井上義久の発言 (本会議)

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○井上義久君 私は、ただいま議題となりました麻生内閣不信任決議案に対し、公明党を代表し、断固反対の立場から討論を行うものであります。(拍手)
 討論に入る前に、まず、強く指摘しておかなければならないことがあります。
 そもそも、民主党が不信任決議案を提出する大きな理由が、鳩山由紀夫民主党代表の政治資金虚偽記載問題を覆い隠す意図があるのではないかとの見方があるということであります。
 みずからの説明責任を果たさないまま、献金疑惑を不信任案で覆い隠すことがあっては断じてなりません。献金疑惑隠しのために不信任案を提出しているのであれば、これはゆゆしき事態であります。
 マスコミによるアンケートでも、国民の七割以上が鳩山代表は説明責任を果たしていないとの回答があります。
 政治倫理綱領には、「政治倫理の確立は、議会政治の根幹である。われわれは、」「政治家の良心と責任感をもつて政治活動を行い、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努めなければならない。」と掲げられております。また、「疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」ともあります。
 今、鳩山代表が最優先されるべき行動は、内閣不信任決議案を提出する前に、まずは政治倫理審査会等で、みずからの疑惑についてみずからの責任で説明責任を果たされることではないでしょうか。
 まず、このことを強く指摘しておきたいと思います。
 次に、不信任決議案に反対する理由を申し述べます。
 民主党を初め野党諸君は、内閣不信任案の提出の最大の理由に、政府・与党の数度にわたる景気対策を挙げておられます。野党の諸君は、今、我々政党政治家が何をなすべきか、その自覚がないのではないかとまず申し上げたいと思います。
 私たちが今最優先すべきは、未曾有の経済危機の突破へ向けた果敢な行動であり、挑戦であります。
 景気経済対策は、大胆に、そしてスピード感を持って行わなければなりません。昨年来の経済危機に際し、我が党は、危機打開のエンジン役になるとの決意で取り組んでまいりました。政治家は、経済危機を乗り越え、国民生活を守るため、体を張って仕事をする、そういうことでなくてはなりません。
 具体的に申し上げれば、政府・与党が一丸となって、世界の経済危機打開に向けて国際協調の推進役になるとともに、平成二十年度の第一次補正予算、第二次補正予算、そして平成二十一年度予算を三段ロケットとし、いまだかつてない七十五兆円規模の景気対策を矢継ぎ早に打ってまいりました。そして二十一年度補正予算と、計四度にわたる、約百三十兆円規模にわたる、過去に前例のない生活者重視の経済対策を打ってまいりました。
 消費喚起への基礎をなす生活者支援では、二兆円の定額給付金を初めとして、子育て応援特別手当、保育等の充実整備のための安心こども基金、高齢者の医療費負担軽減や介護報酬の三%アップ、妊婦健診十四回分の助成や出産一時金の増額、また住宅減税などの実施であります。
 雇用対策では、雇用維持に大きな効果を発揮している雇用調整助成金の拡充を初め、雇用創出のための四千億円の基金の創設や正規雇用促進のための助成金、非正規労働者の雇用保険適用の拡大など、三年間で総額三兆円の対策を行っております。
 また、中小企業支援では、緊急保証・貸付枠を約四十五兆円に拡大し、省エネ設備等の投資促進税制や中小企業減税の拡充などであります。
 地域活性化では、学校耐震化の促進、高速道路料金の大幅引き下げ、地域活性化交付金や地域活力基盤創造交付金による地域の雇用対策や活性化策の推進など、矢継ぎ早に手を打ってまいりました。
 私は今、これらの施策が速やかに現場で実施されつつあり、効果が出てきているとの実感をしております。景気悪化一色だったものが、最近、ようやく明るい兆しが見え始めております。今後とも、それら施策の前倒し執行に全力を挙げることを強く求めるものであります。
 家電量販店では、エコポイントの対象となった省エネ型のテレビや冷蔵庫の売れ行きが倍増しているそうであります。これからの日本の中長期の成長戦略も示されました。世界最先端の未来市場の姿と、それを実現する道筋であります。
 街角の景気感を示す景気ウオッチャー調査を見ると、昨年十二月を底に、改善傾向が明確になっております。街角の景気ウオッチャーの声を拾ってみると、住宅ローン減税の拡充や定額給付金、高速道路土日祝日千円、エコポイントなど、一連の対策に対する期待感を聞くことができます。
 厳しい雇用情勢となっておりますが、一連の経済対策により、失業率の上昇などのさらなる雇用の悪化を防いでおります。
 公明党は雇用調整助成金の拡充をリードしてまいりましたが、昨年十二月から中小企業緊急雇用安定助成金の制度が開始をされました。雇用調整助成金の受理は急速に増加をし、本年五月には二百三十四万人を突破しております。仮にこの制度がなければ、失業率は戦後最悪の五・四%を既に上回ることになっていたと思います。
 現在、国民が求めているものは、これら景気対策だけではありません。今、多くの国民が、生活や将来にさまざまな不安を抱いております。こうした問題にしっかりと対応しなくてはなりません。
 年金や医療などの制度のほころび、格差の拡大や固定化、家庭や地域のつながりの希薄化、これらが国民の不安と社会の閉塞感を生んでおります。安心社会の実現のため、麻生内閣は、医療や介護などの社会保障のほころびに対応してまいりました。
 加えて、人生前半の安心保障を再構築しなければなりません。若者の雇用支援や子育て支援を抜本的に拡充する必要があります。いわば、全生涯、全世代を通じての切れ目のない安心保障の構築へ向けて、これらの実現に全力を傾け、希望と信頼を次の世代に引き継ぐことを約束してまいりたいと思います。
 このように、景気対策へ切れ目なく着実に手を打ち続ける麻生内閣に不信任を突きつける行為は、まさに、それこそ選挙目当てのパフォーマンスであり、暴挙であります。
 国民生活を守り、日本経済を守るために、引き続き政府・与党が一丸となって取り組んでいく必要があることを改めて申し上げておきたいと思います。
 昨日の政府・与党連絡会議で、麻生総理から、七月二十一日の週に解散、八月三十日の投開票を目指したいとの発言がありました。既に、国民に信を問うべき解散・総選挙のスケジュールもほぼ明確になりつつあります。
 この段階における今回の野党の不信任案の提出は、まさに衆議院選挙のための単なるパフォーマンスにすぎません。
 以上、本決議案に断固として反対することを改めてここに表明し、私の反対討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 117105254X04620090714_014

発言者: 井上義久

speaker_id: 22502

日付: 2009-07-14

院: 衆議院

会議名: 本会議