麻生太郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(麻生太郎君) 山崎議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、日本国総理大臣の気構えについてのお尋ねがあっております。
日本国と日本国民の行く末に責任を持つ立場の重みというのを改めて強く感じております。一身をなげうって職務を全うしてまいりたいと存じます。
私に課せられた任務は、強い日本、明るい日本を取り戻すことだと存じます。日本人の持つ底力を解き放ち、活力と安心ある日本をつくります。私は、逃げず、改めて皆様方の御支援をお願いを申し上げる次第です。
次に、党首討論を含めた民主党との論戦で政策の相違を明らかにしていくべきとの御主張がありました。私の考えと全く同じであります。
私は、所信表明において、民主党に対し、論戦を通じ政策を行うことを呼びかけました。しかし、昨日の衆議院本会議における代表質問では、民主党の小沢代表が議論に応じられなかったことは誠に残念であります。来週からの予算委員会で是非小沢代表と議論し、国民の前に違いをお見せできることを期待をいたしております。
補正予算についてのお尋ねがありました。
緊急総合対策を速やかに実施し、物価高、また景気後退の直撃を受けた人々に安心をもたらすことが当面最も重要であると考えております。そのため、補正予算の一刻も早い成立をお願いしたいと存じます。
補給支援特別措置法の改正についてのお尋ねがありました。
補給支援活動は継続が是非とも必要であります。我が国の国益を懸け、我が国自身のためにしてきた活動でもあります。テロとの闘いは依然継続をいたしており、多くの国々が尊い犠牲を出しながらアフガニスタンでの取組を強化しております。こうした中で、国際社会の一員たる日本がその活動から手を引く選択はあり得ないと存じます。
外交の基本方針についてお尋ねがありました。
我が国は、従来より、日米同盟を基軸としつつ、近隣諸国との協調、国連を中心とする国際協調を外交の柱としております。このような基本方針の下、誇りと活力ある外交を推進してまいりたいと存じます。
対中外交についてお尋ねがありました。
隣国であります中国との間では、互恵と共益を増進することは、日中両国はもちろん、アジアひいては世界の平和と繁栄に貢献すると考えております。今後とも、食の安全などの懸案にも適切に対処しつつ、幅広い分野での具体的協力を積み重ね、戦略的互恵関係の構築を推進してまいります。
北朝鮮問題についてお尋ねがありました。
拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を図るとの方針は不変であります。拉致問題については、すべての被害者の一刻も早い帰国の実現に向けて全力を尽くします。北朝鮮に対し、八月の日朝間の合意に従い、早期に全面的な調査のやり直しを開始するよう強く求めてまいります。
また、北朝鮮の核問題は、我が国の安全保障上看過することはできません。六者会合を通じた核放棄を実現すべく、米国などの関係国と緊密に連携をしてまいります。
安心実現のための緊急総合対策の内容、有効性についてのお尋ねがありました。
本対策は、物価高、景気後退の直撃を受けた人々や、農林水産業、中小零細企業、雇用や医療に不安を感じている方々に安心をもたらすとともに、改革を通じて経済成長を実現するものでもあります。本対策を着実に実行していくことが当面最も重要であり、そのため、まずは補正予算を早急に成立させることが必要であると考えております。
定額減税についてのお尋ねがありました。
家計に対する緊急支援策として、今年度内に定額減税を実施いたします。その規模、実施方法などにつきましては、今後、財源を明確にしつつ、年末に向けて検討を進めてまいります。
金融不安についての対応についてお尋ねがありました。
世界の金融市場の緊張は高まっております。日本としては、引き続き、米国を始めとする関係各国と緊密に連携しつつ、国際金融市場の安定化に努めてまいります。
また、日本には、バブル崩壊以降、金融安定化の問題に取り組んできた経験と知恵、知識があります。国際会議などの機会を通じてできる限りこれを伝えることで、世界の金融市場の安定化に貢献してまいりたいと存じます。
