田中眞紀子の発言 (本会議)
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○田中眞紀子君 無所属の田中眞紀子でございます。
民主党・無所属クラブを代表して質問をさせていただきます。(拍手)
すぐれたディベート力を持つ有能な国会議員を多数擁する民主党が、あえて、会派を組む私に、本日、代表質問の機会を与えてくださったことに対しまして、改めて御礼を申し上げます。
先ほど、自由民主党の細田幹事長からいろいろと学ばせていただきました。歯の浮くような強弁といいますか、それから、何か奥歯に物の挟まったようなはぐらかしといいますか、演説のお手本を先輩として示してくださいました。
殊に私は、かみごたえのある、しっかりとわかりやすい質問をさせていただくつもりでおります。
先ほど、荒れた農政について、民主党の戸別所得補償制度について細田幹事長から批判がございましたけれども、そのような制度を導入しなければならないような日本の状態に、一体どの政党が、だれがやったのでありましょうか。そうした、人の心も、荒れた貧しい農家の痛みや、日本の農地の状態をしっかりと認識もせずにあのような発言をする、そういう強弁の仕方も先輩から教えていただきました。
さて、各種世論調査によりますと、その数字に若干の違いはありますけれども、麻生内閣に対する不支持率は八〇%台に急増し、その惨状は、日本国民のだれもが改めてあきれ返るほどでございます。
他方、つい数カ月前、みずからが望み、恋い焦がれて就任した内閣総理大臣という重職をいともたやすく唐突にほうり出した福田康夫前総理や、また、その愚の前例をつくり、世間の冷笑を浴びたばかりの安倍晋三元総理の御機嫌が最近なぜかとみに麗しいということに、皆様、お気づきでございましょうか。
みずからの後継者が不人気で、その支持率が短期間のうちにみるみる急降下していく様子を見るということは、前任者たちにとっては、快感とは言わないまでも、自分たちが政権を投げ出したことの免罪符になるとでも思い違いされているのかと思うほどでございます。
そもそも、こうした三人を自由民主党の総裁に選出したのは、今この議場内に座っておられる大多数の自民党議員各位であるということを再確認させていただきます。
かつて、内閣総理大臣や閣僚といえば、そのすべてが廉直高潔の士であったとは言えないまでも、威厳があり、国民から尊敬される存在でありました。しかし、現在このひな壇に並んでおられる方々からは、残念ながら、志の高さとか発信力のかけらも感じられません。
とりわけ、一昨日、この本会議場で難産の末に第二次補正予算が成立した際に、本来は、河野議長の発言の後に、直ちに起立し、議場に対して一礼をすることが慣例であり、閣僚としてのマナーでもあります。ところが、ある方はただ漫然と議場の方を見据えており、また、ある方は隣の閣僚と談笑をしておられました。さすがに麻生総理は一礼されたように記憶をいたしておりますが、だれかに促されて、苦笑いを浮かべつつ、それぞればらばらにおじぎをしておられました。
予算の成立、これは内閣にとっての一大事に対する認識の欠如で、唖然としたのは私一人ではなかったと存じます。こんなところにも政権末期の麻生内閣の緩みが露呈していると感じました。
さらに、昨日午後の施政方針演説は、各省庁が持ち寄った材料による寄せ木細工のようで、空疎な言葉の壮大な羅列という印象を受けました。
そこで、これから私が申し述べる質問に対する答弁は、中川昭一財務・金融大臣及び二階俊博経済産業大臣に対しての質問を除いては、すべて麻生総理御自身にお願いを申し上げます。
まず、パレスチナ問題でございます。
昨年末から、自治区ガザに対するイスラエル軍の空爆によって、これまで千三百人以上が死亡したと報道されております。この事態に日本を含む国際社会が無力であるという背景には、イスラエルを擁護するアメリカの存在と、ハマスがイスラエルに対する武闘路線を放棄していないという根深い理由があります。
