弘友和夫の発言 (本会議)
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○弘友和夫君 私は、公明党を代表して、平成十九年度決算及び検査報告に関しまして、麻生総理及び関係大臣に質問いたしますが、決算重視の参議院でありますので、余分なことはお尋ねせずに、決算に絞ってお尋ねいたしたいと思います。
現在、政府・与党は、財政健全化に向け改革に取り組んでいる中にあって、現下の金融不安、経済不況に対しては、国民生活と日本経済を守るため、限られた財源の中からあらん限りの対策を講じているところであります。
このような折に、決算とともに提出された検査報告には数多くの無駄が指摘されました。掲記された件数は九百八十一件、指摘金額は千二百五十四億円と共に過去最高となっています。
また、一九四六年度から二〇〇六年度までに会計検査院が法律や政令に違反して不当と指摘した事項のうち、四百六十五件で百三十一億八千四十万円がいまだに放置され、ほとんどが未返還で是正されていないことも判明しております。
公明党は、昨年十一月に税金のムダ遣い対策検討プロジェクトチームを発足させ、税金は一円たりとも無駄には使わせないとの強い決意の下、無駄遣いや不正経理を根絶するために取り組んでまいりました。そして、去る十月十六日に、これまでのプロジェクトチームにおける検討を踏まえて、現時点において早急に取り組むべき課題を取りまとめました。官の不正をただし、無駄ゼロを推進するための対策として、不正経理防止法の制定や会計検査院の機能強化に向けた法改正、無駄遣いをチェックする外部監査機関の設置などについて、政府に対して申入れを行ったところであります。
我が党の申入れについて具体的にどのようにお考えなのか、総理の率直な御所見を伺うとともに、無駄の排除に向けてどのように取り組んでいかれるのか、御決意を伺います。
次に、無駄の排除に向けた予算見直しの必要性について伺います。
事務事業における無駄が明らかになったときは、その無駄を徹底して排除する必要があります。公明党は特に、これまで無駄遣いが明らかになった公務員のレクリエーション費やタクシー券を廃止し、社会保険庁等のやみ専従問題は徹底調査の上に厳正に対処すべきであると考えます。斉藤環境大臣はいち早く環境省においてタクシー券の全廃を実行されましたが、他省庁では余りそのような動きは見られません。
無駄が指摘された事務事業は、ゼロベースで予算査定を行い、厳正に見直して再発を防ぐべきと考えますが、財務大臣の御見解を伺います。
次に、地方自治体における不正経理について伺います。
今回の検査報告では、会計検査院が無作為に選び検査した十二道府県すべてで、農林水産省と国土交通省が交付した国庫補助事務費等に関し、総額十一億三千七百十三万円もの多額の公金が不適正に処理されていたことなどが判明いたしました。国の補助金が地方自治体においてずさんに扱われていたことは誠に遺憾であります。定められた使途以外への補助金の転用は、不正の温床となりやすく、到底国民から理解を得られるものではありません。
判明した地方自治体の不適正な経理について総理の御所見を伺うとともに、不正根絶に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。
また、今回の検査の対象とならなかった三十五都府県においても同様の経理処理が行われていないのか、まずは自治体が厳正な内部調査を実施すべきであると考えますが、総務大臣の御見解を伺います。
次に、仮称、不正経理防止法の必要性について伺います。
地方自治体における不正経理は今に始まったことではありません。近年、岐阜県における十七億円の裏金など、不正が次々と明らかになり、十八年度の検査報告では総額三十七億四千二百六十五万円もの不適正経理が指摘されました。これは、自治体において長年にわたり不正が放置された結果であります。公務員の公金意識が欠如している現状では、再発防止を組織の自浄作用に頼ることは残念ながら難しいと考えざるを得ません。不正経理の抑止に法整備が欠かせないと考えますが、現行法は不正を働いた公務員の責任追及が不十分であります。
