麻生太郎の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(麻生太郎君) 仁比議員の質問にお答えをいたします。
 まず、これまでの経済政策の評価についてのお尋ねがあっております。
 日本の活力を取り戻すために我が国が取り組んできた構造改革は、一定の成果を上げたと認識をしております。しかしながら、現在、格差の拡大など改革に伴うひずみが指摘をされております。また、国際金融情勢が大きく変動をしていることなど新しい課題が生じ、我が国への実体経済への影響が懸念されているところであります。
 このため、改革による成長を追求するとともに、ひずみへの配慮と新しい課題の解決に取り組み、内需主導の持続的成長が可能となるような経済の体質転換を進めてまいらなければならないと考えております。
 社会保障費削減についてお尋ねがありました。
 平成二十一年度予算の概算要求基準では、社会保障費の自然増のうち二千二百億円の抑制を行うこととする一方で、最終的には、財源も勘案の上、予算編成過程で検討することといたしております。
 雇用を守り国民の暮らしを支える経済政策についてのお尋ねがありました。
 政府・与党が取りまとめた生活対策では、三つの重点分野のうちの第一に生活者の暮らしの安全を掲げておりますのは御存じのとおりです。
 このため、本対策におきましては、定額給付金の実施や六十万人規模の雇用下支え強化策などを盛り込んでおりまして、これらを着実に実施することで生活者の安心の確保を図ってまいりたいものと考えております。
 我が国の金融自由化についてのお尋ねがあっております。
 今回の金融危機は、証券化商品、いわゆるデリバティブ等々に代表される新しいビジネスモデルが拡大していく中で、市場参加者がそのリスクを適切に管理できず、金融市場が深刻な混乱に陥ったものであります。
 基本的には、自由な市場原理に基づく競争と資本フローが今後とも成長の基礎であり続けると考えております。ただし、こうした現在の金融市場における混乱を踏まえれば、金融市場における一定の規律付けも必要であると考えております。先般の金融・世界経済に関する首脳会合においても、金融規制、監督の改革の方向性と具体策について一致をしたところであります。
 次に、中小企業に対する貸出しについてお尋ねがありました。
 中小企業向け貸出しにつきましては、あらかじめ一定の数値目標を設定させ、その実行を義務付けることは、金融機関の貸出しが借り手の資金需要や個々の与信判断の結果によることから困難であると考えております。一方、中小企業に対する円滑な金融は民間金融機関の最も重要な役割の一つであると認識をしております。
 政府といたしましては、緊急保証制度を先月末から開始するなど、しっかりした資金繰り支援を迅速に講じているところです。さらに、金融機能強化法の改正により、民間金融機関の資本基盤を強化し、中小企業に対する金融仲介機能の発揮に万全を尽くしてまいりたいものと考えております。
 中小企業への資金繰り対策についてお尋ねがありました。
 緊急保証制度につきましては、経済状況の悪化に対応して対象業種を迅速に拡大することとしております。去る十一月十四日にもソフトウエア業や電気メッキ業などを追加したところは御存じのとおりです。なお、小規模企業に対する保証制度につきましても、業種を問わず、もとより一〇〇%保証ということにいたしております。
 また、十月一日からセーフティーネット貸付けを開始したところです。これは、緊急保証制度の対象となっていない業種も含めて、すべての中小・小規模企業が利用可能といたしております。
 なお、責任共有制度は、金融機関と信用保証協会が適切に責任を分担し、両者が連携して中小企業の経営支援を行うことを促すものであります。これは、借り手である中小・小規模企業にとっても意義のある制度と考えております。
 引き続き、中小・小規模企業の資金繰り支援に万全を期してまいりたいと思っております。
 雇用の維持に向けた取組に関するお尋ねがありました。
 雇用情勢が下降局面となる中にあって、非正規労働者を始めとする雇用の安定の確保は重要な課題であると認識をいたしております。
 そのため、大企業を含め派遣先が派遣契約を解除する際には関連企業での就職をあっせんするなどにより就業機会の確保を行うよう指導を行ってまいります。あわせて、先般取りまとめた生活対策に基づき、年長フリーターなどの正規雇用化の支援、地域における雇用機会の創出など、雇用対策の強化に取り組んでまいります。
 定額給付金の経済効果についてのお尋ねがありました。
 今回の生活対策における定額給付金は、低所得者にも広く公平に行き渡ることから、景気後退や物価高騰などの生活の不安に直面する多くの家計にとって、緊急支援としての迅速な効果が期待されるものであります。定額給付金の経済効果については、一般論で申し上げれば、家計に給付金を支給することにより消費を増やす効果があると言えます。
 なお、今後一年間の実質国内総生産の押し上げ効果が〇・一%であるという内閣府の試算は、試算可能な一つの目安として示したものと承知をしておりますが、経済効果の試算は具体的な実施方法や今後の経済状況などによって変わり得るものであることから、幅を持って見る必要があると考えております。
 次に、定額給付金を撤回すべきとのお尋ねがありました。
 定額給付金は、景気後退下での生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として実施するものであります。あわせて、家計に広く給付することにより消費を増やす経済効果もあるものであり、生活対策における重要な施策の一つと考えておりまして、これを撤回する考えはございません。
 残余の問題につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣舛添要一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 117015254X01020081126_020

発言者: 麻生太郎

speaker_id: 17218

日付: 2008-11-26

院: 参議院

会議名: 本会議