エジプトのムバラク大統領やフランスのサルコジ大統領、そしてイギリスのブラウン首相らが仲介の労をとり、アメリカの新大統領就任を契機として戦闘は一時中断しているやに見受けられますが、パレスチナ問題のルーツは、今から九十四年前にさかのぼりまして、英国の駐エジプト高等弁務官ヘンリー・マクマホンがイスラムの聖地メッカの守護者フサインに対してアラブ人居住地の独立支持を約束した、フサイン・マクマホン協定にあります。さらに、その二年後には、英国は、パレスチナにおけるユダヤ人居住地建設支持をユダヤ人有力者に約束いたしました。バルフォア宣言と呼ばれるものです。この当時のイギリス政府の矛盾した対応が現在に至るまでのパレスチナ問題の遠因と言われております。
地政学上は我が国とは遠い関係にあるとはいえ、イスラエル及びアラブ諸国は日本と今日までかなりよい外交関係を築いてきており、いずれか一方にくみすることなく、歴史的経緯を超えた外交努力によって、これ以上無辜の人々が殺傷されることを防ぐためにも、国連安保理の非常任理事国となった日本は積極的に動く義務があると考えますが、具体的に何ができるか、総理の御所見を伺います。
次に、二〇〇五年十二月十四日、当時のアメリカ・ブッシュ大統領は、イラクでの大量破壊兵器についての機密情報の大半は結果的に間違っていたと認め、それを受けて、当時の麻生外務大臣は、イラク攻撃そのものが間違っていたとブッシュ大統領が認めたわけではなく、大量破壊兵器を持っていたという米政府が収集した情報が間違っていたと発言をされました。しかし、二〇〇八年十二月一日、退陣を間際に控えたブッシュ大統領は、アメリカ・メディアのインタビューに答えて、在職中の最大の痛恨事はイラクに関する情報の誤りであったと述懐しています。
アメリカによるイラク攻撃とそれを支持した日本外交のありようは正しいものであったか否か、今どのような思いを抱いておられるか、お答えいただきたいと思います。
開戦以来、十五万人をはるかに超すイラクの民間人が死亡したと報道されております。誤った思い込みに基づく憎しみや政治判断が、本来尊重されるべき人としての尊厳と、イラクの人々のつつましやかな日常の営みと幸福、そして健康な肉体と精神の破壊という結果をもたらしたのです。
ただ単に、イラクは国連安保理決議に違反し続けたとか、イラクは国際社会が与えた平和的解決の機会を生かそうとはしなかったとか、あるいは、大量破壊兵器を保有していないということをみずから証明しなかったといったたぐいの過去に繰り返された説明ではなく、イラクのみならず、連合軍側の犠牲者も四千五百人を上回るという事実にかんがみて、戦争の愚かしさ、戦争の悲しさ、麻生総理が生身の人間として誠実な言葉をもってぜひお答えいただきたいと思います。(拍手)
次に、朝鮮半島問題です。総理は、どのようにすれば朝鮮半島の安定が実現するとお考えでしょうか。
拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を図る、そのためにはすべての拉致被害者の早期帰国が前提であるというフレーズを、安倍、福田、麻生内閣と三代にわたって、繰り返し繰り返し述べてきておられます。昨日の施政方針演説にも全く同じ文言がございました。すべての拉致被害者の帰国実現に向けて早期に全面的な調査のやり直しを開始するよう北朝鮮に求めていくと相も変わらず発言されておりますが、そうであるならば、六カ国協議の場において、どれほどの主導権を日本が発揮してきているのですか。
と申しますのも、肝心の金正日総書記は、二〇〇四年の五月、二度目の小泉訪朝のときから既に頻繁に、もう拉致問題は終わったはずだと折に触れて平気で発言し、今日に至っているからであります。金総書記の発言は、拉致問題の解決がなければ云々という我が国の主張と整合性がとれてはおりません。
私は、拉致問題の解決が極めて重要であると思うからこそ、総理に伺っております。六カ国協議の中で、我が国が積極的かつ主体的な言動をしているという証拠を国民の前にお示しください。
事外交に関しては、外務委員会等での答弁でも、返答に窮すると必ず、外交というものは相手のあることでもあり、差しさわりがあるので答弁は差し控えたいといった表現ではぐらかしてきております。
総理、あなたは本気で、残された拉致被害者の救出のために拉致問題に風穴をあけるおつもりがおありでしょうか。血の通った言葉で正直にお答えください。(拍手)
