそれができないのであれば、憲政の常道にのっとって衆議院を解散し、総選挙によって国民の信を得た正統な新政権に政策遂行をゆだねるべきです。
このような麻生政権と与党のふがいなさを見て、私は、日本経済そして国民生活を立て直すことは民主党が中心となった新しい政権にしかできないと確信しています。麻生総理が、みずから天命とした解散・総選挙から逃げ続けるならば、一日も早く退陣し、野党に政権を譲り渡すべきであります。
我々民主党は、来るべき総選挙で必ずや国民の信を得て、「国民の生活が第一。」の理念のとおり、我が国経済と国民生活を立て直すことをここにお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)