谷博之の発言 (本会議)

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○谷博之君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本の谷博之です。
 ただいま議題となりました岩本厚生労働委員長に対する解任決議案に対し、断固反対の立場から、粛々と否決されることを切望し、討論に入ります。
 まず初めに、何ら瑕疵のない委員会運営を行った岩本厚生労働委員長に対して、このような不当極まりない解任決議案を提出した与党に対して強く抗議するものであります。そして、本決議案は、現在最も重要な雇用対策関連四法案を審議している中で、それを妨害しようとする意図が明白であり、このような行為はかつての野党をほうふつさせるものであります。いつから与党は野党になる練習をされているのかもしれませんが、現下の厳しい国民生活を前にして参議院本会議を混乱させることだけはいいかげんにやめていただきたいと忠告いたします。
 昨日、与党は、採決は拙速だという理由で委員会採決に応じようとしませんでした。しかし、与党の質問時間の大半は演説に費やされ、ほとんど発議者に対する質問はありませんでした。もしも意見を述べたいならば採決前の討論で行うべきであり、意見表明のための質問時間を求める行為は不見識極まりないと考えます。
 国民生活の不安解消というものは与野党共通の課題であります。与党はなぜ手をこまねいているのでしょうか。数が少ないとはいえ与党が与党として責任を果たせないのであれば、私たち野党がその責務を担うのは当然であります。
 私は厚生労働委員会理事として、岩本厚生労働委員長の仕事ぶりをつぶさに見てまいりました。岩本厚生労働委員長は、実に国民感覚を持った委員長であり、雇用対策の重要性を強く認識されている参議院議員の一人であり、まさに尊敬に値する政治家であります。
 また、同僚としても岩本司君はすばらしい人物であります。そして、その人柄についても一言触れておきたいと思います。それは、御自身のホームページで次のように述べられていることであります。
 現在、年金問題を始め、社会保障、外交、安全保障、雇用や労働、環境問題、中小企業、農業問題など多くの課題が山積している現状の中で、今後、日本が、そして政府がこれら重要課題にどう対処していくべきかが問われています。政治家として、これらの課題に真摯に取り組み、平和で豊かな日本、そして世界の人類が豊かで安寧な社会を築けるよう努力、精進していく所存ですと。
 このように、厚生労働問題のみならず、広範な政治課題に対して視野を持つ極めて優秀な政治家なのであります。したがって、総理始め与党議員にとっても、まさに政治家のかがみであり、二十一世紀のリーダーでもある岩本司君を見習っていただきたいと心から御示唆申し上げます。
 さて、今年度、トヨタ、ホンダ、日産などを始めとする大手自動車十二社が正社員、派遣労働者、期間労働者を合計で約一万三千人解雇すると発表しました。今、解雇対象となった労働者は絶望のふちに立たされております。そして、年の瀬に寒空の下ほうり出される労働者を救済する立場に立った政治が早急に求められています。さらにまた、ハローワークが十一月二十五日現在把握している大学生、高校生の内定取消し件数は三百三十一件となっています。企業による内定取消しは学生の人生そのものを狂わす行為であり、決して許すことはできません。
 これらの問題に早急に対応すべく、民主党を始めとする野党三党は、十二月十五日、緊急雇用対策関連四法案を参議院へ共同提出しました。そこで、改めてその内容を御紹介させていただきます。
 内定取消しについては、法案が年内に成立すれば一月から施行し、採用内定通知による労働契約の成立や、社会通念上やむを得ない場合を除き取消しは無効とします。
 また、派遣労働者の解雇につきましても、私たちは雇用保険に加入していない二か月以上勤務の派遣労働者も雇用調整助成金の対象とし、法案成立後二週間後には対応することを実現します。
 さらにまた、私たちは住居を失った失業者に住宅貸与と生活支援金を月額最高で十万円を支給し、公営住宅の借り上げを行います。そして、これらは雇用保険を財源として行います。
 結論を申し上げます。
 年内にこれらの法案が成立すれば、一月中にも実施することが可能なのであります。雇用保険の適用範囲についても、労働者すべてが雇用保険の被保険者であるとし、雇用の安定化を図るため、雇用保険の国庫負担率も元の四分の一に戻します。さらに、有期労働契約の事由や差別的取扱いの禁止、契約期間の退職ルール、雇い止めの制限を定め、派遣切り規制の実効性も強化します。
 我々が法律案として国民の前に対策を示したのに対し、政府・与党は対応と呼べるものはほとんどありません。いまだ道遠しであります。
 麻生総理は十二月十五日の決算委員会において、雇用対策に特別会計の積立金を活用することも検討すると発表されましたが、これらは政策でも対策でもなく、ただの言葉遊びにすぎないと言わざるを得ません。それを否定するのであれば、今すぐにでも第二次補正予算案を出し、国民の前に形を示すべきではありませんか。
 やるやると威勢よく答弁される総理の言葉には、もううんざりです。一国の総理としては余りにも軽率な発言を繰り返し、一貫性のない発言が、国民からますます不支持を増大しています。
 実際に、十一月下旬から十二月上旬にかけて行われた大手マスコミ各社による世論調査では、内閣支持率が各社二〇%前半という結果にまで急落してしまいました。
 与党の皆さん、麻生内閣の支持率が墜落寸前であることには同情申し上げます。岩本厚生労働委員長に対する一方的な解任決議案を直ちに撤回をし、与党提案による麻生内閣総理大臣への問責決議案を本院に速やかに提出することをお勧めをし、本決議案に対する私の反対討論を終わらせていただきます。(拍手)

発言情報

speech_id: 117015254X01420081219_016

発言者: 谷博之

speaker_id: 18165

日付: 2008-12-19

院: 参議院

会議名: 本会議