昨日の施政方針演説の中でも、物事を悲観的に見るなとか、私は決して逃げませんと繰り返しておられますが、私たち国民サイドからすると、あなたは、余りに楽観的過ぎて、かつ、逃げているというのではなく、はぐらかしをしているだけなんです。
次に、経済財政問題についてお尋ね申し上げます。
一月二十七日、二階経済産業大臣は、公的資金を利用して、事実上、一般企業に資本注入する制度を創設すると発表しました。
しかし、まだ検討段階とはいえ、大臣、この新たな制度は多くの問題点を抱えておりまして、手放しで評価するわけにはまいりません。経営効率の悪い企業を単に救済し、日本産業の競争力を低下させるおそれがあるからでございます。また、保護主義を招きかねないリスクもはらんでいます。出資した企業が破綻した場合、国民の負担はどのように賄うのでしょうか。また、その責任は一体だれが負うのでしょうか。
公的資金注入に当たり、どんな企業を対象とするのか、明確な基準を示していただきたい。透明性が確保できないままで制度が走り出してしまえば、衆議院選を控えた自由民主党の選挙対策とのそしりを免れ得ません。
また、内部留保の一部を取り崩すことによって、悲惨な従業員リストラ、このリストラというものは非常に悲惨な結果を招いております、それを回避し得るような大企業が事実上の政府保証によって銀行から融資を受けるということでは、日本全体の企業の中で本当の零細企業を含めば約九五%をも占める中小零細企業が本来受けることができる融資枠を狭めることにもなりかねないのです。
これらの点を一体どのようにお考えか、二階大臣、先ほど鳩山幹事長のときはかなりこっくりこっくりと眠っていらっしゃったので、さぞお疲れかと心配しておりましたが、どうぞ誠実にお答えください。
次に、地方銀行への公的資金について、中川財務・金融大臣にお伺いをいたします。
昨年九月のリーマン・ブラザーズの事件以来、このところ、地方銀行の決算の下方修正がふえております。昨年一年間で東京証券取引所に上場する企業の時価総額は約四百兆円、およそ四二%も減少し、保有株式の目減りによって、銀行、殊に地方銀行が受けた打撃は極めて大きいということでございます。財務・金融大臣は、一体どのくらいの公的資金を導入すべきとお考えでしょうか。
昨年十二月に、貸し渋り対策の一環として改正金融機能強化法が成立いたしました。しかし、公的資金の申請は、信用不安を招きかねず、金融機関側には根強いアレルギーがあります。いわゆる風評被害の抑止をどのように進めるおつもりでしょうか。
また、札幌北洋ホールディングスや南日本銀行は、公的資金申請の検討を明らかにいたしました。金融庁は、公的資金の注入が幅広く行われることに期待する姿勢を鮮明にしていますが、札幌北洋や南日本銀行と金融当局の間で事前にどのようなやりとりがあったのか。貸し渋りは言語道断であります。言語道断ですが、銀行が無理に融資をふやせば、不良債権がふえ、そして株主にも損害を与える可能性があるのです。このような微妙な問題が絡む以上、民間銀行の公的資金申請の動きに対して事実上の政治的な圧力があれば、大きな問題になると考えております。
以上の点について、中川大臣の御見解を伺います。
多くの国民の反対を押し切って、総額二兆円の給付金を盛り込んだ第二次補正予算は、与野党の激しい攻防の末に成立いたしました。
一人一万二千円のばらまきが消費刺激になるとはだれも信じてはいないわけですが、二兆円を、低所得者対策や医師不足解消、介護人材の確保あるいは障害者自立支援法の応益負担の廃止、思い切った全国日本じゅうの緑化推進など、それに振り向けるべきであったというざんきの念は、今も私の心の中に渦巻いております。
二〇一一年度までに必要な法制上の措置を講じて消費税を含む税制の抜本改革を行うとの附則に関連して、総理に伺います。
政府は、増税の前提として経済状況の好転を挙げておりますが、好転させるための短期的及び中長期的な政策とは何を想定しておられますか。
今、最も求められていることは、経済の潜在成長力を高め、設備投資と個人消費を誘発するような実効性のある成長戦略へと結びつけることであります。現在のような非効率な仕組みと行政による無駄遣いを改めずして増税と叫んでも、国民の理解を得ることはほとんど不可能であります。
ちなみに、昨年度の会計検査院の発表によりますと、税金の無駄遣いなど、官庁等の不適切な経理処理は千二百五十三億円にも上っているのです。
