円より子の発言 (予算委員会)
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○円より子君 最後に、最後にというか、今の金融危機の対処策の最後という意味ですが、体力回復が大事だということで、内需の拡大、セーフティーネットを張ること、新しい産業への投資をすること、これが内需拡大になるんですけれども、アジアとの連携、こういったことがあるんですが、まず、今実体経済に多大な影響を及ぼしている、これは需要不足型不況に突入していると言っていいと思うんですけれども、円安に依存した今までの輸出依存型の需要増大はもう期待できないとなりますと、大規模な民間消費需要の拡大政策をしなければいけないと思います。
総理もワシントンで、過度に外需に依存している国は内需拡大に努めるべきと指摘なさったのは、これはもう我が国のことも含めておっしゃったんだと思いますけれども、我が国は一人当たりのGDP、ドルベースではかつて世界のトップでしたけれども、バブル崩壊後、今世界の十五か二十位くらいの間をさまよっています。
それはなぜなのかということを考えますと、明治以降、海外の先進的な制度や政策を常に取り入れてきたのに、一九八〇年代に経済の成功を収めた結果、世界の国々の市場化又は金融資産重視といった新しい動きを学ぶのを私たちは怠ってきたのではないかと思っております。対外債務国のアメリカが繁栄し、アメリカが消費するためのマネーを調達してきた債権大国の日本がどうしてこんなに長く停滞に苦しみ、今また国民が苦境に陥っているのか。
そういうことを考えますと、我が国のまず含み資産である優れた人材とそして膨大な金融資産、これをしっかり活用して、外需依存からの方向転換を図るべきときではないかと私は思っています。その人材の中には、当然女性ですとか高齢者、障害を持つ人、非正規労働者を正規労働者として雇用するなど、様々な対策をしっかりと打たなきゃいけないと思っています。
そして、そのセーフティーネットというのは、当然、今民主党は、採用内定の取消し規制法案ですとか派遣切りで住まいをなくす人のための住宅の確保の法案、また派遣労働者の解雇防止特措法案等々、そしてまた世代間の貧困の連鎖を防ぎ安心して子供を産み育てることのできる子ども手当法案など、様々なものを発信したりまた提出もしておりますけれども、こうしたセーフティーネットを張って、社会保障や環境型の内需拡大に今後努めることが大事だと私は思っております。そしてさらに、暫定税率撤廃法案、高速道路無料化法案を提出しておりますけれども、食料の生産、また農業についての改善の余地も大きいと思いますので、農家への直接補償制度も法案化いたしました。
これらの財源については、当然、何でも赤字国債というのではなくて、税金の無駄遣いの削減、そして特別会計の剰余金と積立金の活用、予算の抜本的組替えで私たちは手当てをしていきたいと思っておりますが、とにかく古い産業構造を温存して膨大な借金のみを残してしまった過去の硬直的な自民党の取られた財政政策の誤りをもう繰り返すべきではないと思います。一方で、新たな産業への戦略的な投資によって、先ほど申しましたような福祉、社会保障、環境型の内需拡大策を大胆に発動すべきであると考えております。
もう一つは、アジアとの連携です。政府は、金融面ではチェンマイ・イニシアチブなどアジアとの関係重要だとおっしゃっていますが、実体経済面で連帯をしていくべきだと私は思っております。
例えば、中小企業は単独で海外に展開することは困難ですから進出しやすい仕組みをつくる。そのためには、新興国のマーケットのニーズに対応することも必要ですが、例えば日本では六〇年代にカローラが四十万円でした。当時の新入社員の年収が三年目で四十万円だったんですね。そこで、三年目で中国などでも今年間所得五十万円ですから、五十万円の車を提供できるようにすれば、カローラ、サニー、いつかはクラウンといった、そうしたモータリゼーションのモデルが中国でも可能ではないかと思うんです。
こうした形で危機を乗り切るためにも、孔子、また福沢諭吉といった在野の賢人たちを生んだアジアにおいて再び現代の英知を結集するための機関を設置して、アジアの未来への明るい羅針盤を我が国がリーダーシップを取って示していくべきときだと思いますが、こうした体力回復、内需拡大等々についての総理の体力回復の処方せんがあればお示しください。