公明党は、刑事罰の新設による国及び地方公務員の責任の厳格化、会計検査院が指摘した事項のフォローアップの徹底を内容とする不正経理防止法の制定を目指しています。この新法の実現について、総理の御所見を伺います。
次に、役所の使い切りの悪弊について伺います。
今回のような不正経理の背景には、予算は使い切るのがよいという公務員特有の意識があり、それが長年の慣行となっていたとの指摘もあります。ある県では、余った補助金を返納しようとした際に、国の担当者から、面倒なので使ってくださいと押し返されたなどとの報道もあります。
補助金を返還する事務手続の煩雑さ、補助金を余らせたことで翌年度予算が減らされることへの懸念などを考えると、現行制度は国、地方いずれにとっても交付された補助金を残さず使われることが望ましい仕組みとなっていると言えます。このような制度では税金の無駄遣いがなくなるとは思えません。
予算使い切りの悪弊を改めるために、経費節減等によって予算や補助金に剰余が生じた場合にはこれを有効活用できるよう仕組みを検討する必要があると考えますが、財務大臣の御見解を伺います。
次に、新たな外部監査機関の必要性について伺います。
公金の経理を監査する仕組みは省庁内部にも設けられております。しかし、身内によるチェックは概して甘くなるものであります。現に無駄遣いが絶えないことからも、内部の牽制が十分に機能していないことは明らかであります。組織内部の監査には実効性に限界があります。このため、国会による行政監視や会計検査院による検査の役割が重要となるわけでありますが、これとは別に、民間の視点から省庁の無駄遣いを監視する仕組みを導入すべきであると考えます。
公明党は、無駄遣いに関して内部告発を受け付けるムダゼロ一一〇番の設置を提唱しています。弁護士や公認会計士、税理士など、専門性の高い有識者から構成され、独立性、中立性を確保した組織を内閣の外に新設し、告発を受けて省庁に調査、勧告を行う仕組みであります。このような外部監査機関の設置についてどのように考えられるか、総理の御所見を伺います。
また、地方については、これまで不適正経理を見過ごしてきた自治体の監査制度について、その在り方が問われるべきであります。総務大臣の御見解を伺います。
次に、特別会計及び独立行政法人、公益法人における無駄について伺います。
国の特別会計は、改革が進み、その数は二十一まで減少いたしました。政府・与党はその無駄を削減し、これまでに総額二十七・三兆円を財政の健全化に役立てました。しかし、剰余金等が必要以上に存在しているとの指摘や、特定財源など固有の財源により不要不急の事業が行われているとの指摘は依然として絶えません。特別会計の事業のうち、省庁の出先機関や独立行政法人、公益法人によって執行されるものは、中央省庁に比べて国会や大臣の目が届きにくく、恒常的に無駄が発生する構造となっております。
そこで、特別会計の事業について個別に精査する必要があると考えます。事業仕分の手法を導入し、その事業はそもそも必要なのか、民間や地方自治体に移行できないかなどの基準によって国が行うべき事業を見極め、真に必要と考えられない事業については大胆に廃止、縮小するべきであります。
また、独立行政法人、公益法人についても同様の見直しを行うべきであると考えますが、総理の御所見を伺います。
次に、委託費への法的規制の必要性について伺います。
各省庁が支出する委託費は毎年度多額であり、二十年度の予算額は七千五百億円に上ります。委託費については不適正な経理処理や受託費による流用など、これまでに様々な問題が指摘されています。にもかかわらず、その大半は法的規制の対象外であり、チェック体制は十分ではありません。委託費の透明化を図り、適正な執行を確保するため、補助金適正化法に準じた法的規制を設けるべきであると考えますが、総理の御所見を伺います。
今後も、我が党は無駄を徹底的に排除するために全力で取り組む決意でありますが、本日から始まる十九年度決算の審議においても、財政運営の是正改善を目指し、議論の活性化に取り組んでいくことをお誓い申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