これは私のかねてからの持論でございますが、国民一律負担の消費税アップを急ぐよりも、企業に対する環境税の検討、あるいは複数税率の導入を真剣に考えるべきではないかと考えます。
その理由は、国民の五人に一人が六十五歳以上という驚異的な少子高齢化社会は、労働力不足、税収不足ということに加えて、世代間における価値観の違いを招致するという側面があります。そこに着目をすると、例えば二十代と六、七十代では、買いたいもの、食べたいもの、食事の種類も違っていて当然でございます。それぞれのライフスタイルや価値観に応じて出費ができる、高級品や奢侈・嗜好品には高率の税金をかけても食料品や生活必需品には消費税はかけない、そうすることによって、自己負担に基づく選択肢のある社会を構築することができるのであります。
多分、今の税収不足の状態で単純に積算いたしますと、最高税率は一八%近くになると考えますが、複数税率を導入した場合の税率及びこれを検討するおつもりがあるかないか、中川大臣にお伺いいたします。
かつて、私が霞が関の官僚たちと複数税率の導入について勉強会をした際に、事務手続が極めて煩雑になり役人の仕事がふえて困るという意見が大多数でした。中川大臣は、官僚の抵抗という最大の阻害要因をあえて乗り越えて、政治主導で複数税率を検討してみる勇気がおありでございましょうか。
このたびの二兆円の定額給付金に伴う八百二十五億円の事務手続に要する費用や、信じられないほど煩雑な事務処理に比べると、複数税率のような大局的見地に立った税制導入は時代の先取りとして歓迎されることと存じますが、いかがでしょうか。
私は、かつて村山内閣の科学技術庁長官を務めておりました当時、科学技術は未来への先行投資という標語を持っておりました。科学技術の先行投資、いい言葉ですね。日本のすぐれた産業技術を振興することによって、経済発展に結びつける努力をいたしました。平成七年度には、科学技術振興費を前年比九%増加させ、ヒトゲノム解析や基礎研究の充実を戦略的に推進いたしました。
現在、我が国は、世界でもトップレベルの科学技術力、マンパワー、投資力を有する反面、各分野、各地域にその力が散在しているため、潜在力を十二分に引き出せてはいません。残念なことです。我が国の一次産業を含む企業、殊にエネルギー、農林水産、環境分野においては、付加価値の高い投資をすれば、さらに革新的な産業構造の転換を喚起し得るものが少なくはないのであります。
私は、かつて、国会議員になる前のことですけれども、カリブ海で発電機を搭載したバージプラントという船に乗ったことがあります。バージとははしけのことですが、これは海外援助の一環として日本が行っていたものでして、当時既に、日本製のバージプラントの活躍は中南米諸国において大変歓迎をされておりました。
ほかにも、日本は、海水の淡水化あるいは砂漠の緑化など、世界の人々に貢献することができる分野をたくさん持っているのです。新産業の芽が日本にはあります。そして今、緑の成長戦略シナリオを描く調査会を民主党が設立し、私も、ともに勉強いたしております。こうした分野は超党派で協力したいと存じますが、建前論ではなく、具体的な方策、方針があればお示しいただきたいと思います。(拍手)
質問を終えるに当たりまして、かつて私が自民党に在籍した当時親しくしていた二人の自民党議員の最近の発言を披露いたします。
この二人は、今期限りで政界を引退し、次の総選挙には出馬しない旨、公表されております。そして、そのお二人とも今、先ほどまでは二人ともそろっておられたのですが、一人はなぜかおられませんが、この議場内におられます。
まず、一人目の議員。この方は、ある雑誌のインタビューで、なぜ、最も働き盛りである今、政界から引退を決意したのかとの問いに対してこう答えているんです。