国内におきましては、日本銀行と連携を取りながら金融の安定に向けて取り組んでまいります。特に、年末を間近に控え、多くの中小零細企業の経営者が資金繰りに不安を感じておられます。この不安に対して、今回の補正により、よりしっかりとした資金繰り支援を講じたいと存じます。
社会保障改革についてお尋ねがありました。
社会保険庁の問題、長寿医療制度をめぐる混乱などにより生じた国民の不安は虚心に受け止めております。
社会保障制度を国民に信頼される制度へと再構築していくためには、持続可能性を高めるとともに、暮らしの不安を取り除き、安心を支える機能の強化に努めてまいりたいと存じます。
社会保障予算に関するお尋ねがありました。
二十一年度予算の概算要求基準では、社会保障費の自然増の抑制を行うことに加え、最終的には、財源も勘案の上、予算編成過程で検討することといたしております。
また、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引上げも含め、年金などの社会保障の財源をどう安定させるかについては、その道筋を明確にすべく、今後、税制抜本改革や予算編成過程での議論を通じて年末までに結論を得たいと考えております。
農林水産業の振興へ向けた決意についてお尋ねがありました。
世界の食料の需給構造が大きく変化している中で、国民への食料の安定供給を確保し、自給率を向上させることが極めて重要であります。このため、意欲と能力に優れた担い手の育成を通じ、攻めの農林水産業、国民の期待にこたえる農林水産業を構築してまいります。
事故米についてのお尋ねがありました。
事故米につきましては、深い反省を誓い、再発を絶対に許しません。私は、行政の長として、事態の全容解明と情報提供、行政の責任の明確化、再発防止に万全を期します。
観光立国に向けた取組についてのお尋ねがありました。
観光は、日本が世界に開かれた国となること、地域が再生し、誇りと活力を持つこと、この両面から戦略的に取り組むべき課題と考えております。
これまでの政府目標は日本を訪れる外国人を二〇一〇年に一千万人とするとしておりますが、二〇二〇年には現在の二倍以上の二千万人とする目標に拡大をいたしております。昨日設けた観光庁を中心に、官民を挙げて外国人の誘致や魅力ある観光地づくりを進めます。
地域活性化についてのお尋ねがありました。
日本の各地域にはそれぞれ優れた産業があります。私は、その底力を信じて、地域が誇りと活力を持てるよう、企業立地や農商工連携の促進など、地域成長力の強化に重点を置いた取組を展開してまいります。
また、地方再生担当の補佐官も任命したところでもあります。地域の取組を積極的に支援してまいります。
教育再生についてのお尋ねがありました。
教育は国家発展の礎であります。内閣の重要課題として、保護者が納得するに足る質の高い教育を政府全体で実現してまいりたいと存じます。このため、本年七月に策定した教育振興基本計画の下に教育改革に取り組んでまいります。
地球温暖化問題についてのお尋ねがありました。
地球温暖化問題の解決は、今を生きる我々の責任であります。成長と両立する低炭素社会を我が国において世界に先駆けて実現しなければなりません。そのためにも、御指摘の排出量取引の試行的実施や原子力発電の着実な推進を図ります。また、我が国が強みを持ちます太陽光発電など、環境・エネルギー技術を更に伸ばしてまいります。そして、その強みを生かして、世界の先頭を行く環境・省エネ国家として世界全体の取組をリードしていく覚悟であります。
最後に、国家経営に当たっての決算の在り方についてお尋ねがありました。
これまでの行政は、予算を重視し、その予算を使い切ることをよしとしてまいりました。その結果、予算がどのように使われたか、また、それがどのような効果を発揮したかの評価はおろそかになっていたと存じます。これは、民間企業の経営者や国民一般にすると理解のできないところであります。
参議院がこれまで決算を重視した審議をしておられることを高く評価するものであります。引き続き、決算や行政の成果について厳しく監視していただくことを期待をいたしております。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