一番大きな問題は、市民の政治に対する不信感が極めて強いということです。代議制民主主義が行われるためには、大前提として、国民が自分たちの代表を信頼して国政へ送り出すという図式が成り立っていなくてはなりません。これがない限り、代議制民主主義は形式にすぎないのです。しかし、現状では、多くの国民がさめた目で永田町を見ています。ならば、在野の政治家として、こちら側から国民の側へ飛び込まない限り、政治に対する信頼を取り戻すことはできないと思ったのです。そして、自分が恐らく大臣になっても、既成の流れの中に身を置いて周りの皆さんに従う調整的な仕事しかできないでしょう。それでは、今、日本が直面している困難に対応できないのではないかと自分は疑問を持っている。大臣になれば一定の名誉は得られるかもしれませんが、でも私には自分の魂の方が大切でしたとこの方はおっしゃっているのです。
立派じゃありませんか。個人的なささやかな名誉よりも魂を大事にする、これこそが真の政治家であると私は敬意を表します。
彼は、国民の目を真っ正面から見詰め、その小さな声にも心耳を澄ますことができないようであれば、国民の幸せ、邦家の進展、ましてや世界平和のために筋の通った形で貢献することなどできないと考えたのに違いありません。そこで、私は、彼は働き盛りのうちに政界からの引退を決断されたのだなと感じました。彼と国会ですれ違うたびに、私は、さわやかな風を感じているのです。
次に、二人目の方。この方は、議員会館のエレベーターからこの本会議場へ続く廊下をともに歩いていたときの出来事です。
私が、先生が引退されると聞いて本当に寂しい限りですと話しかけましたところ、いやあ、もっと早くに解散してくれたらな、こうならなくて済んだかもしれないけれども、仕方がないね、でも、こうなったからには麻生政権がぎりぎりいっぱいまで続いてくれた方がいい、そうすれば、一カ月でも長く歳費をもらえるからねと、冗談とも本気ともとれるような口調でおっしゃったのです。私は心の底から失望いたしました。
思想、信条、政治的立場は違っていても、今この議場内で時を共有して、やじを飛ばしている皆さん、国会議員の皆さん、いずれ私たちだれもがこの議場を去る日が必ずやってくるんです。その日のために、私たちの日々の発言や一つ一つの投票行動が、真に自分の心に正直なものであるのか、また、国民の皆さん、殊に弱い立場で困っておられる方々、弱い立場でせつない思いをして待っておられる方々、その声にこたえ得るものかどうか、真に考え抜いて、一人一人が懊悩した結果として、投票行動、採決に加わっているかどうかということなんです。お互い、胸に手を当てて、真剣に誠実にいま一度考えてみようではありませんか。
殊に、伝統ある、本来は伝統ある自由民主党の議席にかりそめにも今座っておられる議員お一人一人に、特にそのことをお願いする次第でございます。
そして、麻生総理には、もうこれ以上、いたずらに解散を先送りすることによって、無為に時間を空転させ、税金の無駄遣いをすることは断じて許されないということを是が非でも自覚をしていただきたい。
今や、世界じゅうの国々が急激な経済環境の悪化に対応するため難儀をしております。先般お会いいたしましたある外国の方が、日本はさらに大変ですねとおっしゃられたので、お互いさまでしょうと語りかけましたところ、いえいえ、私が言いたいのは、日本の真の危機は国内政治でしょう、グローバリゼーションの今、麻生政権の存在そのものがリスクなんです、私たち外国人にとってもリスクなんですから、日本の存在がまるで感じられないと言われてしまったのです。
日本国民は、政治に温かさ、安心を求めています。温かさと安心です。そして、諸外国の人々も同じことを希求しております。その声に情熱を持って具体的にこたえる準備のあるベテラン政治家、小沢一郎代表が率いる民主党に政権をゆだねたいという声が日本全国津々浦々に満ち満ちていることは、嫌でも麻生総理のお耳にも達しているはずでございます。
いつまでもぐずぐずと場所ふさぎをして醜態を天下にさらしていることは、日ごろスタイルを気にしておられる麻生総理には全く似つかわしくはございません。せっかくいつも仕立てのいい背広を着ておられるんですから、中身の方も、即刻潔い引退を表明される方がよろしいと存じます。その方が本当のスタイリッシュなダンディーと申せましょうが、今のままでは、ただ高そうな背広を着ているおじさんのままで終わってしまいます。
この私からの友情あふれる箴言をぜひ受け入れられるよう切望いたしまして、私の質問と発言といたします。(拍手)
〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇〕